前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2021年7月28日 5時20分

■共立印刷 <7838>  180円 (+38円、+26.8%)

東証1部の上昇率トップ。共立印刷 <7838> が急騰。26日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を4億3000万円から5億8000万円(前期16億4500万円の赤字)へ上方修正すると発表。前期から継続して取り組んでいる事業構造改革が想定以上に奏功した。売上高については、コロナ禍により依然として厳しい受注環境にあることから、380億円(前期比3.4%増)とする従来予想を据え置いた。

■PCA <9629>  4,695円 (+700円、+17.5%) ストップ高

東証1部の上昇率2位。ピー・シー・エー <9629> がストップ高。26日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割し、それに伴い従来34円を予定していた期末一括配当を実質増額となる12円に修正したことが好感された。また、同時に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高33億2800万円(前年同期比19.3%増)、営業利益9億7500万円(同2.1倍)、純利益6億1400万円(同2.3倍)と大幅増益となったことも好材料視された。21年12月にサポート終了を迎える「PCA Xシリーズ」の更新需要に伴い製品売上高が大幅に増加したことが牽引した。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高124億4700万円、営業利益18億6600万円、純利益11億9200万円(会計基準変更のため前期との比較なし)の従来見通しを据え置いている。また、保有する投資有価証券の一部を売却するのに伴い、上期に投資有価証券売却益7億3700万円を特別利益として計上すると発表した。前述の22年3月期業績予想には織り込んでいないとしている。

■ウィルソンW <9610>  243円 (+34円、+16.3%)

ウィルソン・ラーニング ワールドワイド <9610> [JQ]が急騰。26日の取引終了後、世界50ヵ国で利用されている行動変容の原理原則を日本向けにデジタル化し、提供を開始したと発表したことをきっかけにして、需給相場的な色合いを強めた。同プログラムは、ウィルソン・ラーニングや提携している専門家の実証的な心理学研究をもとに組み立てられ、全世界での長年にわたる活用で学習効果が確認されているもの。企業教育の育成課題に応用できるだけではなく、個人が直面する仕事や対人関係の問題解決のためにも有効に設計されているのが特徴としている。

■バイク王 <3377>  1,332円 (+128円、+10.6%)

バイク王&カンパニー <3377> [東証2]が大幅高で3日続伸し年初来高値を更新。27日午前11時50分ごろ、車両・バイク用品を扱うECサイト「バイク王ダイレクト」を開設したと発表。従来のバイク王ブランドサイトの車両紹介ページでは、まず利用客が問い合わせをして、店舗で購入する仕組みとなっていたが、「バイク王ダイレクト」では、車両や用品・部品の決済までをECサイト内で完結できるのが特徴。また、購入部品を同社の店舗で取り付ける場合には工賃20%オフや、用品・部品の購入に利用できるポイントサービスを利用できるとしている。

■日精線 <5659>  5,200円 (+445円、+9.4%)

東証1部の上昇率3位。日本精線 <5659> が3連騰で年初来高値を更新。26日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について純利益を24億5000万円から29億4000万円(前期比61.0%)へ上方修正すると発表しており、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。あわせて、年間配当予想を160円から200円(前期110円)へ増額しており、これが好感されたようだ。売上高についても、390億円から420億円(同23.1%増)へ引き上げた。自動車関連や建材用途をはじめ幅広いアイテムの販売が好調に推移しており、これによる粗利増加や操業度損圧縮の効果を見込む。また、太陽光発電パネルや電子部品の製造プロセスで使用されるスクリーン印刷向け極細線や半導体関連業界向け超精密ガスフィルターなどの販売も当初の想定通り堅調に推移する見通し。なお、同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高106億4100万円(前年同期比29.8%増)、純利益9億1600万円(同2.2倍)だった。

■キャピタルA <3965>  1,135円 (+95円、+9.1%)

東証1部の上昇率4位。キャピタル・アセット・プランニング <3965> が続急伸。26日の取引終了後、株主優待制度の拡充を発表。現行制度では、保有株数に応じて1500円分のクオカードまたは2500円相当のカタログギフトを贈呈していた。今回これに加え、3年以上継続して保有する株主に対して1000円分のクオカードを追加で贈呈する。18年9月30日の基準日から21年9月30日の基準日まで継続して株主名簿に記載または記録されている株主から、新制度が適用される。

■アイビー <4918>  1,149円 (+89円、+8.4%)

アイビー化粧品 <4918> [JQ]が続急伸。スキンケアを中心とした高級化粧品の訪問販売を手掛ける。26日取引終了後、インドソケイの花の抽出物を有効成分とする「PDK1の活性化抑制剤」に関する特許査定を受領したことを発表した。PDK1の活性化は皮膚の炎症などを引き起こすが、インドソケイの花の抽出物にそれを抑制する作用を見出し、特許査定を受領したことから、今後医薬品分野などでも貢献が期待される。また、株式需給面では東証が同社株に対し27日売買分から信用取引の臨時措置を解除すると発表したことも物色人気を助長した。同社株は7月初旬に800円台から1700円台まで短期間で2倍以上となる急騰を演じたが、その後は反落し、1000円前後まで水準を切り下げていた。

■ウィル <3241>  359円 (+27円、+8.1%) 一時ストップ高

ウィル <3241> [東証2]が急反発、一時ストップ高。26日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(1-6月)連結業績について、売上高が28億1100万円から30億4500万円(前年同期比9.7%減)へ、営業利益が1億1900万円から2億1400万円(同38.1%増)へ、純利益が1億700万円から1億6900万円(同2.0倍)へ上振れて着地したようだと発表。住宅を購入する顧客の来店件数が前年同期比41.9%増加するなど流通事業の取扱件数が計画を上回ったほか、中古住宅×リフォームの引き渡し件数が同31.7%増加し、収益性の高い事業群「フィービジネスとリフォーム」の業績が堅調に推移したことが要因。また、開発分譲事業も販売契約が計画通りに進捗しているとしている。

■Aバランス <3856>  6,950円 (+400円、+6.1%)

Abalance <3856> [東証2]が続急伸、今月14日につけた戻り高値6730円を上抜き、新局面入りを示唆している。世界的に脱炭素への取り組みが進むなか、太陽光発電分野の成長性が改めて認識されている。同社はベトナムの太陽光パネル製造会社を連結子会社化し業容を拡大、抗菌・抗ウイルスの光触媒事業なども注目されている。今月7日に株式交換で傘下に収めた子会社WWBが開発を進めてきた福島県の2つの太陽光発電所が系統連系し、売電をスタートさせることを発表しているほか、直近ではエネルギー貯蔵システムを開発する合同会社も設立し展開力を強めている。また、26日取引終了後には関連会社が宮城県大和町での太陽光発電所建設に向け開発計画や融資の実行などで動き出したことも発表している。

■MARUWA <5344>  11,320円 (+540円、+5.0%)

MARUWA <5344> が3連騰。27日午後1時ごろ、22年3月期第1四半期(4-6月)の決算を発表。売上高は前年同期比23.7%増の111億1200万円、純利益は同53.0%増の22億1100万円となり、大幅増収増益で着地したことを好感した買いが入ったようだ。戦略的な高付加価値製品の増加や生産性向上などによる利益率の改善に努めたことが奏功した。なお通期見通しについては、売上高420億円(前期比1.4%増)、純利益75億円(同8.1%増)とする従来予想を据え置いた。

■DyDo <2590>  5,300円 (+240円、+4.7%)

ダイドーグループホールディングス <2590> が大幅高で3日続伸。26日の取引終了後に発表した7月度(6月21日~7月20日)の国内飲料事業の販売状況で、販売本数が前年同月比11.6%増と2ケタ増となったことが好感された。稼働日数が1日多かったほか、コーヒー以外の飲料が自販機チャネル、流通チャネルともに大幅に伸長したことが寄与した。

■コーテクHD <3635>  5,260円 (+230円、+4.6%)

コーエーテクモホールディングス <3635> が3日続伸。26日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高を300億円から320億円(前年同期比38.3%増)へ、営業利益を100億円から120億円(同42.0%増)へ、純利益を120億円から150億円(同26.6%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期に、パッケージゲームの「仁王2 Complete Edition」などのリピート販売が好調に推移したほか、自社開発のスマートフォンゲーム「三國志 覇道」が堅調に推移し、IP許諾によるロイヤルティー収入も引き続き高い水準となったことが要因という。これにより上期として過去最高の業績となる見通しだ。同時に発表した第1四半期決算は、売上高205億2000万円(同80.6%増)、営業利益97億1800万円(同2.2倍)、純利益133億8100万円(同2.0倍)で着地した。なお、22年3月期通期業績予想は売上高650億円(前期比7.7%増)、営業利益245億円(同0.4%増)、純利益265億円(同10.3%減)の従来見通しを据え置いている。

■住友鉱 <5713>  4,472円 (+192円、+4.5%)

住友金属鉱山 <5713> 、三井金属 <5706> が3連騰。27日は非鉄セクターが業種別値上がり率2位となるなど物色人気が盛り上がった。ここにきてアフターコロナの世界経済を見込んで銅市況が急速に戻り足に転じている。また、ニッケル市況も2010年以来の高値圏にあり、アルミ市況は2010年の高値水準を既に上回って推移している。世界的な中央銀行の緩和政策が影響しているとみられるが、非鉄市況の上昇は同関連株にポジティブ材料として働いている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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