識学?ポストコロナ経済は独自の組織理論の正しさを証明する絶好のチャンス

材料
2020年6月3日 8時54分

「組織を追求していけば必ずピラミッド型になります。生死がかかった戦場で個々が的確に職務を果たし、組織が効率的に機能するためにはピラミッド型に限るんです」と語るのは経営コンサルティング 識学<7049>の安藤広大(あんどう こうだい)社長だ。

「従業員のモチベーションを上げてはいけない」などの過激なキャッチコピーでも話題の同社であるが、コンサルティング業界で主流だったモチベーション理論とは真逆の独自の組織理論が、新興企業の経営者からの支持を集め、年々成長している。

「評価制度や目標など『組織のルール』を明確に定義することで組織内の誤解や錯覚がなくなり、組織が正しく機能した結果、モチベーションが上がるのであって、その逆ではないんです。ラグビーで言えば、勝つという一つの目標のために苦楽を共にするから『ワンチーム』になっていくんです」

2015年3月に設立。安藤社長は前年の2012年、福冨謙二氏が提唱した組織理論「識学」と出会い、直接学んでいる。当時は個人事業主としてコンサルティングをしていたが、顧客企業に「識学」を適用してみたところ、顕著に業績が上がったため、組織経営のメソッドとして世の中に広めようと思ったのが設立のきっかけだ。

経営者にマンツーマンでレクチャーし、短期間に生産性向上を達成するのが同社のスタイルだ。「識学」はマニュアル化されており、講師の個性によらず大量に拡販できる。顧客に応じてソリューションを変える戦略系コンサルティング会社とは異なる同社のビジネスモデルであり、強みである。組織運営に答えはないと考えがちな経営者に対し、「答えはただ一つ」というわけだ。

顧客企業の大半が従業員100名以下の中小・中堅企業である。企業が成長し、従業員が50名を超える規模になると経営トップのみでは全体に目も行き届かず、指示系統の整備が必要になってくる。2019年の上場により同社の知名度が向上するに従い、より規模の大きい会社からも受注が増えてきている。導入した企業は累計で1500社を超える(2020年4月現在)。新規顧客の7割が既存顧客からの紹介であるということからも、導入の効果が窺われる。

「当社は、いわば企業組織の『整体師』です。人それぞれの生活習慣によって体の歪みやズレは異なるようにそれぞれの企業によって問題は異なりますが、体の本来あるべき機能を整体師が知っているように、我々は組織の正しい機能のさせ方を知っている、ということです」

中長期のビジョンとして、講師100人体制構築によるコンサルティング事業の更なる成長に加え、プラットフォームサービスの強化によるストック収益で安定基盤を実現することを掲げている。さらに、新規事業として、M&Aやファンドの設立にも積極的だ。

「今回のコロナ禍で経営者は誰もが生産性向上について本音で取り組んできます。当社の組織理論の正しさが証明される絶好の機会と考えています」と安藤社長は力強く語っていた。

《ST》

提供:フィスコ

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