「サイバーセキュリティ」が16位、サイバー攻撃急増で再脚光<注目テーマ>
★人気テーマ・ベスト10
2 脱炭素
3 半導体製造装置
4 半導体
5 木材
7 水素
8 鉄鋼
9 銅
10 NFT
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「サイバーセキュリティ」が16位となっている。
企業のリモートワーク導入加速や高速通信規格5Gの本格離陸などを背景に扱われる情報データ量が飛躍的に伸びる一方、それに比例する形でセキュリティー面の充実が強く求められる時代となっている。とりわけ、あらゆるものをネット接続するIoT社会では低遅延・多数同時接続を強みとする5G環境が強力な追い風となっているが、一方で接続端末数の急増がサイバー犯罪の温床になり得るという負の影響も無視できない状況にある。
また、国家安全保障の観点から、政府レベルでもサイバー攻撃への対応は喫緊の課題といってよい。直近、米国では最大規模の石油パイプラインがサイバー攻撃を受けて稼働を停止したとのニュースが驚きをもって世界中に伝わった。これはFBIが犯罪集団「ダークサイド」の犯行であることを明らかにしたが、米政府はロシアなど国家的な関与の可能性についても調査している状況にある。
日本では菅政権がデジタル行政の確立を政策骨子のひとつに掲げており、その司令塔となる「デジタル庁」の発足も今年9月に予定されている。デジタル庁関連の予算は1兆円規模とも伝わるが、そのなか、サイバーセキュリティーの充実が必須課題であることはいうまでもなく、専門チームの設置など人材面を含めシステムの保守・監査に前向きに取り組む構えにある。
こうした状況下で、株式市場でもサイバーセキュリティー関連株への注目度が今後改めて高まる公算が大きい。関連銘柄としては未知のウイルスを検知する技術で強みを持ち、標的型攻撃に特化したソフトを自社開発するFFRI<3692>、人工知能(AI)を活用した投稿監視(ネットパトロール)など幅広いセキュリティー事業をワンストップで手掛けるイー・ガーディアン<6050>、IT情報機器やソフト開発に展開し売上高の9割をセキュリティー部門で占めるソリトンシステムズ<3040>、セキュリティー関連製品やIPサーバーなどの輸入販売商社で標的型攻撃の対策ソリューションなどで優位性を持つテリロジー<3356>、システム開発及びIT人材の派遣を行いセキュリティー運用監視や攻撃対策支援サービスなどを展開するセラク<6199>などは要マークとなろう。
このほか、ラック<3857>、トレンドマイクロ<4704>、セグエグループ<3968>、セキュアヴェイル<3042>、インテリジェント ウェイブ<4847>、デジタルアーツ<2326>、エルテス<3967>、アズジェント<4288>、ソースネクスト<4344>、サイバーセキュリティクラウド<4493>なども注目される。