【杉村富生の短期相場観測】 ─ アメリカは大統領の「ハネムーン期間」に突入!

市況
2021年1月24日 9時15分

「アメリカは大統領の『ハネムーン期間』に突入!」

●2~3月は短期的に需給の変化に警戒を!

アメリカ大統領の就任100日前後を「ハネムーン期間」と称し、マスコミなどが批判を抑える傾向がある。マーケットでは、バイデン大統領歓迎相場が展開されるはずだ。ただ、2~3月は短期的に注意が必要だ。兜町には「節分天井、彼岸底」の言葉がある。これは機関投資家の行動パターンに起因する。

すなわち、機関投資家の多くが正月明けの1月第2週ごろに本格買い出動、2月初め~中旬にはポートフォリオの構築が終わる。そして、3月の決算に向けて、銘柄の入れ替え(整理売り)に走る。法人売りも出やすい。一方、買い手は少ない。この結果、株価は下がる。昨年だって、3月中旬がそうだったではないか。

日経平均株価は3月19日、NYダウは3月23日が安値になっている。今年は昨年とは違う環境(各国中央銀行、政府はゼロ金利政策に加え、流動性の供給、財政出動などドラスチックな政策対応を断行)が株価を支える。しかし、需給の変化には注意が必要である。

さらに、バイデン大統領としては早急に(「ハネムーン期間」が好都合)、コロナ対策、景気浮揚策を打ち出したいと思っているはずだ。アメリカは分断された状態にある。この解消の切り札はコロナ制圧、景気回復だ。だが、トランプ氏の弾劾裁判があって、3~5週間はこの件に忙殺されることになろう。

ちなみに、1998年のクリントン大統領の弾劾裁判(女性問題)は、無罪判決が出るまでに約5週間を要している。トランプ前大統領のウクライナ疑惑での弾劾裁判(1回目)は終結までに3週間かかった。今回のトランプ氏は一般人としての対応となる。弾劾には上院での「3分の2」以上の賛成が必要(これは無理?)である。

●テーマ的には「容器」に注目できる!

さて、物色面ではどうか。まず、短期・順張りではケアサービス <2425> [JQG]、弁護士ドットコム <6027> [東証M]、エヌ・ピー・シー <6255> [東証M]、アルペン <3028> 、ホープ <6195> [東証M]、オーケーエム <6229> [東証2]、インフォマート <2492> など、商いを伴って上昇している銘柄が狙い目だろう。

テーマ的には「容器」に注目できる。コロナワクチン輸送、貯蔵容器のツインバード工業 <6897> [東証2]、注射容器(シリンジ)用金型の不二精機 <6400> [JQ]、医療用廃棄物容器の天昇電気工業 <6776> [東証2]などがそうだ。各社とも業容一変の夢を秘めている。

水素ステーション向け貯蔵容器(タンク)、ドローン用燃料容器を開発済みのJFEコンテイナー <5907> [東証2]は見直しの余地が大きい。なにしろ、流動性の乏しさがネック(浮動株式数は30万株程度)とあって、PER10倍前後、PBR0.5倍に放置されている。

このほか、個別銘柄では中堅企業IT支援のブリッジインターナショナル <7039> [東証M]、チャート的に出直り歩調のテックファームホールディングス <3625> [JQG]、リサイクル関連のリバーホールディングス <5690> [東証2]、タケエイ <2151> などは引き続いて狙える。

さらに、110番、119番など映像通報システムのドーン <2303> [JQ]、半導体(テスター)関連のテラプローブ <6627> [東証M]には株価倍増の期待が膨らむ。この2銘柄は押し目を丁寧に仕込む戦術が有効だろう。

2021年1月22日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.