本日注目すべき【好決算】銘柄 ファナック、栄研化、オムロン (27日大引け後 発表分)

注目
2021年1月28日 7時01分

27日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

ファナック <6954>   ★今期経常を一転16%増益に上方修正

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の963億円→1195億円に24.1%上方修正。従来の6.3%減益予想から一転して16.2%増益見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。FA、ロボット、ロボマシンの各分野で、IT関連やEV関連などの旺盛な需要が見込まれることが上振れの背景となる。

東洋建 <1890>   ★今期経常を一転17%増益・最高益に上方修正、配当も8円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の77億円→107億円に39.0%上方修正。従来の16.0%減益予想から一転して16.7%増益を見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。国内土木事業における大型の繰り越し工事で採算が改善したことなどが上振れの要因となる。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の12円→20円(前期は15円)に大幅増額修正した。

物語コーポ <3097>   ★上期経常を最高益に70%上方修正、株式分割と配当実質増額も発表

◆21年6月期上期(7-12月)の連結経常利益を従来予想の21.2億円→36億円に69.9%上方修正し、2期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。政府主導のGoToキャンペーンなどを背景に、来客数が想定以上に早く回復したことが寄与。既存業態の利益率改善に加え、リモートシステムの活用による販管費の減少も利益を押し上げた。

上期増額分を下回る形で、通期の同利益を従来予想の43億円→44.6億円に3.7%上方修正。増益率が42.0%増→47.3%増に拡大する見通しとなった。

同時に、2月28日を対象に1→2の株式分割を実施すると発表。併せて、年間配当を実質20%増額となる85円に修正した。

栄研化 <4549>   ★今期経常を一転20%増益・最高益に上方修正、配当も6円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の42億円→56.7億円に35.0%上方修正。従来の11.1%減益予想から一転して20.1%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。独自技術であるLAMP法を用いた新型コロナウイルス遺伝子検査試薬の販売が伸び、売上高が計画を上回ることが寄与。コロナ禍で販売費などの経費が減少することも上振れに貢献する。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の30円→36円(前期は30円)に増額修正した。

かっこ <4166> [東証M]  ★前期経常を一転26%増益・最高益に上方修正

◆20年12月期の経常利益(非連結)を従来予想の9100万円→1億1500万円に26.4%上方修正。従来の横ばい予想から一転して26.4%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う巣ごもり需要を契機としたEC利用の拡大が追い風となり、ECにおける不正注文検知サービスや後払い決済事業者に向けた決済コンサルティングサービスの販売が伸びたことが寄与。

JFEシステ <4832> [東証2]  ★今期経常を18%上方修正、配当も20円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の38億円→45億円に18.4%上方修正。減益率が20.9%減→6.3%減に縮小する見通しとなった。好採算案件の比率が上昇することに加え、原価低減や販管費の削減も利益を押し上げる。

業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の100円→120円(前期は120円)に増額修正した。

チャームケア <6062>   ★上期経常を30%上方修正

◆21年6月期上期(7-12月)の連結経常利益を従来予想の9.5億円→12.3億円に30.0%上方修正。新型コロナウイルス感染拡大の影響による営業活動の制限で売上高は計画を下回ったものの、既存ホームで高い入居率を維持したことに加え、人員配置の効率化による原価低減や本社経費の抑制が利益を押し上げた。感染対策に絡む経費に対する補助金や新規ホームの開設準備経費にかかる補助金の受領も上振れの要因となった。

イーグル工 <6486>   ★今期経常を94%上方修正

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の32億円→62億円に93.8%上方修正。減益率が52.7%減→8.4%減に縮小する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。自動車・建設機械業界向け事業で国内、海外ともに販売が想定以上に回復することが上振れの要因となる。

オムロン <6645>   ★今期税引き前を一転10%増益に上方修正

◆21年3月期の連結税引き前利益を従来予想の350億円→570億円に62.9%上方修正。従来の32.5%減益予想から一転して10.0%増益見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。中国をはじめとする世界的な設備投資需要の回復を背景に、制御機器事業の収益が拡大するほか、血圧計の販売が好調なヘルスケア事業の業績が想定より伸びることが寄与。固定費削減を実行したことも増益に貢献する。

エンプラス <6961>   ★今期経常を30%上方修正

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の10億円→13億円に30.0%上方修正。減益率が53.5%減→39.5%減に縮小する見通しとなった。自動車市場の回復を背景にエンプラ事業で自動車用部品の販売が好調に推移するほか、半導体機器事業では車載向けの受注や米国を中心にサーバー向けの需要が伸びる。

併せて、発行済み株式数の12.75%に相当する125万株または50億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

NOK <7240>   ★今期経常を一転黒字に上方修正

◆21年3月期の連結経常損益を従来予想の95億円の赤字→118億円の黒字に上方修正し、一転して黒字に浮上する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。中国をはじめとした自動車生産台数が想定を上回ったことでシール事業が復調するほか、電子部品事業においても自動車向け、高機能スマートフォン向けの販売が伸びる。人件費・経費や投資を引き続き抑制したことなども黒字化に貢献する。

エクセディ <7278>   ★今期税引き前を2.4倍上方修正

◆21年3月期の連結税引き前利益を従来予想の45億円→110億円に2.4倍上方修正。減益率が69.9%減→26.5%減に縮小する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ自動車関連の需要が回復に向かうことが上振れの背景。

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