話題株ピックアップ【夕刊】(3):アールプラン、カラダノート、モルフォ

注目
2021年9月13日 15時19分

■アールプランナー <2983>  4,115円  +390 円 (+10.5%) 一時ストップ高   本日終値

アールプランナー<2983>は一時ストップ高。前週末10日の取引終了後、22年1月期の連結業績予想について、売上高を260億円から270億円(前期比22.7%増)へ、営業利益を8億円から12億円(同91.8%増)へ、純利益を4億2800万円から7億円(同2.0倍)へ上方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大による生活スタイルの変化で戸建住宅の需要の高まりを背景に、販売が好調に推移していることが要因。また、愛知県や新たに進出となった首都圏への出店が軌道に乗るとともに、ブランド力の向上に伴い販売価格の適正化を進めたことも業績に寄与する。同時に発表した第2四半期累計(2~7月)決算は、売上高130億4200万円、営業利益7億900万円、純利益4億3900万円だった。なお、前年同期に四半期決算を発表していないため比較はない。

■カラダノート <4014>  1,602円  +151 円 (+10.4%)  本日終値

カラダノート<4014>が3日続伸。前週末10日の取引終了後に発表した22年7月期単独業績予想で、売上高14億円(前期比39.7%増)、営業利益2億8000万円(同25.4%増)、純利益1億7600万円(同26.6%増)と大幅増益を見込むことが好感された。前期に事業の選択と集中を実施し、送客商材のうち保険及びウォーターサーバーのストックモデルへの切り替えを開始したほか、DX推進事業で「かぞくアシスタント」OEM展開を開始しており、今期はこれらの効果が期待できる。成長投資を継続するものの、売り上げ増でカバーする見通しだ。なお、21年7月期決算は、売上高10億200万円(前の期比36.7%増)、営業利益2億2300万円(同81.2%増)、純利益1億3900万円(同66.2%増)だった。同時に、27年7月期に売上高50億円以上、営業利益15億円以上を目指す中期経営計画を発表した。ストック型積み上げによる既存事業の安定成長を図るほか、ヘルスケア領域への事業進出などで業績拡大を図る方針だ。

■モルフォ <3653>  1,329円  +124 円 (+10.3%)  本日終値

モルフォ<3653>が続急伸。10日の取引終了後、上限を30万株(発行済み株数の5.54%)、3億6000万円とする自社株買いを実施すると発表。取得期間は21年9月17日から22年3月16日までで、グループの成長を促進するためのインセンティブ・プランへの活用や、経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行するためとしている。同時に、21年10月期の連結業績予想について、売上高を24億5000万円から17億6000万円(前期比15.1%減)へ、営業損益を1億5000万円の赤字から8億7000万円の赤字(前期1億4300万円の赤字)へ、最終損益を1億3000万円の赤字から7億9000万円の赤字(同6億5200万円の赤字)へ下方修正した。特定取引先で半導体不足の影響により同社製品が搭載された端末モデルの販売数量が減少したことや、取引先のモバイル事業撤退に伴いロイヤルティーが想定と比較して減少したことが要因。また、子会社の大型案件受注に伴い想定していなかったコストが増加したことも響いた。なお、第3四半期累計(20年11月~21年7月)決算は、売上高12億2800万円(前年同期比20.9%減)、営業損益6億7400万円の赤字(前年同期3400万円の赤字)、最終損益5億9800万円の赤字(同3億2100万円の赤字)だった。

■ダイハツディーゼル <6023>  615円  +51 円 (+9.0%)  本日終値

ダイハツディーゼル<6023>がマドを開けて大幅高、20年3月以来約1年半ぶりの高値圏に浮上してきた。世界的に脱炭素の取り組みが加速するなか、機関投資家も環境などに配慮したESG投資を標榜する動きが強まっている。船舶用ディーゼルエンジンで世界屈指の実力を有する同社もESGを強く意識した経営を行っており、現在の流れに乗っている。水素関連技術を深耕し、「ゼロエミッション船」分野の技術開発で業界に先駆する。株価指標面でも0.4倍台のPBRは見直し余地が大きい。

■鳥貴族ホールディングス <3193>  2,112円  +167 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率10位

鳥貴族ホールディングス<3193>が急反発で年初来高値を更新。前週末10日の取引終了後、21年7月期決算を発表し、売上高は155億9000万円(前の期275億3900万円)、営業損益は46億6200万円の赤字(同9億8300万円の黒字)となった。決算発表によりアク抜け感が強まったとみられ、買いに勢いがついている。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に基づく営業時間短縮や酒類提供の自粛要請が継続したことが響き、連結決算移行により単純比較はできないものの前の期と比べ大幅な減収・営業赤字を余儀なくされた。感染拡大防止協力金や雇用調整助成金を営業外収益に計上したことから、最終損益は4億6600万円の赤字(同7億6300万円の赤字)となり、直近5~7月期では黒字に浮上した。なお今後の見通しについては、現時点での適正かつ合理的な業績予想を算定することは困難とし、22年7月期の連結業績予想は「未定」とした。

■IMV <7760>  703円  +55 円 (+8.5%)  本日終値

IMV<7760>の上げ足が鮮烈。電動化戦略を推進するトヨタ自動車<7203>は、電池分野に1兆5000億円規模の資金を投下する方針にあり、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)向け車載電池の市場が今後活性化する可能性が意識されている。そのなか、IMVは振動試験装置で世界屈指の実績を持っており、この車載電池関連の需要取り込みが期待される状況にある。IMVは山梨県上野原市に電池試験及び大型振動試験の最新技術設備を有しているが、そこでEV用電池試験などを拡充し、同市場の拡大に備える構え。こうした動きを評価する形で投資マネーの攻勢が続いている。

■新日本理化 <4406>  324円  +24 円 (+8.0%)  本日終値

新日本理化<4406>が急動意。界面活性剤のほか医薬中間体なども手掛ける化学メーカーでオレオケミカル分野を得意とする。EV向け駆動オイルや水素添加技術などに定評があり、水素の研究拠点として、京都R&Dセンターを設立し5月から業務を開始している。世界的にカーボンニュートラルに向けた取り組みが加速するなか、今月の自民党総裁選でも各候補者ともに脱炭素を重要政策に掲げていることから、その周辺株に投資資金が向かっている。同社は水素関連の有望株としての位置付けで物色人気が強まっている。

■多摩川ホールディングス <6838>  1,475円  +109 円 (+8.0%)  本日終値

多摩川ホールディングス<6838>が4連騰。前週末10日の取引終了後、人工衛星や通信基地局などに利用される小型原子時計の重要な構成部品であるガスセルを小型かつ低コストに製造する方法の実証に成功したと発表。今回開発した技術は、東北大学と共同で進めてきた研究開発で、同社では実証成功により今後、ガスセル単体の販売を視野に入れた仕様などの聞き取りと、更なる研究開発を進めるという。

■テクノアソシエ <8249>  1,140円  +83 円 (+7.9%)  本日終値

テクノアソシエ<8249>が大幅高。前週末10日の取引終了後、第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を410億円から420億円(前年同期比27.7%増)へ、営業利益を15億円から20億円(同6.0倍)へ、純利益を10億円から13億円(同6.7倍)へ上方修正した。第1四半期における売上高・利益の回復と、第2四半期も国内・海外で需要堅調が継続していることが要因としている。

■藤倉コンポジット <5121>  773円  +56 円 (+7.8%)  本日終値

藤倉コンポジット<5121>が大幅続伸、今月1日につけた高値733円を上回り年初来高値更新となった。PER7倍前後でPBR0.6倍台と依然として指標面で割安感が強く、値幅取りを狙った投資資金の追随買いを誘っている。工業用品部門では自動車部品が好調、制御機器部門は半導体関連などの需要が旺盛で、22年3月期業績予想は増額修正を経て、営業利益段階で30億円と前期比2.6倍の高変化を見込んでいる。また、同社が手掛ける商品では1台の電池でスマートフォン30台分をフル充電することが可能な非常用マグネシウム空気電池「WattSatt(ワットサット)」が注目されている。

●ストップ高銘柄

ENECHANGE <4169>  3,370円  +500 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値

グローバルウェイ <3936>  10,910円  +1,500 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値

サイバートラスト <4498>  5,570円  +705 円 (+14.5%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

東京機械製作所 <6335>  2,635円  -700 円 (-21.0%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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