話題株ピックアップ【夕刊】(2):あいHD、インフォMT、エプソン

注目
2021年8月19日 15時15分

■あい ホールディングス <3076>  2,111円  +26 円 (+1.3%)  本日終値

あい ホールディングス<3076>が続伸。同社は18日取引終了後に、22年6月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比6.9%増の101億円としていることや、年間配当計画を前期比5円増配の50円としていることが好感されたようだ。売上高は同3.0%増の476億円を予想。新型コロナウイルス感染症など不確実性リスクに対応しながら、相乗効果を得られる業務提携を積極的に進め、販路拡大に注力し、営業体制の強化・整備をするとともに、採算性を考慮した事業運営を行い、業績向上に努めるとしている。なお、あわせて発表した21年6月期通期の連結決算は、売上高が前の期比7.0%増の462億1900万円、営業利益が同24.4%増の94億4700万円で着地した。

■リンナイ <5947>  11,010円  +120 円 (+1.1%)  本日終値

リンナイ<5947>は反発。18日の取引終了後、上限を200万株(発行済み株数の3.89%)、または217億8000万円とする自社株を19日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表。資本効率の向上を通じ、株主への利益還元の充実を図るためという。

■インフォマート <2492>  874円  +9 円 (+1.0%)  本日終値

インフォマート<2492>が続伸。午後1時ごろ、おいしい一皿が集まるグルメコミュニティーサービス「SARAH」を運営するSARAH(東京都台東区)に出資したと発表。SARAHは、レストランやカフェの検索サイトでは見つけにくい、「今、食べたい一品」ごとに簡単に検索ができるサイトグルメコミュニティーサービス「SARAH」と、同社で蓄積されたビッグデータをベースに、食に関係する企業の商品開発やマーケティングに活用する外食ビックデータサービス「FoodData Bank」を運営している。今回の出資により、インフォMTが持つ飲食店のメニュー・レシピデータと、SARAHが持つメニューごとの口コミデータにおいて、今後の連携の可能性やデータ共有のシナジーを期待しているという。

■セイコーエプソン <6724>  2,149円  +18 円 (+0.8%)  本日終値

セイコーエプソン<6724>が3日続伸。SMBC日興証券が18日の取引終了後、投資評価「1」を継続し、目標株価を3000円から3300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、22年3月期第1四半期は、新型コロナウイルス(デルタ株)影響の長期化によるBtoC事業(IJPやプロジェクター)でのテックインフレのメリット享受や円安メリットに加えて、販促費が抑えられた一方でのミックス改善もあり、想定以上に利益は上振れたと指摘。ただ、BtoCだけでなく商業・産業プリンティングや産業機器/デバイスなどBtoBも想定以上に上振れたと評価しており、特に商業・産業プリンティングは中長期で成長を牽引する事業で、その潜在力が顕在化し始めてきたことに注目しているという。

■トプコン <7732>  1,734円  +14 円 (+0.8%)  本日終値

トプコン<7732>が3日続伸。きょう付けの日刊工業新聞で「建設機械や農業機械用のディスプレーユニットの新工場をドイツに建設する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、建設工事や農作業の効率化・自動化に向けて建機や農機のICT対応が進んでおり、各種の情報を表示するディスプレーユニットの需要が伸びていることに対応するという。投資額は数十億円で、21年末に着工し、23年半ばの稼働を目指すとしており、新工場稼働により、ドイツの既存工場と合わせた生産能力は現在比3倍の年30万台に引き上げる見通しとしている。

■新日本建設 <1879>  832円  +4 円 (+0.5%)  本日終値

新日本建設<1879>が3日続伸。18日の取引終了後、首都圏を中心に総合建設業を営む冨士工(東京都中央区)の全株式を10月1日付で取得し、子会社化すると発表。今回の子会社化は、顧客基盤の拡大・強化や建設事業における事業規模と地域の拡大、非住宅分野の取り組み強化及び土木工事などの新たな収益機会の確保を図るのが狙い。また、開発事業における自社プロジェクトの施工能力拡大など、新日本建設グループのブランド力強化で高いシナジー発揮を目指すという。取得価額は150億円。同時に、冨士工の子会社化に伴う上乗せやのれん償却などに伴い、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1100億円から1200億円(前期比17.9%増)へ、営業利益を143億円から148億円(同6.4%増)へ、純利益を100億円から103億円(同7.0%増)へ上方修正しており、これも好材料視された。

■CKD <6407>  2,205円  +3 円 (+0.1%)  本日終値

CKD<6407>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は18日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」を継続するとともに、目標株価を3400円から3800円に引き上げた。自動化・生産性改善による機器の利益率向上が進んでおり、半導体や電気自動車(EV)用二次電池の設備投資や自動化投資の拡大、海外展開の進展による成長力は高いとの見方を継続している。22年3月期は、半導体向け流体制御機器、中国と国内の空気圧機器の販売拡大による業績拡大で、連結営業利益は従来予想の149億円から190億円(会社計画145億円)に引き上げ、最高益更新を見込んでいる。

■INPEX <1605>  739円  -28 円 (-3.7%)  本日終値

INPEX<1605>など資源開発関連株やENEOSホールディングス<5020>など石油関連株に売りが目立つ状況にある。ここ原油市況の下落基調が強まっている。前日にWTI原油先物価格が1ドル13セント安の1バレル=65ドル46セントと急落、5日続落となった。これは終値ベースで5月21日以来3カ月ぶりの安値水準となる。これを背景に前日の米国株市場ではシェブロン<CVX>やエクソンモービル<XOM>などエネルギー関連株が売られ、全体指数の下げを助長した。東京市場でも、原油価格と株価連動性の高い銘柄に逆風材料となっている。

■東京エレクトロン <8035>  42,820円  -1,510 円 (-3.4%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が下値を探る展開。前日の米国株市場ではNYダウが400ドル近い下げをみせるなど軟調な地合いとなったが、そのなか半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日続落と下落基調を強め、75日移動平均線水準まで一気に水準を切り下げており、これを受け東京市場でも同セクターの銘柄に売り圧力が強まっている。きょうは、米国株市場で半導体製造装置世界トップのアプライドマテリアルズ<AMAT>の5~7月期決算発表が予定されており、この結果とその後の同社株の値動きがどうなるかに関心が集まっている。なお、前日発表された画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>の5~7月期決算は最終利益が前年同期比で約4倍と急拡大し四半期ベースで過去最高を記録、これを受けて時間外取引で株価を上昇させている。

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