「セルロースナノファイバー」が10位にランク、脱炭素化で関心高まる植物由来素材<注目テーマ>

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2020年12月3日 12時20分

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10 セルロースナノファイバー

みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「セルロースナノファイバー」が10位となっている。

温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を環境目標とする動きが世界的に広がるなか、非石油由来の「セルロースナノファイバー(CNF)」が脱炭素社会の実現に貢献する素材として関心が高まっている。

CNFは木材などから得られる木質繊維(パルプ)を1ミリの100万分の1以下のナノオーダーにまで高度に微細化(ナノ化)した繊維状の物質。植物から作られることから環境負荷が小さく、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を持ち、温度変化に伴う伸縮はガラス並みに良好で、酸素などのガスバリア性が高いなど優れた特性を発現する。

既にスポーツシューズのクッションやスピーカーの振動板、化粧品などで実用化されているが、再生可能な資源である「木」を原料としたCNFの市場拡大を進めることはエネルギー転換や環境に配慮した持続可能な炭素循環社会の構築につながるとあって更なる用途開拓が求められている。

こうしたなか、直近では中越パルプ工業<3877>のCNF「nanoforest」が電子部品接合部材の添加剤として採用されたほか、第一工業製薬<4461>はCNF「レオクリスタ」をグラスライニング(腐食環境などから金属を保護するために金属の表面にガラスを焼き付ける複合材料)用途として提供。大王製紙<3880>は自社のCNFを使った自動車が11月上旬に行われた公道ヒルクライムレースでエキシビション走行を披露したことを明らかにした。

このほかにも王子ホールディングス<3861>、日本製紙<3863>、ダイキョーニシカワ<4246>、花王<4452>、星光PMC<4963>などが研究開発を推進中。東亞合成<4045>はこのほど、低コスト化を図ったシングルナノセルロース(セルロース繊維を毛髪の1万分の1の細さまで解きほぐしたもの)を開発したと発表。今後は既存のCNFと比べて5分の1程度の販売価格を目指したコストダウンと量産化の検討を進めるとしている。

出所:MINKABU PRESS

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