明日注目すべき【好決算】銘柄 東京製鉄、大日本住友、宇部興 (23日大引け後 発表分)

注目
2021年4月25日 11時00分

23日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

東京製鉄 <5423>   ★前期経常が上振れ着地・今期は2.4倍増益へ

◆21年3月期の経常利益(非連結)は前の期比72.0%減の49.9億円に落ち込んだが、従来予想の37億円を上回って着地。続く22年3月期は前期比2.4倍の120億円に回復する見通しとなった。前期上振れは主原料である鉄スクラップ価格が想定を下回ったことが要因。今期は国内外の鋼材需要拡大や値上げによる販売価格の回復などを背景に、56.2%の大幅増収を見込む。

併せて、発行済み株式数の1.8%にあたる215万株または20億円を上限に自社株買いを実施すると発表。

ソネック <1768>   ★前期経常を43%上方修正・27期ぶり最高益更新へ

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の8.8億円→12.6億円に42.7%上方修正。増益率が3.0%増→47.0%増に拡大し、27期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。主力の建設事業で期首繰越工事、当期受注工事ともに順調に進み、売上高が計画を上回ったことが寄与。資材価格と外注費が安定推移し、工事採算が採算改善したことも利益を押し上げた。

東洋建 <1890>   ★前期経常を32%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の107億円→141億円に31.8%上方修正。増益率が16.7%増→53.8%増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。国内土木事業で大型の繰越工事数件で想定以上に設計変更を獲得したうえ、手持ち工事が順調に進捗したことが上振れの要因。

明星工業 <1976>   ★前期経常を25%上方修正、配当も8円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の53.5億円→67億円に25.2%上方修正。減益率が23.5%減→4.2%減に縮小する見通しとなった。建設工事事業の売上総利益率が改善したことなどが上振れの要因。

併せて、前期の年間配当を従来計画の22円→30円(前の期は30円)に大幅増額修正した。

ザッパラス <3770>   ★今期営業を2.1倍上方修正

◆21年4月期の連結営業利益を従来予想の1億6000万円→3億4000万円に2.1倍上方修正。増益率が3.6倍→7.7倍に拡大する見通しとなった。メディア露出で注目度が高まった占い師のコンテンツを中心に広告宣伝費を投下したほか、占いフェスの開催なども奏功し、モバイルサービスの好調が継続することが収益を押し上げる。

宇部興 <4208>   ★前期経常を33%上方修正

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の175億円→232億円に32.6%上方修正。減益率が51.0%減→35.1%減に縮小する見通しとなった。自動車向けなどの需要回復を背景に、合成ゴムやナイロンの販売が伸びたことが寄与。ラクタムの市況上昇やポリイミドの需要堅調、余剰電力の販売価格上昇に加え、コスト削減の進展も上振れに貢献した。

大日本住友 <4506>   ★前期最終を一転38%増益に上方修正・3期ぶり最高益更新へ

◆21年3月期の連結最終利益を従来予想の270億円→562億円(前の期は407億円)に2.1倍上方修正し、一転して37.9%増益を見込み、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。抗がん剤「TP-0903」の開発計画を見直した結果、仕掛研究開発の減損損失が発生しない見込みになったことが要因。研究開発費が減少したことに加え、円安進行による為替差損益の好転も利益を押し上げた。

キッセイ <4547>   ★前期経常を一転40%増益に上方修正

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の21億円→34億円(前の期は24.2億円)に61.9%上方修正し、一転して40.0%増益見通しとなった。旺盛なIT関連需要を背景に、情報サービス事業の売上高が計画を上回ったことが寄与。株式市場の好況に伴う有価証券評価益の計上も利益を大きく押し上げた。

あすか薬HD <4886>   ★前期経常を43%上方修正

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の21億円→30億円に42.9%上方修正。増益率が22.4%増→74.9%増に拡大する見通しとなった。医療用医薬品事業の売上高が計画を上回ったことが寄与。営業経費の減少や原価低減の進展なども上振れに貢献した。

ヤマウHD <5284> [JQ]  ★前期経常を42%上方修正・7期ぶり最高益更新へ

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の13億円→18.5億円に42.3%上方修正。増益率が10.8%増→57.7%増に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。道路、インフラ整備や災害復旧工事などに注力するなか、水門・堰製造、施工事業や高架道路用伸縮装置製造販売、設置事業で好採算製品の出荷・施工が想定を上回ったことが寄与。コスト削減や生産性向上に加え、コロナ禍による営業費用の減少なども利益を押し上げた。

川岸工 <5921> [東証2]  ★今期経常を一転2%増益に上方修正

◆21年9月期上期(10-3月)の経常利益(非連結)を従来予想の6.7億円→10.1億円に51.0%上方修正。前期に受注した利益率の高い大型工事が完成したほか、設計変更の獲得を確保したことが上振れの要因。

併せて、通期の同利益も従来予想の10.5億円→15.5億円(前期は15.2億円)に47.6%上方修正し、一転して1.8%増益見通しとなった。

ケル <6919> [JQ]  ★前期経常を38%上方修正、配当も2円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の7.3億円→10億円に38.1%上方修正。減益率が30.8%減→4.5%減に縮小する見通しとなった。設備投資需要の回復を背景に、工業機器、車載機器、画像機器向けコネクターの受注が想定以上に伸びたことが寄与。設備投資の効率化による減価償却費の減少に加え、経費抑制を徹底したことも上振れにつながった。

併せて、前期の年間配当を従来計画の39円→41円(前の期は39円)に増額修正した。

セブン工業 <7896> [東証2]  ★前期経常を3.1倍上方修正

◆21年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の7000万円→2億1900万円に3.1倍上方修正。減益率が81.7%減→42.7%減に縮小する見通しとなった。木構造建材事業で収益性の改善が進んだことが上振れの要因。

SEHI <9478> [JQ]  ★前期経常を28%上方修正・24期ぶり最高益更新へ

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の7億円→9億円に27.8%上方修正。増益率が59.5%増→2.0倍に拡大し、24期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。出版事業における書籍販売、Webメディアおよびイベント各事業の売上高が好調だったほか、期末需要に伴う受注納品がコロナ禍で滞っていた分集中し、一時的に増加したことが要因。オンラインビジネスの推進や業務環境のオンライン化なども上振れにつながった。

福井コン <9790>   ★前期経常を一転14%増益・最高益に上方修正、配当も8円増額

◆21年3月期の連結経常利益を従来予想の43.7億円→52.3億円に19.8%上方修正し、一転して14.2%増益を見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。IT導入補助金制度が追い風となり、建築CAD、測量土木CADともに販売が伸びたことが寄与。国土交通省が推進するi-Construction関連商品を投入したことなども上振れに貢献した。

業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の42円→50円(前の期は45円)に増額修正した。

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