【↓】日経平均 大引け| 反落、前週末急伸の反動で利益確定売りが優勢 (5月31日)
始値 29019.45
高値 29147.71(09:07)
安値 28791.60(13:59)
大引け 28860.08(前日比 -289.33 、 -0.99% )
売買高 10億2073万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2415億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反落、前週末急伸の反動で売りに押される
2.米株市場は主要指数の上値重く、東京市場でも利食い誘発
3.緊急事態宣言延長の影響懸念とワクチン普及期待の綱引き
4.相次ぐ米国の重要経済指標の結果を見極めたいとの思惑も
5.東証1部の8割近い銘柄が下落、売買代金は盛り上がらず
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比64ドル高と3日続伸した。米4月の個人消費支出(PCE)コア・デフレーターは市場予想を上回ったが、米長期金利は低下したこともあり株式市場への影響は限定的だった。
週明けの東京市場では、終始売り優勢の地合いで日経平均株価は2万8000円台に押し戻される格好に。後場は一段安で一時下げ幅が350円を上回る場面があった。
31日の東京市場は、買い手掛かり材料に乏しいなか日経平均が反落、前週末に先物主導で買い戻され600円高となったリスク選好の地合いから一転して下値模索の動きに終始した。前週末の欧米株市場は総じて堅調だったが、米国株市場では主要株指数の上値が重く利益確定売りニーズの強さを反映、東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好に。国内では緊急事態宣言延長に伴う経済活動への影響と、ワクチン普及期待を背景とした景気回復への思惑の綱引きとなっているが、きょうは他に目立った材料が見当たらない。今週は米国の重要経済指標が相次ぐことで、これを見極めたいとのニーズも全体相場の手控えムードにつながった。業種別指数は海運セクターのみ上昇、東証1部全体の8割近い銘柄が下落している。売買代金は2兆2000億円台にとどまった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>は売買代金トップも株価は冴えない動きとなり、ソニーグループ<6758>、ファーストリテイリング<9983>なども軟調な値運びとなった。ルネサスエレクトロニクス<6723>が大幅安となり、リクルートホールディングス<6098>も値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが売られ、マネックスグループ<8698>も大幅下落した。フィル・カンパニー<3267>が急落、明豊ファシリティワークス<1717>も急反落。
半面、レーザーテック<6920>が商いを集め大幅高で上場来高値更新。東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>などその他の半導体製造装置関連も強いものが多い。アステラス製薬<4503>が買い優勢だったほか、ファーマフーズ<2929>も上昇した。エフテック<7212>、EPSホールディングス<4282>、宮越ホールディングス<6620>、日本電波工業<6779>といった銘柄が大幅高となるなど中小型株物色ニーズは旺盛。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857> 、東エレク <8035> 、アステラス <4503> 、安川電 <6506> 、中外薬 <4519> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約39円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、ファストリ <9983> 、ダイキン <6367> 、リクルート <6098> 、信越化 <4063> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約91円。
東証33業種のうち上昇は海運業のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)鉱業、(2)空運業、(3)医薬品、(4)水産・農林業、(5)その他製品。一方、下落率の大きかった5業種は(1)不動産業、(2)銀行業、(3)機械、(4)鉄鋼、(5)ガラス土石製品。
■個別材料株
△セキュアヴェ <3042> [JQG]
24年3月期に営業利益1億3500万円を目指す中計を好感。
△山王 <3441> [JQ]
「30年までに水素ステーションを1000基整備」との報道。
△TKP <3479> [東証M]
企業向けにワクチン接種会場を無償提供。
△エルテス <3967> [東証M]
子会社がワクチン接種会場向け警備サービスを提供。
△セコム上信越 <4342> [東証2]
セコムによるTOB価格6350円にサヤ寄せ。
△川口化 <4361> [東証2]
21年11月期業績予想を上方修正。
△サイバーセキ <4493> [東証M]
米国でAWS版WAF自動運用サービスに新展開。
△宮越HD <6620>
深センプロジェクトの進展が株高原動力。
△レーザーテク <6920>
半導体分野オンリーワンの存在を評価。
△ニチリョク <7578> [JQ]
大和証券と顧客紹介で業務提携。
▼三菱総研 <3636>
155万6600株の売り出しなど発表で需給悪化を警戒。
▼ルネサス <6723>
公募増資などの実施で希薄化や需給悪化を懸念。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)エフテック <7212> 、(2)EPS <4282> 、(3)宮越HD <6620> 、(4)日電波 <6779> 、(5)アトラエ <6194> 、(6)ジャムコ <7408> 、(7)大真空 <6962> 、(8)三陽商 <8011> 、(9)ARM <8769> 、(10)ダイヤHD <6699> 。
値下がり率上位10傑は(1)DDHD <3073> 、(2)三菱総研 <3636> 、(3)タカショー <7590> 、(4)SREHD <2980> 、(5)フィルC <3267> 、(6)丸三 <8613> 、(7)明豊ファシリ <1717> 、(8)ルネサス <6723> 、(9)ワタベ <4696> 、(10)マネックスG <8698> 。
【大引け】
日経平均は前日比289.33円(0.99%)安の2万8860.08円。TOPIXは前日比24.46(1.26%)安の1922.98。出来高は概算で10億2073万株。東証1部の値上がり銘柄数は420、値下がり銘柄数は1712となった。日経ジャスダック平均は3890.77円(8.12円高)。
[2021年5月31日]
株探ニュース