前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

注目
2021年9月22日 5時20分

■SBG <9984>  6,329円 (-332円、-5.0%)

ソフトバンクグループ <9984> が売り気配スタートで急反落。前週末は5日ぶりに反発したが21日は改めて売り直される展開となった。中国不動産大手の恒大集団の資金繰り不安を背景とした巨額のデフォルトリスクが世界株市場を揺るがしている。前日20日の米国株市場では主要株指数が揃って急落、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は2%を超える下げとなった。米ハイテク企業に積極投資する同社は同指数との株価連動性が高く、足もとの下げを助長している。また同社は、中国電子商取引最大手のアリババ <BABA> をはじめ、中国ネット系企業への出資も目立っていることから、目先取り沙汰されている中国リスクが重荷となりやすい。

■マネックスG <8698>  570円 (-26円、-4.4%)

マネックスグループ <8698> やセレス <3696> が大幅安。中国不動産大手の中国恒大集団の資金繰り懸念を背景に世界同時株安の様相を呈しているが、こうしたリスク回避の流れが仮想通貨(暗号資産)市場にも波及した。前週末に4万7000ドル水準で推移していたビットコイン価格は前日20日から下げが加速し、足もと一時4万ドル近辺まで急落する場面があった。これを受け、全体相場の地合い悪化も影響する形で、仮想通貨関連株に幅広く売りが出た。リミックスポイント <3825> [東証2]、gumi <3903> 、GMOフィナンシャルホールディングス <7177> [JQ]なども安い。

■日経レバ <1570>  16,840円 (-730円、-4.2%)

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が大幅反落。一気に1万7000円台を割り込み、今月9日以来約2週間ぶりに1万6000円台まで水準を切り下げた。中国の恒大集団の資金繰り不安が強まるなか、巨額のデフォルトリスクへの警戒感から世界同時株安の様相となっている。前日20日の米国株市場ではNYダウが一時900ドルを超える下げをみせたのをはじめ、主要株3指数がいずれも急落、恐怖指数と称されるVIX指数も25.71まで急上昇し、これを受けて東京市場でもリスク回避ムードが強まった。日経レバは日経平均株価にリンクされたETFで変動率が2倍に基本設定されておりボラティリティの高さが特徴。全体相場が波乱含みとなる局面では投資マネーの売り買いが活発化する傾向がある。

■ファナック <6954>  25,575円 (-1,055円、-4.0%)

ファナック <6954> 、安川電機 <6506> などの機械株の下げが目立つ。中国の恒大集団の資金繰り悪化による巨額のデフォルトリスクが懸念されるなか、中国向け売上依存比率の高い設備投資関連株には逆風が意識されている。業種別騰落率で「機械」は東証1部33業種中で一時値下がり率トップとなった。今回の恒大集団の問題に先立って中国の経済指標も景気の減速傾向を示しており、中国関連株に位置づけられる銘柄群には目先筋の売り圧力が強まった。

■東エレク <8035>  54,070円 (-1,360円、-2.5%)

東京エレクトロン <8035> 、レーザーテック <6920> など半導体製造装置関連株が大きく下値を探る展開を余儀なくされた。中国不動産大手の恒大集団の巨額債務が懸念されたほか、米国ではFOMCを控え前倒し的なテーパリングに向けた警戒感も強く、世界株市場は再びリスクオフの様相を強めている。前日20日の米国株市場ではNYダウをはじめ主要株指数が揃って急落をみせたほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続落し、主要指数を上回る下げ率で2.4%安に売り込まれた。これを受けて東京市場でも、これまで相場の牽引役を担っていた半導体セクターの主力株にも利益確定の売りが表面化した。

■三菱UFJ <8306>  632.5円 (-9.6円、-1.5%)

三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、三井住友フィナンシャルグループ <8316> などメガバンクが売られる展開。中国不動産大手の恒大集団の債務問題がクローズアップされているが、ドル建て債券も保有していることで警戒感が強い。そうしたなか前日20日の米国株市場ではリスク回避の売りが集中し、NYダウが一時900ドルを超える下落をみせたが、ゴールドマン・サックス・グループ <GS> やシティグループ <C> 、バンカメ <BAC> など金融主力株が軒並み売り込まれ、全体相場の下げに影響した。米長期金利は一時1.31%台まで急落しており、運用環境の悪化が株価にネガティブ材料となった。東京市場でも米国事業を展開する大手金融株には売り圧力が強まった。

■サン電子 <6736>  3,080円 (-40円、-1.3%)

サン電子 <6736> [JQ]が反落。21日正午ごろ、未定としていた第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、売上高155億8300万円(前年同期比29.3%増)、営業利益10億2500万円(前年同期5億9900万円の赤字)を見込むとし、営業損益が大幅に黒字転換する見通しであることが好感された。イスラエル連結子会社であるセレブライト社の上場手続きが完了したことに伴い、これらの影響を考慮したという。なお、最終損益予想は引き続き未定としている。

※21日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.