「ナイロン」が18位にランク、原材料不足で一部製品の需給が逼迫<注目テーマ>
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みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「ナイロン」が18位となっている。
自動車のエアバッグなどに使われる「ナイロン66」繊維の需給が逼迫している。主成分のひとつであるヘキサメチレンジアミンを合成するための原料アジポニトリルが、自然災害などの影響により供給の不安定な状況が続いていることなどが背景にあり、一時的に売り手への出荷義務が免責される「フォースマジュール(不可抗力)」条項を宣言するメーカーも出始めている。
こうしたなか、ユニチカ<3103>は17日に「ナイロン66」を代替する新たな樹脂素材を開発したと発表。ヘキサメチレンジアミンを使わずに、強度や耐熱性を確保した。一方、宇部興産<4208>は24日に「ナイロン66」樹脂製品の価格を4月1日出荷分から値上げすることを決め、ユーザーとの交渉を開始すると発表。同製品の値上げは18年10月以来で、主原料価格などの上昇を製品価格に転嫁することで事業収益を改善するとしている。
また、ここ最近の株式市場では再生ナイロン樹脂「リアミド」を展開するリファインバース<6531>や、ナイロン系多層チューブフィルム大手のMICS化学<7899>などへの思惑買いもみられている。