話題株ピックアップ【夕刊】(1):郵船、ユニチャーム、楽天グループ

注目
2021年8月5日 15時15分

■日本郵船 <9101>  7,810円  +880 円 (+12.7%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ

日本郵船<9101>は投資資金流入が継続し異彩高、きょうで6連騰となった。前日の正午に今期2度目となる22年3月期業績予想の修正を発表したが、営業利益は従来予想の1300億円から1500億円(前期比2.1倍)に増額、時価予想PERは2倍前後という超割安圏となった。更に年間配当を従来計画の200円から一気に700円に引き上げたことがポジティブサプライズとなった。配当利回りは10%近辺にまで上昇し、機関投資家や個人投資家のインカムゲイン期待の買いも呼び込んでいる。

■シュッピン <3179>  1,263円  +135 円 (+12.0%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

シュッピン<3179>が急騰。4日の取引終了後、22年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の18億2500万円から20億500万円(前期比23.5%増)へ上方修正すると発表。従来の2期ぶりの過去最高益予想を更に上乗せする形となり、これが好材料視された。人工知能(AI)を活用して適正な買取・販売価格を自動設定する「AIMD」の導入効果でカメラ事業の収益が改善するほか、時計事業では人気ブランドのロレックスを中心とした戦略的な品揃えを維持し、中古品の販売が好調に推移する見通しだ。また、人件費や販売管理費を抑制することも上振れに貢献する。同時に発表した第1四半期(4~6月)の経常利益は前年同期比5.4倍の7億200万円だった。

■キッコーマン <2801>  7,420円  +670 円 (+9.9%)  本日終値  東証1部 上昇率3位

キッコーマン<2801>が後場急伸。同社はきょう午前11時30分頃に、22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比23.0%増の143億3500万円となり、上半期計画の214億5000万円に対する進捗率が66.8%に達したことが好感されたようだ。売上収益は同22.8%増の1237億3900万円で着地。国内でしょうゆ、食品、酒類の売り上げが伸びるなど食料品製造・販売事業が堅調だったほか、海外の食料品製造・販売及び食料品卸売事業も好調に推移した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■ユニ・チャーム <8113>  4,890円  +400 円 (+8.9%)  本日終値  東証1部 上昇率6位

ユニ・チャーム<8113>が大幅高で3日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した21年12月期上期(1~6月)の連結決算(国際会計基準)は、売上高3769億6000万円(前年同期比5.7%増)、税引き前利益647億5600万円(同65.6%増)となり、これが好材料視された。日本ではマスクを中心とするウェルネスケア関連商品とペットケア関連商品が増収を牽引し、高収益率セグメントのミックス上昇で収益性も改善した。また、海外では中国でフェミニンケア関連商品などが好調だったほか、東南アジアやインドなどが回復基調を継続した。なお、21年12月期通期の業績予想は据え置いている。

■楽天グループ <4755>  1,358円  +105 円 (+8.4%)  本日終値  東証1部 上昇率9位

楽天グループ<4755>が急騰。前日に比べ8%超高に買われた。同社は4日、ドイツの通信会社に対して欧州初となる完全仮想化モバイルネットワーク構築で合意した、と発表した。ドイツの1&1社(マインタール市)のネットワーク構築に向け提供するもので、5日付の日本経済新聞は「受注総額は2500億円超となるもようだ」と伝えている。また、同社は4日に米アルティオスター・ネットワークスの株式を追加取得し完全子会社化することも発表している。

■サンリオ <8136>  2,039円  +154 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

サンリオ<8136>が急反発。4日の取引終了後に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結最終損益は24億7000万円の黒字(前年同期は8億5800万円の赤字)に浮上しており、これを好感する買いが入った。東京都町田市に保有する事務所兼倉庫の売却に伴い、約38億円の固定資産売却益を計上したことが最終利益を押し上げた。一方、売上高は前年同期比48.2%増の108億200万円だった。新型コロナウイルス感染拡大の影響でテーマパーク事業は苦戦が続いたものの、物販事業が休業や時短営業の影響を大きく受けた前期から回復したうえ、EC部門の伸長が続いたことで補った。

■ファンケル <4921>  3,530円  +240 円 (+7.3%)  本日終値

ファンケル<4921>が3日ぶりに急反発。同社は4日取引終了後に、22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比23.1%増の30億1000万円となり、上半期計画の50億円に対する進捗率が60.2%に達したことが好感されたようだ。売上高は同4.3%減の251億7600万円で着地した。今期から収益認識に関する会計基準等を適用したことによる影響で減収となったが、主力の化粧品関連事業や栄養補助食品関連事業の売り上げは堅調に推移。また、利益面ではマーケティング費用の効率的な使用に努めたことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■日立造船 <7004>  847円  +54 円 (+6.8%)  本日終値

日立造船<7004>が急反発。4日の取引終了後に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高804億3400万円(前年同期比6.4%増)、営業損益20億2800万円の赤字(前年同期は40億6600万円の赤字)となり、これが好材料視されたようだ。環境部門で海外ごみ焼却発電施設の大口工事が進捗したほか、海外子会社の収益が改善したことなどが寄与した。なお、第1四半期の受注高は前年同期比2.2倍の1573億3500万円だった。

■長瀬産業 <8012>  1,830円  +106 円 (+6.2%)  本日終値

長瀬産業<8012>は大幅高で3日ぶりに反発。4日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上総利益を1200億円から1300億円(前期比13.4%増)へ、営業利益を230億円から300億円(同36.9%増)へ、純利益を180億円から225億円(同19.5%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期(4~6月)の業績が、自動車関連ビジネスの復調及びエレクトロニクス関連ビジネスの好調などを背景に計画以上に進んでいるほか、実勢為替レートが想定よりも円安で推移していることなどが要因。また、米国の景気回復を受けて、生活関連を手掛ける米子会社Prinovaの業績が想定を上回って好調に推移していることも寄与する。なお、今期より収益認識に関する会計基準を適用することに伴い、売上高の代わりに、売上高総利益を開示するとしている。あわせて発表した第1四半期決算は、売上総利益345億8900万円(前年同期比32.7%増)、営業利益97億3800万円(同2.7倍)、純利益71億6900万円(同5.3%増)だった。

■東洋紡 <3101>  1,460円  +80 円 (+5.8%)  本日終値

東洋紡<3101>が後場一段高。午後1時に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算で、経常利益が前年同期比2.7倍の74億6800万円に急拡大したことが好材料視されたようだ。液晶偏光子保護フィルム「コスモシャインSRF」やセラミックコンデンサ用離型フィルム「コスモピール」が新ラインの本格稼働により販売を伸ばしたほか、PCR検査の需要増加を背景にPCR検査用原料や試薬の販売が拡大した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の220億円から240億円(前期比15.9%増)へ上方修正している。

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