【投資部門別売買動向】海外勢が現先合算で1兆1128億円売り越す一方、個人が買い向かう (5月第2週)

市況
2021年5月22日 6時50分

●海外勢が現物・先物合算で1兆1128億円を売り越す一方、個人が買い向かう

東証が20日に発表した5月第2週(10日~14日)の投資部門別売買動向(現物)によると、米国のインフレ懸念や長期金利上昇を受けて売りが膨らみ日経平均株価が前週末比1273円安の2万8084円と2週ぶりに急反落したこの週は、海外投資家が3週ぶりに売り越した。売越額は4214億円と昨年9月第3週以来およそ8ヵ月ぶりの高水準だった。前週は2152億円の買い越しだった。海外投資家は先物の投資部門別売買動向でも日経225先物、TOPIX先物、ミニ日経225先物、ミニTOPIX先物の合計で2週ぶりに売り越した。売越額は6914億円と昨年9月第5週ぶりに大きさだった。現物と先物の合算でも2週ぶりに売り越し、売越額は1兆1128億円だった。前週は5420億円の買い越しだった。証券会社の自己売買は4週連続で売り越し、売越額は1921億円と前週の22億円から急拡大した。

一方、個人投資家は2週ぶりに買い越し、買越額は4452億円と2月第4週以来およそ2ヵ月半ぶりの大きさだった。前週は1514億円の売り越しだった。相場急落を受けて逆張り志向の強い個人投資家が買い向かった格好だ。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行も5週連続で買い越し、買越額は423億円だった。自社株買いが中心とみられる事業法人は6週連続で買い越し、買越額は1058億円だった。

海外投資家による現物・先物合算で1兆1128億円と巨額の売り越しで日経平均が急反落する中、個人投資家が買い向かった格好だ。

■投資部門別売買代金差額 (5月10日~14日)

東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全50社)]

※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し

  海外投資家 信託銀行 個人合計 [  現金  信用 ] 日経平均 ( 前週比 )

5月 ―――

第2週    ▲4,214    423   4,452 [  2,421  2,031 ] 28,084円 ( -1273 円)

第1週     2,152    478  ▲1,514 [ ▲1,303  ▲211 ] 29,357円 ( +545 円)

4月 ―――

第4週      184    157   1,372 [   669   703 ] 28,812円 ( -208 円)

第3週     ▲172    256   4,048 [  2,283  1,764 ] 29,020円 ( -662 円)

第2週     ▲311    416    295 [  ▲311   606 ] 29,683円 ( -84 円)

第1週     4,355  ▲2,265   1,231 [  ▲187  1,418 ] 29,768円 ( -85 円)

3月 ―――

第5週      895  ▲1,637   ▲580 [ ▲1,162   582 ] 29,854円 ( +677 円)

第4週    ▲3,729  ▲5,019   3,069 [  2,155   913 ] 29,176円 ( -615 円)

第3週     4,088  ▲2,222  ▲3,186 [ ▲4,051   864 ] 29,792円 ( +74 円)

第2週     3,008  ▲2,721  ▲3,048 [ ▲3,203   154 ] 29,717円 ( +853 円)

第1週      417  ▲4,523    720 [  ▲22   742 ] 28,864円 ( -101 円)

2月 ―――

第4週    ▲3,811  ▲2,098   4,695 [  2,512  2,182 ] 28,966円 ( -1051 円)

第3週     ▲382  ▲1,929   ▲29 [ ▲1,335  1,306 ] 30,017円 ( +497 円)

第2週     3,451   ▲741  ▲4,303 [ ▲4,468   165 ] 29,520円 ( +740 円)

第1週     4,215  ▲1,538  ▲4,041 [ ▲3,967  ▲74 ] 28,779円 ( +1115 円)

1月 ―――

第4週     ▲748  ▲1,028   4,300 [  1,877  2,422 ] 27,663円 ( -968 円)

第3週    ▲1,340  ▲1,718   1,700 [   278  1,422 ] 28,631円 ( +112 円)

第2週     2,614  ▲2,169    537 [  ▲770  1,307 ] 28,519円 ( +380 円)

第1週     3,647    527  ▲2,821 [ ▲3,128   306 ] 28,139円 ( +694 円)

※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。

※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.