郵船など海運株が逆行高、国内大手証券は投資評価を引き上げ
日本郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎汽船<9107>といった海運株が逆行高。業種別では海運セクターが唯一、上昇している。野村証券は8日、国内海運大手3社のレーティングや目標株価といった投資評価を引き上げた。郵船のレーティングは「ニュートラル」から「バイ」に引き上げ、目標株価は1700円から2300円に見直した。商船三井は「バイ」を継続するとともに同株価を2600円から3100円に引き上げた。川崎汽は「リデュース」から「ニュートラル」とし、同株価を810円から1100円に見直した。郵船の投資評価見直しの要因として、(1)コンテナ業界が合従連衡の成果で柔軟な需給調整が可能となり、コンテナ船会社「ONE」が安定的に利益を創出できる体質へ変貌した(2)航空輸送事業は貨物スペースの減少による需給逼迫で赤字になった前3月期のようなリスクはなくなった――ことを挙げている。株価は今期予想基準でPBRが0.6倍台と割安なことも指摘している。