【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 75日線リバウンド銘柄の初動をキャッチ!
「75日線リバウンド銘柄の初動をキャッチ!」
●押し目の目安として活用したい移動平均線
日経平均株価の移動平均線、どれをお使いだろうか。私は職業上、一通り5日、25日、26週、52週を使ってはいるのだが、常時見ていて売買のタイミングを計るのは25日線になる。
上昇トレンドに乗っている銘柄が高値から反落した場合、25日線まで下げて反発することが多いからだ。反発しない銘柄ももちろんあるわけだが、それはスルーすればよいこと。反発する銘柄だけを狙えばよいのだから問題はない。
では、75日線まで下げたらどうなるか。反発する銘柄は少なくなる。そこまで下げると、かなり売られてしまったことになるため、売り物を被りやすく反発が難しくなってしまうのだ。しかし、25日線からの反発銘柄があるように、75日線からそうなる銘柄もあるのだから、これはこれで有望な投資対象となる。
ここで、なぜこんな話をしているのかというと……日経平均の値動きと関係がある。日経平均は、3月18日に目先の高値3万0485円をつけたあとに反落、4日続落して24日に2万8379円の安値をつけた。その結果、75日移動平均線まで下げてしまったのだ。これは日経平均にとっては、異常とまではいかないが滅多にあることではない。
●反発の兆しうかがえる有望銘柄に注目
ところが、それが起きたのだ。米国の長期債利回り上昇、日銀が金融政策を変更(株式市場が下落した際の購入対象を日経平均連動型ETFからTOPIX型へ変更)したことなどによるものだ。それによって下げたところが75日線。こういうことになるが、実は類似のことが起きたことがある。昨年10月の末だ。当時、市場は8月から立ち上がり、10月半ばまで順調に推移していたのだが、10月末になって急失速、75日線を一瞬割り込んだのだ。
今回はそれからおよそ5ヵ月ぶりに同じようなことが起き、そしてこの原稿を書いている時点ではすでに戻り始めている。そこで、今回は個別銘柄の中で同様の動きを見せる可能性の高い銘柄、つまり75日線まで下げたところから反発の兆しを見せている銘柄に注目してみたい。
まずは日東電工 <6988> だ。各種テープ類に強い会社だが、ニッチ製品が多く、市場は小さいものの特定の分野で首位となる製品を得意としている。いまはパソコン向け偏光板も含めて、ほとんどの分野で需要好調をキープし続けているため、株も再起は早いと見てよい。
2月以降、下落に転じてしまい、なかなかそれが止まらない太陽誘電 <6976> も、主力製品のセラミックコンデンサー需要は堅調増となっていることを考えると、そろそろ回復に転じてもおかしくない。
世界的に 半導体不足が深刻であり、半導体に関わる製品のほとんどが需給逼迫状態にあるが、 ウエハー用研磨材で世界首位のフジミインコーポレーテッド <5384> もまだ評価が低く、先高が見込める銘柄の一つになる。同じく半導体関連株で、ウエハーの研磨に強い三益半導体工業 <8155> も同様の観点から拾いどころにあると考えられる。
そして、もう一つ。火災発生によって製造工場が稼働停止となっていることで売られてしまったルネサスエレクトロニクス <6723> も、株価が蘇生しないうちに投資しておきたい。いずれ工場は稼働可能となるからだ。そのほか、自動車用照明首位の小糸製作所 <7276> を。半導体不足で自動車生産が減少しているとして売られているので、これまた魅力的だ。
最後に75日線とは関係のない銘柄を。新値更新中ながら私好みの銘柄であるデジタル・インフォメーション・テクノロジー <3916> になる。
2021年3月26日 記
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