話題株ピックアップ【夕刊】(2):オムロン、リクルート、ソニーG

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2021年10月29日 15時17分

■山陽特殊製鋼 <5481>  1,873円  +62 円 (+3.4%)  本日終値

山陽特殊製鋼<5481>が後場急伸。午後1時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を3450億円から3500億円(前期比66.1%増)へ、営業利益を109億円から141億円(前期54億9300万円の赤字)へ、最終利益を71億円から91億円(同68億7000万円の赤字)へ上方修正し、あわせて10円を予定していた期末配当予想を15円に引き上げたことが好感された。上期において、鉄スクラップ価格が想定よりも低位で推移したことや、スウェーデン子会社オバコの販売構成が改善したことなどが要因。また、下期も鉄スクラップ価格をはじめとする原燃料価格上昇の影響はあるものの、ベース価格値上げの実施やオバコの数量増などが見込まれるとしている。なお、年間配当予想は60円(従来予想55円、前期無配)を予定している。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1832億9400万円(前年同期比88.6%増)、営業利益103億9700万円(前年同期38億9000万円の赤字)、最終利益72億9000万円(同33億1000万円の赤字)だった。

■ホーチキ <6745>  1,251円  +41 円 (+3.4%)  本日終値

ホーチキ<6745>が後場急動意。午後2時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を765億円から797億円(前期比4.1%増)へ、営業利益を40億円から53億円(同2.3%増)へ、純利益を28億円から39億円(同2.0%増)へ上方修正し、減益予想から一転して営業増益予想としたことが好感された。新型コロナウイルス感染症による影響が限定的であったことに加えて、国内におけるストック事業であるリニューアル、メンテナンス部門の順調な進捗や、海外事業におけるシステム販売施策の進展などが売上高・利益を押し上げる。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高358億1000万円(前年同期比8.9%増)、営業利益12億9800万円(同63.4%増)、純利益9億5500万円(同74.2%増)だった。

■愛三工業 <7283>  836円  +26 円 (+3.2%)  本日終値

愛三工業<7283>が反発。28日の取引終了後、22年3月期上期(4~9月)の決算を発表。売上高が前年同期比28.2%増の976億4600万円、営業利益は前年同期の赤字から転換し51億400万円の黒字で着地しており、これが好感されたようだ。国内をはじめ、米国やアジア市場での販売増加が貢献した。あわせて、現時点の見通しを踏まえ、通期の純利益予想を62億円から70億円(前期比98.5%増)へ引き上げた。売上高、営業利益予想については、従来見通しを据え置いた。

■オムロン <6645>  10,870円  +330 円 (+3.1%)  本日終値

オムロン<6645>が反発。28日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を7000億円から7800億円(前期比19.0%増)へ、営業利益を700億円から980億円(同56.9%増)へ、純利益を480億円から655億円(同51.2%増)へ上方修正し、あわせて年86円としていた配当予想を中間・期末各46円の92円(前期84円)に引き上げると発表したことが好感された。電気自動車や半導体、二次電池、食品包装を中心とした好調な設備投資を背景にIAB(制御機器事業)が従来予想を上回る大幅な増収増益となる見通しであることが牽引役となる。また、グローバルでの電子部品需要の拡大を捉え、EMC(電子部品事業)の従来予想を上回る大幅な増収増益を見込むとしている。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高3693億5100万円(前年同期比22.6%増)、営業利益457億2700万円(同85.0%増)、純利益325億3100万円(同69.5%増)だった。同時に、上限を330万株(発行済み株数の1.64%)、または300億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は21年10月29日から22年4月28日までで、株主還元の充実を図ることが狙いとしている。

■建設技術研究所 <9621>  2,731円  +80 円 (+3.0%)  本日終値

建設技術研究所<9621>が4日ぶりに反発。28日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を670億円から740億円(前期比13.5%増)へ、営業利益を49億円から62億円(同21.9%増)へ、純利益を33億円から41億円(同12.3%増)へ上方修正したことが好感された。国土強靱化基本計画の推進などを背景とした好調な受注に加えて、業務単価の上昇や生産の効率などが寄与し国内建設コンサルティングの業績が堅調に推移していることが要因。また、海外建設コンサルティング事業で英子会社の業績が回復傾向にあることも寄与する。

■日本触媒 <4114>  5,940円  +160 円 (+2.8%)  本日終値

日本触媒<4114>は上げ幅を拡大。午後2時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を3250億円から3550億円(前期比30.0%増)へ、営業利益を220億円から240億円(前期159億2100万円の赤字)へ、純利益を160億円から205億円(同108億9900万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。上期において、アクリル酸及びアクリル酸エステルの製品海外市況の高騰が続きスプレッドの拡大が継続したことに加えて、一般管理費や研究開発費が減少したことが要因。また、下期も在庫評価差などの加工費が減少する見通しとしている。

■ゼンリン <9474>  1,048円  +23 円 (+2.2%)  本日終値

ゼンリン<9474>が高い。28日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、営業利益を17億円から23億円(前期比60.2%増)へ、純利益を13億円から21億円(同68.3%増)へ上方修正したことが好感された。上期売上高は予想より好調に推移した一方、世界的な半導体不足によるカーメーカーの生産調整の影響などを考慮し売上高は582億円(同1.7%増)の従来見通しを据え置いたものの、営業活動の効率化や生産性向上の取り組みによる費用低減効果などが利益に寄与する見通し。

■ダスキン <4665>  2,738円  +54 円 (+2.0%)  本日終値

ダスキン<4665>が3日続伸。同社は28日取引終了後、22年3月期連結売上高が1592億円から1605億円(前期比4.4%増)へ、営業利益が70億円から84億円(同80.6%増)へ、純利益が57億円から72億円(同2.6倍)へ、年間配当は58円から73円(前期は40円)へ、当初の見通しを上回りそうだと発表しており、好感された。ミスタードーナツ事業が第1四半期(4~6月)に続いて第2四半期(7~9月)も好調を維持し、下半期も概ね現在の状況が続くと予想されるため。配当は連結配当性向50%をめどに算出し、増額の見通しになったとしている。

■リクルート <6098>  7,572円  +147 円 (+2.0%)  本日終値

リクルートホールディングス<6098>が頑強な値動きで最高値街道をまい進している。コロナショック急落後の昨年春以降は全体相場に関係なく一貫して下値を切り上げ続け、今年8月以降は上昇ピッチが加速、既に時価総額は12兆円を大きく上回り全上場企業を通じて第4位に食い込んでいる。総合人材サービス企業として日本を代表する存在だが、同社の収益成長エンジンとなっているのが求人情報検索エンジンの「インディード」だ。特に米国での成長が顕著で、市場では「米国ではアフターコロナ環境で求職・転職需要が高まりをみせるなか、それを追い風に(インディードの)売上収益の伸びが際立っている。“隠れナスダック銘柄”の位置付けで海外投資家の実需買い、ファンド組み入れの動きが続いている」(ネット証券アナリスト)という。

■ソニーグループ <6758>  13,140円  +245 円 (+1.9%)  本日終値

ソニーグループ<6758>が大幅高で3日ぶりに反発。28日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を9兆7000億円から9兆9000億円(前期比10.0%増)へ、営業利益を9800億円から1兆400億円(同8.9%増)へ、純利益を7000億円から7300億円(同29.1%減)へ上方修正したことが好感された。音楽事業におけるモバイル機器向けゲームアプリの売り上げ増加やアニメ事業のライセンス収入の増加、音楽出版におけるストリーミングサービスの伸びなどが貢献するほか、米クランチロール買収効果も売上高・利益を押し上げる見通し。また、デジタルカメラ向け及び産業機器向けイメージセンサーが計画を上回ることも寄与する。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4兆6262億円(前年同期比13.7%増)、営業利益5985億2700万円(同11.5%増)、純利益4249億3500万円(同34.8%減)だった。

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