東京株式(大引け)=2円高、薄商いのなか方向感の定まらない展開に
19日の東京株式市場は手掛かり材料難のなか、方向感の定まらない地合いとなり、日経平均株価は前日終値を挟んでの往来となった。
大引けの日経平均株価は前営業日比2円00銭高の2万9685円37銭とわずかながら3日続伸。東証1部の売買高概算は9億1823万株、売買代金概算は2兆601億4000万円。値上がり銘柄数は1000、値下がり銘柄数は1094、変わらずは96銘柄だった。
きょうの東京市場は、前週末の米国株市場が総じて強い動きを示したほか、取引時間中も中国、香港株などが堅調に推移したことで、投資家のセンチメントは強気に傾きやすい地合いだった。ただ、日経平均2万9000円台後半は戻り売り圧力が強く、全体商いもボリューム不足で上値の重い展開は相変わらず。日米首脳会談はあまり材料視されず特にテーマ買いの動きには発展しなかった。一方、共同声明で「台湾」に言及したことが、日中間の関係悪化につながるとの見方もあったが、中国関連株に位置づけられる銘柄に売りが出るということもなかった。国内の新型コロナウイルスの感染拡大に対するマーケットの反応も希薄で、小売関連株はやや売り優勢も高安まちまちの展開だった。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数は拮抗した。全体売買代金2兆円台をかろうじてキープしている。
個別では、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体関連主力株に高いものが多く、村田製作所<6981>、日本電産<6594>などもしっかり。紀文食品<2933>も商いを伴い大幅高。イワキポンプ<6237>がストップ高となり、クリナップ<7955>も値を飛ばした。東京エレクトロン デバイス<2760>、マルマエ<6264>も大幅高に買われた。
半面、売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>がやや売りに押され、任天堂<7974>が安く、ファーストリテイリング<9983>も値を下げた。東芝<6502>が下落、資生堂<4911>の下げも目立つ。レノバ<9519>が大幅安となり、マネックスグループ<8698>も大きく下落した。青山商事<8219>、エイチ・アイ・エス<9603>なども値を下げた。