「半導体製造装置」が6位、21年度の販売額は3兆円に迫る勢い<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体製造装置」が6位となっている。
13日の東京株式市場は前日に日経平均が600円を超える上昇をみせたことで、目先利益確定の売り圧力も意識されたが、主要株指数が揃って最高値圏を走る米国株市場に刺激されて上値指向を継続している。米国株市場では、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)もここリバウンドに転じており、最高値奪回を視野に入れつつある。
コロナ禍にあっても世界的な半導体需要は衰え知らずの状況にある。高速通信規格5Gの普及で関連投資が本格化しているほか、リモートワーク導入加速による情報通信関連機器特需及びデータセンターの増設需要、更に巣ごもり化を背景としたゲーム機関連需要。これらみな半導体市場の拡大の源となっている。半導体の需要に供給が追いつかず、今や自動車業界は半導体不足によって販売好調にもかかわらず生産調整を強いられるという事態に陥っている。
これに対応して世界の半導体メーカーは生産設備増強の動きが活発化しており、有力な半導体製造装置メーカーの宝庫である日本株市場は世界からも注目を浴びやすい。今月に入り、日本半導体製造装置協会(SEAJ)は21年度の日本製の半導体製造装置の販売額について、従来見通しの2兆5000億円から2兆9200億円に増額修正した。これは昨年度比22.5%増の増加となり、販売額は過去最高を更新し初の3兆円台乗せも目前だ。引き続き、5G対応スマートフォンやパソコン、ゲーム機向けなどに旺盛な半導体需要が見込まれており、世界的なサプライチェーン強化の流れが製造装置業界には追い風となる。
前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるSOX指数が続伸、最高値の3348.865には届かなかったものの、あと1%弱の上昇で更新する位置にいる。半導体製造装置で世界トップクラスのアプライドマテリアルズ<AMAT>もここ戻り足が鮮明で、東京株式市場でも同銘柄などの値動きを横目に半導体製造装置関連株に改めて物色の矛先が向かいそうだ。きょうは下押している銘柄が多いが、ここは買い場提供場面と捉えたい。
関連銘柄としては、半導体製造装置国内トップの東京エレクトロン<8035>、半導体テスター首位のアドバンテスト<6857>、マスクブランクス検査装置でグローバル・ニッチトップの座を占めるレーザーテック<6920>、半導体切断装置で世界シェア8割を誇るディスコ<6146>、ウエハー洗浄装置では世界でも群を抜くSCREENホールディングス<7735>、半導体露光装置で世界屈指のニコン<7731>などが代表格となる。このほか、中小型株ではローツェ<6323>、芝浦メカトロニクス<6590>、ワイエイシイホールディングス<6298>、野村マイクロ・サイエンス<6254>、マルマエ<6264>などにも折に触れて投資家の視線が集まりやすい。