前場に注目すべき3つのポイント~安川電の市場反応を見極めたいところ~

市況
2021年4月12日 8時41分

12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:安川電の市場反応を見極めたいところ

■安川電、21/2営業利益12.3%増 271億円、22/2予想54.5%増 420億円

■前場の注目材料:ふたり親、支給7月以降、困窮子育て世帯給付金

■買い先行の展開から、次第にこう着感の強い相場展開に

12日の日本株市場は、買い先行の展開が見込まれる。9日の米国市場ではNYダウは297ドル高だった。バイデン政権が提案しているインフラ計画やワクチンの普及、連邦準備制度理事会(FRB)が当分の間、大規模緩和を維持することが強い回復に繋がるとの期待から買い優勢の展開。予想以上に上昇した生産者物価指数を受けた長期金利の上昇が重しとなったものの、アップルなどクオリティ株の一角に買いが向かっており、ハイテク株への追い風となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比150円高の29920円。円相場は1ドル109円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い先行の展開となろう。米国ではクオリティ株への物色が見られていることから、日本株市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料となる。そのため、朝方には日経平均の3万円を意識したギャップスタートが見込まれる。一方で、足元での薄商いの状況下においては積極的な上値追いの流れは限られる。本格化する日米決算を前に機関投資家等は積極的には動きづらいところである。決算については先週末に安川電<6506>が今期見通しとあわせて中期計画を発表しおり、内容についてはポジティブ視される可能性があるため市場反応を見極めたいところである。

また、新型コロナ感染拡大により東京など3都府県に「まん延防止等重点措置」が適用された。変異株感染者の増加も警戒視されている一方、本日から高齢者へのワクチン接種が始まることから、市場反応が注目される。まん延防止等重点措置によってバリューローテーションの巻き戻しが意識されるようだと、225型優位から指数インパクトの大きい値がさ株の影響を大きく受けやすくなるため、先物主導による仕掛け的な売買に振らされやすくなる点には注意しておきたいところである。

物色の流れとしては個人主体の材料株にシフトしやすく、政策絡みの材料のほか、個別に材料の出ている銘柄などに短期の値幅取り狙いの資金が集中しよう。今週は小売企業の決算が予定されているものの、成長性においては半導体関連などへの押し目拾いのタイミングにも。週末には日米首脳会談が予定されているなか、半導体不足に関しても議題の一つとして取り上げられるようであり、ハイテク株の動向に関心が集まりやすい。

■安川電、21/2営業利益12.3%増 271億円、22/2予想54.5%増 420億円

安川電<6506>は2021年2月期決算を発表。営業利益は前期比12.3%増の271.80億円だった。22年2月期は54.5%増の420.00億円を見込んでいる。5Gやサーバー向けなどで半導体関連の活況が続くほか、世界的な現金給付が自動車や家電の買い替えにつながっている。また、中期経営計画の修正も公表しており、23年2月期の営業利益を610億円とすることを目指す。

■前場の注目材料

・日経平均は上昇(29768.06、+59.08)

・NYダウは上昇(33800.60、+297.03)

・ナスダック総合指数は上昇(13900.19、+70.88)

・シカゴ日経225先物は上昇(29920、大阪比+150)

・1ドル109円60-70銭

・VIX指数は低下(16.69、-0.26)

・海外コロナワクチン接種の進展

・世界的金融緩和の長期化

・株価急落時の日銀ETF買い

・ふたり親、支給7月以降、困窮子育て世帯給付金

・ミャンマー、80人超殺害、国軍、住宅地で銃撃

・高齢者接種あす開始、多くは施設から

・米、台湾と交流促進、政府庁舎で会合可

・航空「脱炭素燃料」備蓄へ、羽田・成田に拠点

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 3月国内企業物価指数(前年比予想:+0.5%、2月:-0.7%)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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