有機薬はS高、新型コロナ治療で使用される一部医薬品原薬を増産へ
有機合成薬品工業<4531>が後場に入って人気化し、ストップ高まで買われている。同社はきょう、新型コロナウイルス感染症の治療に使用される一部医薬品原薬の増産体制をとると発表しており、これが好感されているようだ。
同社は、ヘルスケア分野の重要な製品として医薬用原薬の生産販売を手掛けており、そのひとつが「硫酸プロタミン」。これはプロタミン硫酸塩静注(静脈注射製剤)として、血液体外循環後のヘパリン作用(血液凝固を阻害する作用)の中和機能があり、人工心肺のヘパリン作用を中和する際に使用され、新型コロナウイルスの重症患者に必須の医薬品(人工心肺装着時の心外手術で使用)となっている。同社の製品は日本や欧米主要各国で唯一認可されている原薬のため、今年3月から欧米での需要が急拡大しており、現在同社では生産量を増やして対応している。