話題株ピックアップ【夕刊】(2):DIC、エーザイ、神戸物産

注目
2021年1月25日 15時21分

■DIC <4631>  2,610円  +87 円 (+3.5%)  本日終値

DIC<4631>が3日ぶりに反発。この日、抗ウイルス・抗菌機能を有した「3Dプリンタ向け熱可塑性プラスチック材料(フィラメント)」を開発したと発表しており、これが好感された。今回開発された3Dプリンタ向けフィラメントは、抗ウイルス・抗菌機能を有した熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU樹脂)を採用。TPU樹脂は柔軟性や耐摩耗性を有することから、フェイスシールドやマスクなど医療や衛生用途での活用が期待できるとしており、電子・電気、スポーツ、日用品、住宅・建材、自動車など幅広い業界への展開を視野に入れ、21年度中の販売を目指すとしている。なお、抗ウイルス・抗菌性に作用するフィラメントの開発は国内初となる。

■技研製作所 <6289>  4,990円  +155 円 (+3.2%)  本日終値

技研製作所<6289>が3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が22日付で、投資判断を「バイ」を継続し、目標株価5000円から6000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、第1四半期(9~11月)で当初想定していなかったサイレントパイラーF301-900を含む大型特殊機の需要増が大幅増益要因となったことを踏まえて、21年8月期営業利益予想を28億円から34億円へ、22年8月期を同53億円から55億円に上方修正した。株価は良好な第1四半期決算を契機に上昇後横ばいで推移しているが、今後はブラジル鉱滓ダム、電動化機器によるアムステルダム護岸改修などの大型案件の進捗や上期業績の計画比上振れなどを契機に更なる上昇を予想するとしている。

■岩井コスモ <8707>  1,450円  +44 円 (+3.1%)  本日終値

岩井コスモホールディングス<8707>が反発。前週末22日の取引終了後に発表した21年3月期第3四半期(20年4~12月)連結決算速報値が、売上高173億6900万円(前年同期比21.2%増)、営業利益52億8100万円(同78.5%増)、純利益39億3500万円(同70.6%増)と大幅な営業増益となったことが好感された。日米の株式市場が活況を呈するなか、委託手数料、トレーディング利益が増加した。特に、良好なマーケット環境を背景に米国株式の売買が膨らんだことが貢献したとしている。なお、同社は29日に第3四半期決算を正式に発表する予定だ。

■エーザイ <4523>  7,850円  +217 円 (+2.8%)  本日終値

エーザイ<4523>が反発。24日付の読売新聞朝刊で、「アルツハイマー病の発症を防ぐ予防薬の開発を目指し、認知機能が正常な人を対象にした国際共同治験が、来月にも日本でスタートする」と報じられ、「エーザイが開発した薬剤『BAN2401』を、世界の1400人に4年間投与し、効果を検証する」としていることが好材料視された。なお、エーザイでは20年7月、「BAN2401」について、無症状期のアルツハイマー病を対象とした新たな第3相臨床試験を開始すると発表しており、米国に続き、日本やカナダ、オーストラリア、シンガポール、欧州で治験実施施設を拡大する予定としていた。

■歯愛メディカル <3540>  5,990円  +150 円 (+2.6%)  本日終値

歯愛メディカル<3540>が続伸。22日の取引終了後、同社が発行済み株数の60.0%を所有する非連結子会社ワンレクトホールディングスの全株式を譲渡すると発表しており、これが好材料視された。今年に入ってからの寒波や発電燃料不足を受けた卸電力価格の急騰により、新電力事業を取り巻く環境が不透明なことから、資本・業務提携を解消するという。譲渡価額は非開示。なお、20年12月期及び21年12月期業績への影響は軽微としている。

■神戸物産 <3038>  3,035円  +75 円 (+2.5%)  本日終値

神戸物産<3038>が3日続伸。前週末22日の取引終了後に発表した12月度単独業績で、売上高が前年同月比20.3%増、営業利益が同35.3%増となり、3割以上の大幅営業増益となったことが好感された。業務スーパーの新規出店が7店舗あったことで店舗数が896店舗となり、前年同月に比べて店舗数が45店舗増加したことが寄与した。商品別では、マスクや除菌用アルコールなどの衛生関連商品が引き続き好調に推移したほか、12月としては初めての開催となる「業務スーパー888 店舗達成記念セール」を開催し、「合鴨ロース」などのセール対象商品が伸長したことも売り上げ拡大を牽引した。

■建設技術研究所 <9621>  2,520円  +55 円 (+2.2%)  本日終値

建設技術研究所<9621>が4日続伸し昨年来高値を更新。前週末22日の取引終了後、集計中の20年12月期連結業績について、売上高が650億円から651億円(前の期比3.9%増)へ、営業利益が44億円から50億円(同17.2%増)へ、純利益が29億円から36億円(同28.2%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。防災・減災対策の強化やインフラ老朽化対策にかかわる国土強靭化計画の推進などの良好な受注環境を背景に、受注が増加したことが牽引した。また、業務の効率的な実施による原価率の改善も寄与したという。

■タキロンシーアイ <4215>  656円  +14 円 (+2.2%)  本日終値

タキロンシーアイ<4215>が高い。同社株は、この日に7日に発表した株式売り出しの受渡日を迎えた。株価は売出価格648円を上回った水準にあるが、利益確定売りをこなして底堅い値動きとなっている。株式売り出しが一巡することで、今後の需給関係の好転を期待した買いも入ったようだ。

■すららネット <3998>  5,220円  +90 円 (+1.8%)  本日終値

すららネット<3998>が反発。この日の午前中、学習管理SNS「Studyplus」や教育事業者向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」を手掛けるスタディプラス(東京都千代田区)と提携したと発表しており、これが好感された。今回の提携により、すららネットの「すらら」「ピタドリ」の学習履歴や成績情報が自動で「Studyplus for School」に記録でき、生徒の学習活動を学習塾が全面サポートできるようになるという。同時に、併用しているデジタル教材や紙教材などさまざまな教材の学習進捗、また生徒自身が学習管理SNS「Studyplus」に入力した学習記録も「Studyplus for School」上で一元管理できるようになり、導入校における先生の学習管理の更なる高度化が実現するとしている。

■グリー <3632>  593円  +7 円 (+1.2%)  本日終値

グリー<3632>が反発。前週末22日の取引終了後、21年6月期第2四半期(10~12月)に投資事業組合運用益27億9800万円を営業外収益として計上すると発表しており、これが好感された。なお、これにより第2四半期累計(7~12月)の投資事業組合運用益は31億2100万円となる。

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