話題株ピックアップ【夕刊】(3):アララ、日金属、スズデン
■ナフコ <2790> 1,768円 -22 円 (-1.2%) 本日終値
ナフコ<2790>が続落。19日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2264億円から2076億円(前期比11.5%減)へ、営業利益を187億9100万円から137億円(同24.8%減)へ、純利益を114億円から82億円(同29.8%減)へ下方修正した。前年大きく伸長したコロナウイルス感染症対策商品や巣ごもり需要の反動減が想定以上に大きく、客数が落ち込んでいることが要因としている。
■アララ <4015> 1,069円 +150 円 (+16.3%) ストップ高 本日終値
アララ<4015>がストップ高。きょう付の日本経済新聞朝刊で「スーパーが自社専用のキャッシュレス決済の導入を急いでいる」と報じられていることを受けて、スーパーなどの小売業向けにハウス電子マネーを提供している同社に思惑的な買いが入ったようだ。記事によると、PayPayなどのQRコード決済事業者が手数料を有料化したことで、各社はコストが低く、自社ポイントカードと連動した販促も打てる独自決済へ消費者を誘導しているという。コスト面に加えて蓄積してきた自社ポイントサービスのデータとひも付けられるなどのメリットもあり、販促ソリューションを手掛ける同社へ関心が高まっている。
■日本金属 <5491> 1,201円 +146 円 (+13.8%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
日本金属<5491>は急騰。同社はきょう寄り前に、産業技術総合研究所(東京都千代田区)、不二ライトメタル(熊本県長洲町)との共同研究により、優れた室温成形性と強度、高い熱伝導率を有する「ZA系新マグネシウム合金圧延材」を開発したと発表。これまでのマグネシウム合金圧延材の室温成形性はアルミ合金と比較して低く、プレス成形に際しては、加工する圧延材と金型を200~300度Cに加熱する必要があった。これに対し、開発した「ZA系新マグネシウム合金圧延材」は、MgZn系合金に特定元素を微量に添加して結晶の配向を制御するとともに、実用的な強度を付与した合金で、アルミ合金並みの室温張出し成形性を発揮するとしている。また、アルミダイカスト材を超える熱伝導率を示すことから、大量の熱を発生する5G機器やモバイルIT機器、電動化や自動運転化によって搭載量の増加が見込まれる、熱対策が必要な車載電子機器への使用に好適な材料として期待されている。
■スズデン <7480> 1,649円 +123 円 (+8.1%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
スズデン<7480>は後場急騰し年初来高値を更新。午後2時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を483億円から523億円(前期比15.5%増)へ、営業利益を13億4000万円から18億6000万円(同39.6%増)へ、純利益を10億4000万円から13億2000万円(同48.5%増)へ上方修正し、あわせて中間18円・期末56円の年74円としていた配当予想を中間25円・期末59円の年84円としたことが好感された。足もとにおいて、主力販売先である半導体製造装置関連メーカーにおける生産活動が想定を超え推移しており、売上高が予想を上回る見込みであることが要因としている。
■CAICA <2315> 177円 +11 円 (+6.6%) 本日終値
CAICA<2315>が急伸。同社は19日取引終了後、子会社のCAICAテクノロジーズ(東京都港区)が、NFT(代替不可能なトークン)の発行や流通が可能なNFTプラットフォームの拡販について、画像認識製品「GAZIRU個体識別サービス」を提供するGAZIRU(東京都港区)とアライアンスを締結したと発表。NFTプラットフォームは、デジタルデータやデジタルアート、ゲーム内アイテムなどデジタルコンテンツの流通に強みを持つ一方で、リアルな「モノ」とのひもづけに課題があったが、今回の連携により、タグやシリアルナンバーが付与されていないリアルな「モノ」であっても汎用のカメラを通して個体識別し、その結果をNFTプラットフォーム上で扱うことを想定。個体識別情報が付与されたNFTトークンを発行し、流通させる機能を持つことから、ユースケースの大幅な拡大が見込まれるとした。
■串カツ田中 <3547> 2,325円 +126 円 (+5.7%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
串カツ田中ホールディングス<3547>が大幅続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「東京都は19日、新型コロナウイルスの感染対策を徹底した8割超の認証店に限り、酒類提供を含めた時短要請を24日の期限で解除する方針を固めた」と報じられており、売り上げ回復への期待から買われているようだ。同じく居酒屋チェーンのDDホールディングス<3073>、鳥貴族ホールディングス<3193>、SFPホールディングス<3198>、ヨシックスホールディングス<3221>なども高い。
■CKサンエツ <5757> 3,350円 +180 円 (+5.7%) 本日終値
CKサンエツ<5757>が大幅高で5日続伸。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表。上限を25万株(発行済み株数の2.82%)、または10億円としており、取得期間は21年10月20日から22年10月19日まで。株主還元及び資本効率の向上と経営環境に応じた機動的な資本政策を遂行することが目的という。
■かっこ <4166> 2,645円 +107 円 (+4.2%) 本日終値
かっこ<4166>が大幅に4日続伸。同社は19日取引終了後、ECサイトの不正注文を見抜くクラウドサービス「O-PLUX」について、一部機能を業界最安値水準の月額4000円から利用できるようにすると発表。インターネット通販事業者向けに、不正注文検知サービス「不正チェッカー」の提供を開始する。アパレル、コスメ、健康食品といった高リスク・低単価商材を取り扱い、クレジットカード不正や転売対策の必要性を感じている業者などが、手軽に導入できるサービスとしている。
■不二サッシ <5940> 79円 +3 円 (+4.0%) 本日終値
不二サッシ<5940>が高い。日本金属<5491>はきょう、産業技術総合研究所(東京都千代田区)、不二ライトメタル(熊本県長洲町)と共同で「ZA系新マグネシウム合金圧延材」を開発したと発表した。この材料は、これまで両立が困難だった軽量性と高熱伝導率を兼ね備えたもので、今後カーボンニュートラル達成に向けて必要不可欠な材料となることが期待されている。これを受けて日金属が一時ストップ高に買われる人気となるなか、不二ライトメタルを子会社に持つ不二サッシにも物色の矛先が向かったようだ。
■ オンコリス <4588> 844円 -300 円 (-26.2%) ストップ安 本日終値
オンコリスバイオファーマ<4588>がストップ安。19日の取引終了後、がんのウイルス療法「テロメライシン」に関し、中外製薬<4519>と結んでいるライセンス契約を解消すると発表。この契約は最長2022年10月まで有効で、正式解約日は今後協議の上決定される見通し。会社側では、24年をメドに独自でテロメライシンの国内承認申請を目指す方針で、日本以外の地域に関しては米国で実施中の臨床試験を推進させるとともに、新たなライセンス契約の締結を目指すとしている。
●ストップ高銘柄
白鳩 <3192> 388円 +80 円 (+26.0%) ストップ高 本日終値
かんなん丸 <7585> 850円 +150 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値
ニッチツ <7021> 4,155円 +700 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
インバウンドテック <7031> 4,190円 +700 円 (+20.1%) ストップ高 本日終値
アジャイル <6573> 604円 +100 円 (+19.8%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
オンコリス <4588> 844円 -300 円 (-26.2%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース