前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2020年7月22日 5時30分

■いい生活 <3796>  653円 (+34円、+5.5%)

いい生活 <3796> [東証2]が4日ぶりに大幅反発。20日の取引終了後、6月度の月次概況(速報)を発表しており、クラウドソリューション事業の売上高が1億8000万円(前年同月比9.0%増)となり、4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。内訳としてはサブスクリプション収益が1億6200万円(同3.8%増)、スポット収益が1800万円(前年同月2.0倍)だった。

■ワイヤレスG <9419>  838円 (+42円、+5.3%) 一時ストップ高

ワイヤレスゲート <9419> が続急伸。一時ストップ高の946円まで値を飛ばす場面があった。今月14日につけた891円を上抜き年初来高値を更新した。新型コロナウイルスの影響もあって企業のテレワーク導入が加速しているが、それにとどまらず、最近では冠婚葬祭もリモート式のソリューションを活用したサービスがニーズを捉えている。こうしたネット接続需要が急拡大傾向にあるなか、複数の通信会社から回線を借りて公衆無線LANやWiMAXサービスを提供する同社のビジネスにマーケットの視線が集まっている。20年12月期は営業利益段階で前期比55%増の1億5000万円を見込むが、トップラインについてはほぼ横ばい見通しと保守的であり、売上高増額と合わせて利益の上振れも期待される状況にある。

■ウィル <3241>  295円 (+14円、+5.0%)

ウィル <3241> [東証2]が続急伸。20日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1-6月)連結業績について、売上高が28億4900万円から33億7200万円(前年同期比29.1%増)へ、経常利益が132億円から136億円(同27.7%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。兵庫県宝塚市の戸建分譲プロジェクト(26戸)が契約完売するなど、新築戸建の販売が堅調に進捗しており、開発分譲事業の引き渡し戸数が計画を上回ったとしている。

■ビーマップ <4316>  752円 (+33円、+4.6%)

ビーマップ <4316> [JQG]が4日ぶりに反発。同社は20日、JR東日本 <9020> が主催する「モビリティ変革コンソーシアム」のプロジェクトで、社会実装第1号となる「駅からはじまるスポーツのまち」に参画していることを明らかにしており、これが株価を刺激しているようだ。「駅からはじまるスポーツのまち」は、スポーツ観戦やイベントなどに訪れる観客に、海浜幕張の混雑予測などさまざまな情報やコンテンツをデジタルサイネージで発信するもの。同社はコンテンツ企画やデザインを担当しているという。

■イーソル <4420>  1,131円 (+46円、+4.2%)

イーソル <4420> が4日ぶり大幅反発。21日午前10時ごろ、子会社イーソルトリニティが、米ミラビリス・デザイン社(カリフォルニア州)が開発・販売するVisualSim製品の国内代理店契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。VisualSim製品は、上流開発工程のアーキテクチャ検討フェーズで、システム全体の大枠な処理性能や消費電力などの見積りを行うシミュレーションツールとして自動車、通信機器、半導体、航空宇宙など幅広い分野で採用されている製品。イーソルトリニティでは、製品の販売に加えてモデリングなどのエンジニアリングサービスを提供するとしている。

■ぐるなび <2440>  686円 (+27円、+4.1%)

ぐるなび <2440> が大幅続伸。21日午後2時ごろ、楽天 <4755> が運営する、飲食店の商品を事前注文・決済することが可能なテイクアウト支援サービス「楽天リアルタイムテイクアウト」との連携を開始したと発表しており、これが好感された。今回の連携は、新型コロナウイルス感染症の影響により需要が拡大している飲食店のテイクアウトについて、加盟飲食店の支援とユーザーの利便性向上を目的としたもの。連携により、両者は「ぐるなび×楽天リアルタイムテイクアウト」の特設ページを共同で開設・運用し、同ページからは「楽天リアルタイムテイクアウト」を導入しているぐるなび加盟飲食店をエリアやジャンル、フリーワードで検索して注文・事前決済をすることが可能となるという。また、ぐるなびサイト上でテイクアウトの検索をした場合、検索結果の一覧ページおよび各店舗のページで対象店舗には「ネットで注文」のボタンが表示され、ここから「楽天リアルタイムテイクアウト」のページに移動して注文・事前決済することも可能となるという。

■SBG <9984>  6,464円 (+192円、+3.1%)

ソフトバンクグループ <9984> が全市場を通じ断トツの商いをこなし大幅反発した。7月初旬から中旬にかけて急速に水準を切り上げた後は上値が重くなっていたが、21日は利益確定売りをこなし上値指向が強い。アリババ集団傘下の金融会社が香港と上海で重複上場を計画していることを発表、これを受けてアリババに出資しているソフトバンクGの株価も刺激される形となった。アリババ株は米国株市場で今月9日に最高値をつけた後ひと押し入れているが、前週末から再び切り返し最高値をうかがう動きにある。アリババ株が上昇することで、同社株の約4分の1を保有するソフトバンクにとってもキャピタルゲインの上乗せが期待される状況にある。

■日本オラクル <4716>  13,180円 (+390円、+3.1%)

日本オラクル <4716> が大幅高。岩井コスモ証券は20日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は1万5000円に設定した。同社はデータベース管理ソフトの世界的な大手企業である米オラクル・コーポレーションの日本法人。ビッグデータ分析に役立つデータベース管理ソフトなどに強みを持ち、クラウドサービスを強化している。企業のクラウド利用やテレワークの増加も追い風となり、同証券では21年5月期の連結業績を売上高は前期比3.1%増の2180億円、営業利益は同9.0%増の750億円と10期連続の増収増益を予想。デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みに向けた企業のIT投資拡大を追い風に中期的な成長が期待できるとみている。

■塩野義 <4507>  6,438円 (+178円、+2.8%)

塩野義製薬 <4507> が続伸、6000円台前半のもみ合いを上放れてきた。日米株式市場では 新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感は強いものの、一方でワクチンや治療薬開発に対する期待も強い。そうしたなか、20日引け後に日本経済新聞電子版が、(塩野義が)11月にも臨床試験に入る新型コロナワクチンについて、2021年末までに生産体制を年3000万人以上に整えると伝えたことが、株価を強く刺激する格好となった。同社株は6月22日に7183円の年初来高値をつけた後は調整局面にあったが、目先は75日移動平均線近辺まで水準を落とし売り一巡感が出ていたことも株価上昇を後押しした。

■昭和産業 <2004>  3,420円 (+90円、+2.7%)

昭和産業 <2004> が高い。20日の取引終了後、三井物産 <8031> 連結子会社であるサンエイ糖化の全株式を取得し、完全子会社化すると発表しており、これが好材料視された。サンエイ糖化は糖化品や乳酸菌の製造販売を行っており、主力はぶどう糖。今回の子会社化により、国内での安定供給体制を一層強固なものとし、更なる生産性向上を推進するほか、販売チャネルや原料調達力、技術力、研究開発力、マーケティング機能などを融合し、シナジーを追及するとしている。取得価額は150億7500万円。なお、21年3月期業績への影響は現在精査中としている。

■三井製糖 <2109>  2,027円 (+53円、+2.7%)

三井製糖 <2109> が3日続伸。20日の取引終了後、保有する投資有価証券の一部売却を決定したと発表しており、これを材料視する買いが入った。売却するのは非上場有価証券1銘柄で、これに伴い21年3月期第3四半期に投資有価証券売却益17億1800万円を特別利益に計上するという。今期業績に与える影響は現在精査中とし、業績予想の修正が必要な場合は速やかに開示するとしている。

■東エレク <8035>  29,800円 (+680円、+2.3%)

東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株が軒並み上値指向。ここ半導体セクターは目先利益確定売りを浴び上昇一服感も出ていたが、米国株市場主導で再び買い直される展開となった。20日の米株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数が大幅高で過去最高値を更新、またインテル、エヌビディア、アプライドマテリアルズ、マイクロンテクノロジー、ザイリンクスといった代表的な半導体関連株が買われ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も最高値を更新した。次世代通信規格5Gサービスの進展やテレワーク普及を背景としたデータセンターの増設需要が半導体メモリーやロジック需要を喚起しており、関連銘柄に吹くフォローの風が改めて意識されており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ形となった。

■ソニー <6758>  8,379円 (+130円、+1.6%)

ソニー <6758> が続伸。8400円台まで買われ、前週16日につけた高値8322円を上回り年初来高値更新となった。ここ機関投資家資金の実需買いが継続的に流入しているもようで上値指向が強い。「同社株評価のポイントは2つあり、一つはスマートフォン向け画像処理半導体の好調、もう一つはコロナ禍での巣ごもり消費で需要が追い風のゲーム関連株としての評価。これが海外マネーの攻勢につながっている」(国内証券アナリスト)とみられている。米国ではナスダック総合指数が再び最高値を更新するなどハイテク株優位の構図となっており、その流れも同社の株高を後押しした。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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