話題株ピックアップ【夕刊】(1):カネカ、コマツ、ビックカメラ

注目
2020年4月17日 15時13分

■リケンテクノス <4220>  461円  +80 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

リケンテクノス<4220>がストップ高。きょう付けの化学工業日報で、「業界唯一の抗ウイルス認証取得の高透明フィルムで、新型コロナウイルスの感染拡大防止に貢献する」と報じられており、これが好感された。記事によると、抗菌・抗ウイルス性や安全性を認証するSIAA(抗菌製品技術協議会)マークを取得した世界初の高透明フィルム「RIKEGUARD(リケガード)」への引き合いが今月に入って激増しているとあり、飛沫を防止するフェイスガードなどへの活用も期待されているという。

■カネカ <4118>  2,830円  +191 円 (+7.2%) 一時ストップ高   本日終値

カネカ<4118>は急騰。16日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症への治療効果が期待されている抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」の原薬を供給することで富士フイルム(東京都港区)と合意したと発表しており、これが好感された。設備投資や人員配置転換、生産計画調整などで製造体制を整え、7月から供給を開始するという。政府は、「アビガン」の備蓄量を200万人分まで拡大することを決定し、富士フイルムは生産体制を拡充させて増産を開始しており、これに対応する。

■ナガイレーベン <7447>  2,716円  +109 円 (+4.2%)  本日終値

ナガイレーベン<7447>が大幅高。16日の取引終了後、5月から医療施設向けにリユーザブルアイソレーションガウンの生産を開始すると発表しており、これが好感された。アイソレーションガウンは、手術室外周りや救急をはじめとして様々な医療現場で使用される個人防護具。同社では、新型コロナウイルス感染症を起因とする医療資材不足という社会課題に対応するため、繰り返し洗濯し使用できるアイソレーションガウンの開発を行ってきたが、開発にメドがついたため、5月から子会社ナガイ白衣工業で本生産を開始。6月以降に月産20万枚レベルに生産を引き上げ、全国の医療施設へ本格供給するとしている。

■コマツ <6301>  1,985円  +77.5 円 (+4.1%)  本日終値

コマツ<6301>や日立建機<6305>、ファナック<6954>など中国関連株が高い。この日、中国国家統計局が発表した1~3月期国内総生産(GDP)は前年同期比6.8%減と大幅なマイナス成長となった。新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動が止まった影響が出た。ただ、この日の東京市場で中国関連株への反応は限定的。NYダウ先物の上昇で全般相場が値を上げているほか、中国の新型コロナの感染はピークアウトし足もとで経済活動が正常化しつつあることも安心感を呼んでいる様子だ。

■東京エレクトロン <8035>  23,440円  +870 円 (+3.9%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が買い優勢の展開で始まった。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数の上昇が目立ったほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇、ザイリンクスやエヌビディアなどの上昇が目立ったほか、インテルなども買われており、この流れが東京市場にも波及している。外国為替市場で足もと1ドル=108円近辺まで円安方向に振れていることも追い風材料となった。

■ビックカメラ <3048>  882円  +32 円 (+3.8%)  本日終値

ビックカメラ<3048>が続伸。きょう付けの日本経済新聞で、「ネット通販向けの物流施設を拡充し、荷物の発送能力を2倍に高める」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う“巣ごもり消費”などで、ネット通販の需要急増していることに対応するという。3月に千葉県船橋市にある倉庫のネット通販用のスペースを1.7倍に拡張し、発送能力を出荷数量ベースで2倍に高めるという。

■コニカミノルタ <4902>  388円  +14 円 (+3.7%)  本日終値

コニカミノルタ<4902>は3日ぶりに反発。この日、グループ会社で遺伝子診断大手の米アンブリー・ジェネティクス(AG)社が、州政府などの要請に応えてPCR検査を立ち上げると発表しており、これが好材料視された。AG社はFDA(米食品医薬品局)が承認済みのウイルス検知検査を今後数週間で立ち上げ、1週間当たり数千件の検体の検査キャパシティーを持つ予定という。また並行して、感染症でトップレベルの学者・研究者や企業パートナーと連携し、拡大可能な抗体ベースの検知テストの評価技術開発にも取り組むという。

■太陽誘電 <6976>  2,937円  +94 円 (+3.3%)  本日終値

太陽誘電<6976>は3日ぶりに反発。この日の午前中、IoT関連機器向けにセンサーノード開発キットの販売を開始すると発表しており、これが好感された。同商品は、Bluetoothモジュールの評価ボードに温度、照度、加速度の3種類のセンサーとそれらを動作させるサンプルコードを組み合わせ、IoT関連機器を開発するうえで課題となるハードウエア、ソフトウエアなどを1つにまとめ、簡単にセンサーノードを試作できる開発キット。これまでIoT関連機器を試作するためには、各種センサーや無線モジュール、更にそれらを接続するための専用の基板やコネクターなどを準備する必要があり、調達にかかる手間や時間などのコストが課題となっており、手軽にセンサーノードを開発できるよう開発キットを販売することにしたという。

■住友化学 <4005>  316円  +9 円 (+2.9%)  本日終値

住友化学<4005>は反発している。16日の取引終了後、新型コロナウイルス感染症対策支援として医療用ガウン向けフィルムを提供すると発表しており、これが好感された。従来、他の用途に提供しているグループのポリエチレンフィルムのうち、同用途に合致するフィルムを緊急かつ優先的に提供するという。製品はサンテーラ社などのグループ会社が加工し、日本政府の指定を受けたガウン縫製企業に供給するもので、縫製されたガウンは医療現場に届けられるという。

■ディスコ <6146>  24,570円  +570 円 (+2.4%)  本日終値

ディスコ<6146>が続伸している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2020年3月期の連結営業利益は360億円程度だったようだ」と報じられており、会社側が1月23日に発表した従来予想325億円を35億円程度上回るとの観測が好材料視されている。記事によると、5Gの本格普及を見据えた投資が動き出したことで、中国や台湾の半導体製造の「後工程」の請負会社向けの需要が想定より増えたという。ただ、スマートフォンなど最終製品の需要落ち込みが長引く懸念があることから、先行きには不透明感が残るともしている。

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