話題株ピックアップ【昼刊】:ウシオ電、JMDC、村田製

注目
2021年6月30日 11時38分

■ウシオ電機 <6925>  2,017円  +227 円 (+12.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位

ウシオ電機<6925>は急反発し年初来高値を更新。29日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1350億円から1500億円(前期比26.5%増)へ、営業利益を50億円から90億円(同12倍)へ、純利益を40億円から80億円(前期6億8700万円の赤字)へ上方修正しており、これが好感されている。新型コロナウイルスのワクチン接種が進むなか、欧米のシネマ市場を中心に映画館の営業再開や稼働率の回復が早まる兆しがありシネマ用ランプの販売が増加する見通し。また、モバイルやモニター向けなど巣ごもり需要が継続するほか、フラットパネルディスプレー市場や半導体市場でのリプレイスランプ需要が想定を大きく上回る水準で推移するとしている。

■JMDC <4483>  5,470円  +270 円 (+5.2%)  11:30現在

JMDC<4483>が大幅に4日続伸。SMBC日興証券は29日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は7000円に設定した。同社は健康保険組合の保険事業推進のためデータ分析サービスなどを提供しつつ、収集、蓄積された医療データを製薬企業などでの活用に役立てる事業を展開している。保険者由来データベースに加え、医療機関由来データベースの利活用(クロスセル)は同社の新たな成長ドライバーになると期待している。同証券では、22年3月期の連結営業利益は49億円(会社予想43億円)が24年3月期には87億円、26年3月期は158億円と5年間平均成長率は34%を見込んでいる。

■サンアスタ <4053>  2,232円  +73 円 (+3.4%)  11:30現在

Sun Asterisk<4053>が大幅高、前週21日に2000円台を割り込み年初来安値をつけたばかりだが、その後の戻り足も特筆され、きょうは75日移動平均線をマドを開けて上回ってきたことで中期上昇トレンド転換を示唆している。同社は独自のデジタル技術で企業の新規事業開発を支援するほかIT人材の育成などを手掛ける。29日取引終了後、日本マイクロソフトとスタートアップ支援で連携することを発表。国内で初めて「Microsoft for Startups」のパートナーとして参画することになり、これを評価する買いを呼び込んでいる。

■エディオン <2730>  1,085円  +34 円 (+3.2%)  11:30現在

エディオン<2730>は反発。29日の取引終了後、上限を500万株(発行済み株数の4.66%)、または60億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好材料視されている。取得期間は7月1日から12月31日までで、資本効率の向上を通じて、株主への一層の利益還元と機動的な資本政策を遂行するためという。

■村田製作所 <6981>  8,585円  +257 円 (+3.1%)  11:30現在

村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>、TDK<6762>など電子部品株が総じて上昇している。ここ米国株市場ではアップル<AAPL>が戻り足を強め、前日は続伸で136ドル台まで買われ、4月下旬の戻り高値奪回にあと一歩と迫った。売買高も高水準でナスダック総合指数の最高値更新に一役買っている。iPhoneは5G対応機種が好調でアップルの業績を牽引している。また、iPhoneは他社製品と比較してマルウェア感染の事例が非常に少ないことが指摘され、セキュリティー面で優位性がある。日本の電子部品メーカーは村田製を筆頭にアップルの有力サプライヤーとして存在感を示しており、ここにきてのアップル株上昇は追い風材料として意識されている。

■ヒトコムHD <4433>  2,240円  +60 円 (+2.8%)  11:30現在

ヒト・コミュニケーションズ・ホールディングス<4433>が反発している。29日の取引終了後、連結子会社ヒト・コミュニケーションズがオンライン接客事業を展開するUsideU(東京都中央区)の発行済株式の50.01%を取得し、子会社化すると発表しており、これが好材料視されている。UsideUは遠隔接客ツール「TimeRep」の開発・販売を手掛けるオンライン接客サービスの提供事業者。今回の株式取得により、新たにオンライン接客分野へのソリューション提供を開始し、複数の販売経路や顧客接点を有機的連携させる「オムニチャネル営業支援」体制の拡充を図るとしている。

■中外製薬 <4519>  4,406円  +106 円 (+2.5%)  11:30現在

中外製薬<4519>が3日ぶり反発、一時340円高と値を飛ばし4000円台後半まで上値を伸ばした。商いも急増しており、9時30分現在、東証1部上場企業の中で第3位に入る売買代金をこなしている。29日取引終了後、臨床試験中の「抗体カクテル療法」と呼ばれる新型コロナ薬候補について、厚生労働省に製造販売承認の申請を行ったことを発表。これを手掛かり材料に物色人気が集中した。

■日本電産 <6594>  13,070円  +225 円 (+1.8%)  11:30現在

日本電産<6594>が3日ぶり反発に転じ、フシ目の1万3000円大台を回復。同社株は1万3000円ラインが上値ポイントとして意識されており、終値でキープすれば4月28日以来約2カ月ぶりとなる。米国株市場では、調整色の強かった電気自動車(EV)大手のテスラ<TSLA>が今月下旬に入ってから目先の売り圧力をこなし戻り足を強めている。EV向け駆動用モーターで注目される日本電産は、テスラとの株価連動性が高く、脱炭素への世界的な取り組みでEVシフトが進むなか、改めて見直し買いを引き寄せている。

■リゾートトラスト <4681>  1,814円  +10 円 (+0.6%)  11:30現在

リゾートトラスト<4681>が3日ぶりに反発している。29日取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.1%にあたる120万株または24億円を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められているようだ。なお、買い付け期間は7月8日から8月31日までとしている。

■東京エレクトロン <8035>  48,220円  +150 円 (+0.3%)  11:30現在

東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連やSUMCO<3436>など半導体素材メーカーが上値指向となっている。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続伸し連日で過去最高値を更新した。データセンター向け新型半導体の生産の遅れが嫌気されたインテル<INTC>は軟調だったものの、FPGAなど半導体デバイスを手掛けるザイリンクス<XLNX>が3%超の上昇をみせたほか、同じく半導体設計大手のアドバンストマイクロデバイス<AMD>、半導体製造装置トップのアプライドマテリアルズ<AMAT>など幅広く買われた。東京市場でも、直近は半導体関連主力株の上値がやや重くなっているものの、米株市場を横目に、目先押し目買いの動きが優勢となっている。

■日東紡績 <3110>  3,385円  -220 円 (-6.1%)  11:30現在  東証1部 下落率3位

日東紡績<3110>が大幅続落。同社は29日取引終了後、株式売り出しを発表しており株式需給の悪化を警戒する売りが膨らんだ。同社の大株主であるユニゾホールディングスが保有する96万9000株を大和証券が買い取る形式で売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限14万4400株の売り出しも実施する。売出価格は7月7日から12日のいずれかの日に決定する。

■Jフロント <3086>  983円  -39 円 (-3.8%)  11:30現在

J.フロント リテイリング<3086>は6日続落。29日取引終了後、22年2月期連結業績の下方修正を発表したことが嫌気されている。売上高に相当する売上収益を3940億円から3650億円(前期比14.4%増)に修正したほか、営業損益は110億円の黒字から55億円の黒字(前期は242億6500万円の赤字)、純損益は40億円の黒字から10億円の黒字(同261億9300万円の赤字)に見直した。新型コロナウイルス感染の再拡大に伴う緊急事態宣言で、4月下旬以降、店舗の営業縮小、営業時間の短縮を実施したことなどが響く。今期後半は新型コロナワクチンの接種拡大などで事業環境の改善を見込むものの、通期業績は従来見通しに比べ悪化する見込みだ。

■アトラグループ <6029>  367円  +47 円 (+14.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ

アトラグループ<6029>が急騰している。29日の取引終了後、One Third Residence(東京都千代田区)とミラー型のオンライントレーニング用デバイス「Fitness Mirror」に関する事業を共同運営する合弁会社の設立を検討していたが、合弁会社設立ではなくOne Third Residenceを子会社化する方向で交渉を進めることになった発表。これが好感されている。子会社化により、同社グループの事業としてFitness Mirrorに関する事業を展開し、フィットネスクラブのフランチャイズ展開を加速していく方針としている。

■アイビー化粧品 <4918>  829円  +80 円 (+10.7%)  11:30現在

アイビー化粧品<4918>は急伸。29日の取引終了後、骨の破壊を行う細胞(破骨細胞)の形成・機能を制御する新規有用成分「クレソン」に関する論文が、国際科学雑誌「Natural Product Communications」に掲載されたと発表しており、これを好感する買いが入っている。横浜市立大学と共同で破骨細胞の形成・機能に関するさまざまな細胞内シグナル伝達について研究を行い、破骨細胞の形成・機能を制御する新規有用成分として、クレソン抽出物を同定した。その成果が認められた結果、同誌への掲載に至ったという。併せて、クレソンの抽出物を有用成分とする破骨細胞分化抑制剤に関する特許を出願中であることも明らかにした。詳細については特許取得後に報告するとしている。

■ファンペップ <4881>  466円  +32 円 (+7.4%)  11:30現在

ファンペップ<4881>は大幅高。同社は機能性ペプチドを活用した医薬品の研究開発を行うバイオベンチャーで昨年12月25日に東証マザースに上場したニューフェース。29日取引終了後、中国で機能性ペプチド「AJP001」の用途特許が成立したことを発表、これが投資資金の攻勢を誘う材料となった。株価は6月中旬以降の調整局面を経て、前日時点で400円台前半と値ごろ感があり、上値を見込んだ個人投資家資金の追随買いも入りやすい。

●ストップ高銘柄

なし

●ストップ安銘柄

WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在

以上、1銘柄

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