話題株ピックアップ【夕刊】(1):東芝、住友化、旭化成

注目
2021年1月25日 15時18分

■東芝 <6502>  3,460円  +497 円 (+16.8%) 一時ストップ高   本日終値

東芝<6502>が急騰、一時ストップ高。22日取引終了後、東京証券取引所の承認を得て29日に現在の2部から1部市場に指定されることになったと発表した。これを受け、同社株にはTOPIX組み入れなどによる需給好転を期待した大量の買い物が流入した。同社は17年8月に1部から2部に指定替えしており、1部への復帰は約3年半ぶりとなる。また同日に名古屋証券取引所の2部から1部に指定されることも明らかにしている。

■日本マイクロニクス <6871>  1,676円  +167 円 (+11.1%)  本日終値  東証1部 上昇率8位

日本マイクロニクス<6871>が急騰、一時16%を超える上昇で一気に1700円台まで駆け上がった。プローブカードなど半導体計測機器を主力に展開している。世界的に半導体不足が顕著となるなか、日米欧の政府が台湾に半導体増産の協力要請を行っていると伝わったことが思惑を呼んでいる。これに先立って半導体ファウンドリー世界トップの台湾・TSMCが日本で新工場を建設する計画が報じられており、開発力に定評がある同社にはその恩恵を享受する関連有望株としてマーケットの視線が集まった。

■芝浦メカトロニクス <6590>  6,050円  +580 円 (+10.6%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

芝浦メカトロニクス<6590>が600円近い上昇で上値追いに拍車がかかっている。東芝系のデバイス製造装置メーカーで、半導体向けエッチング装置やチップボンダーなどで実績が高く、5G対応スマートフォンの普及本格化やエレクトロニクス化が進展する自動車向け半導体需要を取り込むことが期待された。特に、来期はウエハー洗浄装置やフォトマスクエッチング装置など半導体前工程の牽引により利益成長トレンドへの復帰が有望視される状況で、機関投資家とみられる継続的な実需買いを呼び込んでいる。

■ウェルビー <6556>  1,576円  +143 円 (+10.0%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

ウェルビー<6556>が大幅に3日続伸。株価は一時、前週末に比べ9%超高に買われた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は22日、同社株のレーティングを新規「バイ」でカバレッジを開始した。目標株価は2500円に設定した。主力の障害者就労支援サービスの出店による中長期的な2ケタ成長とその収益性の高さを評価している。同市場の過半数を占める非営利法人は就職支援ノウハウを持たず、事業撤退するケースも多いなかで、同社は高い就職実績を示している。また、公費事業である就労移行支援でも同社の優位性は際立つとみている。同証券では、その成長性・収益力の高さは十分株価に織り込まれていない、と指摘している。

■I-PEX <6640>  2,219円  +193 円 (+9.5%)  本日終値

I-PEX<6640>が急伸、マドを開けて26週移動平均線から上放れてきた。電子機器向けコネクター大手で、車載向けやスマートフォン端末向けで高い商品競争力を持つ。米国では今週27日に決算発表を控えるアップルが好決算期待を背景に、前週末も最高値を更新するなど物色人気に沸いた。これを背景に、アップルに部品を供給する日本の電子部品メーカーに投資資金が流れ込みやすい状況にある。そうしたなか、I-PEXは旺盛な5G関連需要に対応して生産増強に動くなど需要獲得に余念がなく、株価も中段もみ合い放れが鮮明となっている。

■KOA <6999>  1,693円  +104 円 (+6.5%)  本日終値

KOA<6999>が大幅高で5日続伸し、昨年来高値を更新。SMBC日興証券が22日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を1200円から1800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、自動車生産台数の回復に伴い、同社の業績回復も明確になってきたと評価しており、電装化進展とともにチップ抵抗器の需要も増加するとの見方を継続。株価は今年にはいり上昇したが、依然としてEV/EBITDAなどの指標からは割安感があると指摘している。

■住友化学 <4005>  500円  +27 円 (+5.7%)  本日終値

住友化学<4005>が大幅続伸し、19年12月30日以来の500円台を回復。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を380円から850円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、石油化学セグメントは市況の反転、評価損の消滅などから従来予想を上回る見通しとしており、同社の健康・農業関連事業セグメントも海外農薬の好調によって従来予想を上回ると予想されるという。また、医薬品セグメントには、新たなロイヤルティー収入として、21年3月期に680億円、22年3月期に210億円を織り込み、21年3月期の営業利益予想を927億円から1860億円へ、22年3月期を同1452億円から1910億円へ引き上げ、22年3月期営業利益はコンセンサスを31%上回ることが見込まれるとしている。

■野村マイクロ <6254>  3,680円  +185 円 (+5.3%)  本日終値

野村マイクロ・サイエンス<6254>がカイ気配スタートで3連騰、上値指向を鮮明とした。半導体向けを主軸とする超純水装置の大手で、韓国や台湾の大手企業向けで高い実績を持つ。世界的に半導体不足が顕在化するなか、日米欧の政府が台湾に半導体増産の協力要請を行っていることがメディアを通じて報じられており、同社はその流れに乗る銘柄として投資家の視線を集めている。21年3月期は営業利益段階で68%増の31億円見通しと前期に続いての急拡大を見込むが、更に上振れの可能性も意識されている。 

■旭化成 <3407>  1,204.5円  +60 円 (+5.2%)  本日終値

旭化成<3407>大幅高で4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を780円から1500円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、前回予想で厳しさを指摘したアクリロニトリル(AN)が足もとで市況が回復していることや、免疫抑制剤「エンバーサスXR」が米国で拡大しており、医薬・医療事業の営業利益は中期的に従来想定を上回る見通しと評価。リチウムイオン電池用のセパレーターも他社が減収となるなか、上期に30%程度の増収を遂げたが、好調な業績はまだ株価に十分織り込まれていないと指摘し、総合化学のコアストックとして評価している。

■AI inside <4488>  69,800円  +2,700 円 (+4.0%)  本日終値

AI inside<4488>が大幅反発。午前9時ごろ、同社が開発・提供するAI-OCR「DX Suite」を活用した「ワクチン接種管理業務ソリューション」を自治体向けに提供開始すると発表しており、これが好感された。「ワクチン接種管理業務ソリューション」は、紙帳票の文字情報を読み取りデータ化するAI-OCR「DX Suite」やRPAなどを組み合わせることで、自治体のワクチン接種管理で、予診票及び接種券から接種情報を読み取り、管理システムへ入力するまでの業務の効率化を実現するもの。500社以上のRPA・AI-OCR導入支援実績を持つパーソルプロセス&テクノロジー(東京都江東区)が提供するRPAなどのサービスを組み合わせることで、その工程で必要となる人員も含めて一気通貫で業務効率化を支援するとしている。

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