利益成長【青天井】銘柄リスト〔第2弾〕 33社選出 <成長株特集>
本特集では、7日に配信した「利益成長【青天井】銘柄リスト〔第1弾〕」に続き、“青天井”銘柄リストの第2弾をお届けします。今回は2月5日から10日の期間に発表された決算の中から、10-12月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長が“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当てた。
下表では、時価総額100億円以上の銘柄を対象に、本決算月にかかわらず、20年10-12月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を10%以上、上振れて更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している33社を選び出し、10-12月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、医療データ分析を手掛けるJMDC <4483> [東証M]。8日に発表した20年10-12月期(第3四半期)業績は、主力のヘルスビッグデータ事業が大きく成長し、税引き前利益は過去最高だった直前の四半期(7-9月期)を74.2%も上回る13億円に拡大して着地。製薬会社や保険会社の上位顧客を中心にデータの取り扱いが急速に拡大したうえ、健康保険組合や医療機関向けサービスの利用も大きく伸びた。
2位に入ったインターネットイニシアティブ <3774> の10-12月期(第3四半期)業績は売上高、経常利益ともに四半期ベースの過去最高を達成した。テレワーク普及による通信需要の増加で法人向けインターネット接続サービスやセキュリティ、クラウド関連ビジネスが増勢だったほか、モバイル接続料が低減したことも利益を押し上げた。
3位のタカラバイオ <4974> は研究用試薬や受託サービスが増加したほか、昨年11月に発売した新型コロナウイルス体外診断用医薬品などのPCR検査関連製品の販売が大きく伸び、10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期比5.5倍の50.9億円に膨らんだ。売上構成の良化や生産稼働率の向上で採算が改善したことも利益拡大につながった。
4位にリスト入りしたケイアイスター不動産 <3465> の10-12月期(第3四半期)は、コロナ禍によるライフスタイルの変化から住宅購入の需要が高まるなか、主力とする戸建て分譲住宅の販売棟数が大きく増加した。決算発表と併せて、21年3月期の通期業績見通しと配当計画を大幅上方修正したことが好感され、株価は連日急騰劇を演じ、上場来高値を更新している。
5位にリストアップされたKeePer技研 <6036> の10-12月期(第2四半期)は、SNSでのユーザー評価の上昇を背景に、高価格帯のコーティング施工が大幅に増加したことに加え、コロナ禍で車を長くきれいに乗り続けたいという需要が高まったことも追い風となった。業績好調に伴い、早くも今期2回目となる21年6月期通期予想の上方修正に踏み切っている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 10-12月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<4483> JMDC 74.2 1305 749 42.3 3100 2178 156
<3774> IIJ 71.8 4761 2772 56.9 12300 7840 28.2
<4974> タカラバイオ 65.8 5099 3075 90.6 12100 6347 51.4
<3465> ケイアイ不 60.6 4494 2798 83.6 11600 6317 7.3
<6036> KeePer 55.1 1106 713 97.0 2705 1373 29.4
<4694> BML 51.0 7942 5258 60.8 17500 10880 15.0
<6626> SEMTEC 49.6 841 562 53.3 2260 1474 10.5
<3538> ウイルプラス 49.4 732 490 45.8 1830 1255 8.3
<2531> 宝HLD 49.3 11628 7789 5.1 19300 18359 31.2
<3563> スシローGH 41.8 6656 4693 13.5 16300 14363 48.0
<5290> ベルテクス 41.7 2314 1633 28.8 5100 3959 5.7
<1890> 東洋建 38.5 4857 3506 1.6 10700 10534 7.5
<6062> チャームケア 35.2 711 526 22.6 2250 1835 29.7
<9057> 遠州トラック 33.9 964 720 29.8 3030 2335 11.3
<1429> 日本アクア 27.0 796 627 1.7 2003 1970 15.8
<4923> COTA 23.8 1219 985 5.5 1573 1491 30.0
<3641> パピレス 22.8 797 649 2.1 2034 1993 16.8
<3085> ALサービス 22.7 1561 1272 2.7 5000 4868 25.3
<5011> ニチレキ 22.0 3893 3190 14.6 9000 7853 7.8
<6299> 神鋼環境 17.2 3706 3163 13.3 4800 4235 13.5
<7564> ワークマン 16.2 9495 8173 13.0 23343 20666 45.2
<9306> 東陽倉 15.9 584 504 2.4 1650 1611 11.6
<5947> リンナイ 15.0 14964 13010 8.4 40000 36910 24.2
<2060> フィードワン 13.9 2038 1789 1.1 5800 5737 9.2
<6750> エレコム 13.8 4326 3801 11.0 15100 13598 21.3
<9273> コーア商HD 13.3 946 835 1.4 2400 2367 16.2
<4595> ミズホメディ 12.9 655 580 70.1 2060 1211 14.4
<9375> 近鉄エクス 12.5 9225 8200 45.4 29000 19939 11.8
<6544> Jエレベータ 12.4 960 854 35.0 3650 2703 90.5
<9069> センコーHD 11.6 7896 7078 2.7 21300 20744 12.3
<3916> DIT 11.5 505 453 17.9 1600 1357 23.3
<3984> ユーザーロカ 10.8 235 212 16.9 769 658 69.3
<4396> システムサポ 10.6 313 283 10.3 785 712 30.6
※ 2020年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した03年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
●決算発表の集中期間中(2月15日まで)は、その日に発表された決算で10-12月期に増収増益を達成した銘柄を速報ベースで毎日19時ごろ配信しています。こちらも併せてご覧いただき、銘柄選びにご活用ください。
「コロナ禍の“復活度”に注目、10-12月期【増収増益】リスト」配信一覧 ────
「1月27日版 22社」「1月28日版 40社」「1月29日版 41社」「2月1日版 23社」
「2月2日版 23社」「2月3日版 27社」「2月4日版 33社」「2月5日版 45社」
「2月8日版 37社」「2月9日版 44社」「2月10日版 44社」「2月12日版 43社」
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