話題株ピックアップ【夕刊】(1):太陽誘電、東レ、ブイキューブ

注目
2021年1月19日 15時11分

■丸三証券 <8613>  541円  +45 円 (+9.1%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

丸三証券<8613>は急反発。18日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年4~12月)連結決算速報値が、売上高138億8100万円(前年同期比12.0%増)、経常利益26億9300万円(同2.2倍)と大幅増益となったことが好感された。株式委託手数料が同23.7%増、投資信託の募集手数料が同12.5%増となったことが牽引役となった。なお、決算発表は1月28日を予定している。

■太陽誘電 <6976>  5,870円  +420 円 (+7.7%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

太陽誘電<6976>が大幅高で3日ぶりに反発し、昨年来高値を更新した。SMBC日興証券が18日付で投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を3300円から7300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、巣ごもり消費の増加、自動車生産台数の回復と電装化、5Gの拡大に伴うMLCC(積層セラミックコンデンサ)の需要増に対して供給不足が見えつつあり、価格下落の可能性が大幅に低下したと予想。同社の利益拡大ペースが再び加速局面に入ったと判断し、21年3月期の営業利益予想を300億円から394億円へ、22年3月期を同408億円から647億円へ引き上げた。

■ワタミ <7522>  922円  +54 円 (+6.2%)  本日終値

ワタミ<7522>が急反発。同社は18日、食事宅配サービス「ワタミの宅食」で、新商品「旬の野菜BOX」の取り扱いを開始すると発表しており、業績への寄与などが期待されているようだ。「旬の野菜BOX」は、昨年12月に業務提携したデリカフーズホールディングス<3392>との共同企画で、ワタミファームの有機野菜を含めた国産野菜7種類以上を詰め合わせて顧客に届けるサービス。新型コロナウイルス対策としての外出自粛に加え、緊急事態宣言で高まるデリバリー需要に対応するとしている。

■東レ <3402>  668.5円  +30.3 円 (+4.8%)  本日終値

東レ<3402>が大幅高で4日ぶりに反発。SMBC日興証券が18日付で同社株を投資評価「1」、目標株価830円で新規にカバレッジを開始しており、これが好材料視されたようだ。新型コロナウイルス感染症の影響による航空機の需要減を主因に、20年6~7月ごろは同社株について投資評価の引き下げが相次いだが、21年3月期上期決算での炭素繊維複合材料事業の赤字及び減損損失、セパレータの出荷数量の2ケタ減を経て、株式市場での期待は既に低下したと判断。一方、風力発電用途の炭素繊維については、ブレード(羽根)の大型化に起因するガラス繊維からの代替を主因に、成長が加速する局面とみており、世界的にカーボンニュートラルを志向する傾向が強まることで、風力発電機の設置が一段と増加する可能性もあるとしている。また、現在の規模は小さいが、水素自動車向けの高成長にも期待しており、エネルギー関連での出荷増はバリュエーション指標の上昇にも寄与すると見込んでいる。

■ヨコオ <6800>  3,335円  +135 円 (+4.2%)  本日終値

ヨコオ<6800>が大幅高。SMBC日興証券が18日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を3400円から4000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。無線通信機器(FC&MD)が宅配業者のPOS端末向けなどを中心に好調を維持するなか、同証券では車載通信機器(VCCS)が新型コロナウイルス感染症からの反動増に加えて長年停滞してきた収益性が上向き始めた点に注目。また、回路検査用コネクタ(CTC)は第3四半期まで低迷も、第4四半期には回復へ転じ始めるとみており、同社の中長期成長性を再認識すべき局面になりつつあると指摘している。

■ベイカレント <6532>  18,830円  +730 円 (+4.0%)  本日終値

ベイカレント・コンサルティング<6532>が続伸。水戸証券は18日、同社株のレーティングの「A」を継続するとともに目標株価を2万1800円から2万3000円に引き上げた。同社は総合コンサルティングファームで、AI・IoT、RPAなどのデジタルトランスフォーメーション(DX)関連のコンサルティングを強化している。新型コロナ下でも、顧客ニーズは強く21年2月期の連結営業利益は前期比49.3%増の120億円と会社計画(110億円)からの上振れを予想。22年2月期の同利益は174億円と一段の増益を見込んでいる。

■ブイキューブ <3681>  3,280円  +125 円 (+4.0%)  本日終値

ブイキューブ<3681>は3日ぶりに反発。18日の取引終了後、BtoBマーケティングの総合支援サービス「GAX(ガックス)」を提供開始したと発表しており、これが好感された。同サービスは、2016年から蓄積してきたマーケティングに関する知見をもとに、BtoB市場で事業展開する顧客向けに、マーケティング組織の立ち上げ、戦略立案、施策の実行、部署連携まで総合的に支援するという。

■レーザーテック <6920>  15,210円  +530 円 (+3.6%)  本日終値

レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置メーカーが総じて買い優勢。前日の米国株市場は休場だったが、欧州株市場では総じて朝安後に切り返す展開となり、独市場では半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズが投資判断引き上げなどを背景に買われ全体相場に貢献した。半導体市況の改善は世界的に意識されており、東京市場でも関連株は押し目買い意欲旺盛な展開が続いている。

■Jパワー <9513>  1,727円  +52 円 (+3.1%)  本日終値

Jパワー<9513>が5日移動平均線を足場に戻り足を強めている。電力の卸業務を主力とし石炭火力や水力を軸としているが、脱炭素化が世界的なテーマとなるなか、洋上風力発電への展開や二酸化炭素(CO2)削減技術への取り組みでも先駆している。市場で注目されているのが秋田沖の洋上風力発電のほか、同社独自ノウハウを駆使したCO2を地中に貯留する技術で、海底などに回収・貯留する次世代技術にマーケットの関心が高い。

■ファーストリテイリング <9983>  92,970円  +2,760 円 (+3.1%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が急伸。ここ先物を絡め同社株のボラティリテイが高まっているが、きょうはインデックス買いに加え、個別の材料も物色人気に拍車をかけた。19日付の日本経済新聞が、ユニクロがスマートフォンを使った決済サービスに参入すると報じたことが、株価を刺激する格好となり、大口個人投資家などの短期資金が参戦したことで上げ幅が大きくなった。

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