NYの視点:米FRBの金融政策決定の鍵は今後、失業率へ移行

経済
2020年6月12日 7時39分

米連邦準備制度理事会(FRB)は最大雇用、物価安定という2つの責務達成を目指し金融政策を決定する。パウエルFRB議長は10日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で長期インフレ期待が比較的安定しており、インフレも目標の2%割れで推移していると、インフレの急伸などには懸念を示さなかった。一方で、失業率が長期にわたり高止まりすることを警戒している。このため、今後の金融政策決定において、失業率の動きが鍵を握ることになると見る。

5月雇用統計で20%近くに上昇が警戒されていた失業率は4月から予想外に低下。さらに、減少が予想されていた非農業部門雇用者数も予想外に増加したため、一度は悲観的見方が払しょくし、エコノミストのV字型回復への期待を強めた。

パウエルFRB議長は5月の雇用統計の結果はポジティブサプライズだったが、2200万から2400万人の失業者の雇用を復活させる必要があり、容易に回復するとは見ておらず、「労働市場の回復は先が長い」との見方を示した。また、労働市場に回復が見られるまで緩和措置を継続していくとした。FOMCメンバーは2022年に失業率が5.5%と5%台に戻ると見ており、それまでは、ゼロ金利を据え置く見込みだ。

《CS》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.