話題株ピックアップ【夕刊】(3):デンソー、第一三共、武田

注目
2021年10月29日 15時20分

■デンソー <6902>  8,223円  +139 円 (+1.7%)  本日終値

デンソー<6902>がプラス圏に浮上。同社は午前11時10分に、22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益が1593億1900万円(前年同期は696億2700万円の赤字)と黒字転換したと発表。あわせて、年間配当予想を140円から160円(前期は140円)へ増額しており、これらが好感されたようだ。通期計画の営業利益4400億円(前期比2.8倍)は据え置かれた。上期は半導体不足などによるカーメーカーの車両減産の影響を受けたものの、前年の新型コロナウイルス感染症の影響からは生産・販売が回復したとしている。

■第一三共 <4568>  2,867円  +46 円 (+1.6%)  本日終値

第一三共<4568>が反発。同社は午後1時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を9900億円から1兆300億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を700億円から920億円(同44.2%増)へ、純利益を500億円から640億円(同15.7%減)へ上方修正すると発表しており、材料視された。主力品であるリクシアナ、インジェクタファーを中心として全般に好調に推移しているためとし、営業利益については大阪物流センターの譲渡益も反映したとしている。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)営業利益は847億4200万円(前年同期比44.9%増)だった。

■山洋電気 <6516>  6,520円  +100 円 (+1.6%)  本日終値

山洋電気<6516>が朝安スタートも切り返し。午前11時ごろに発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高497億9900万円(前年同期比47.3%増)、営業利益53億2500万円(同7.6倍)、純利益40億7200万円(同10.4倍)と大幅増益となったことが好感された。半導体製造装置やウェハー搬送ロボット向けサーボシステム製品の需要が大幅に増加したほか、制御機器、半導体製造装置、急速充電器、空気清浄機及び空調機器向けのクーリングシステム製品の需要が拡大したことが寄与した。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高986億円(前期比27.2%増)、営業利益105億円(同2.2倍)、純利益75億円(同90.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■武田薬品工業 <4502>  3,203円  +38 円 (+1.2%)  本日終値

武田薬品工業<4502>は売り買い錯綜するなか、足もとは買いがやや優勢の展開。同社は28日取引終了後に22年3月期最終利益予想の修正を発表、従来見通しの2500億円から1843億円に650億円あまりの減額となり、前期比5割減益となる見込み。しかし同日に、発行済み株式数の2.2%相当である3500万株、金額ベースで1000億円を上限とする自社株買いの実施も併せて発表しており、これが好感される形で株価は全般悪地合いのなかにあっても頑強な値動きをみせている。現在の同社の配当利回りは5.6%前後と高く、株主還元に積極的な姿勢で知られているが、今回の自社株買い発表もその流れにそって素直に評価されたもようだ。

■コマツ <6301>  2,966.5円  +28 円 (+1.0%)  本日終値

コマツ<6301>が高い。同社は28日取引終了後、22年3月期連結売上高が2兆4690億円から2兆6830億円(前期比22.5%増)へ、営業利益が2250億円から2820億円(同68.5%増)へ、純利益が1460億円から1870億円(同76.0%増)へ、年間配当が62円から80円(前期は55円)へ、当初の会社計画を上回りそうだと発表しており、材料視された。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)営業利益は1362億8400万円(前年同期比2.3倍)だった。建設機械・車両部門において、新型コロナウイルス感染症の影響が縮小し、上期は一般建機・ 鉱山機械ともに中国以外の地域において需要が好調に推移した。下期についても北米、欧州、アジアを中心に需要が引き続き好調に推移することが予想されるとして、通期予想を上方修正したとしている。

■マクセル <6810>  1,367円  +12 円 (+0.9%)  本日終値

マクセル<6810>は4日続伸、一時6.1%高の1437円まで買われた。28日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を60億円から95億円(前期比2.5倍)へ増額しており、これが好感されたようだ。売上高予想も1250億円から1365億円(同1.8%減)へ引き上げた。上期において、前期からの反動減を予想していた民生用リチウムイオン電池が前年並みの実績となったほか、自動車・半導体関連製品の販売なども想定以上となり、これを踏まえて通期見通しを見直した。なお、同時に発表した上期(4~9月)決算は、売上高692億6100万円(前年同期比8.8%増)、営業利益61億4600万円(同7.4倍)だった。

■ノジマ <7419>  2,493円  -316 円 (-11.3%)  本日終値  東証1部 下落率5位

ノジマ<7419>は前日比11.5%安の2487円まで下落し、年初来安値を更新。同社は28日取引終了後、22年3月期第2四半期(4~9月)連結純利益は97億6200万円(前年同期比74.5%減)となり、通期計画270億円(前期比48.9%減)に対する進捗率は36.2%にとどまったと発表しており、嫌気されたようだ。巣ごもり消費の落ち着きに加え、関東圏を中心に例年に比べて降雨量が多かったことから、エアコン販売が伸び悩み、冷蔵庫の販売も概ね横ばいにとどまった。また、キャリアショップ運営事業では将来を見据えた人材への投資や、営業力を高めるための店舗移転と改装を積極的に進めたとしている。

■クリレスHD <3387>  783円  -77 円 (-9.0%)  本日終値  東証1部 下落率9位

クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が急落。株価は一時、前日に比べ9%超の下落となった。28日取引終了後、公募増資の実施を発表しており、1株当たり利益の希薄化が警戒された。2170万株の公募増資と上限325万5000株のオーバーアロットメントの売り出しを行う。調達金額は約210億円で、国内外の新規出店、業態変更、改装などの店舗設備投資などに充てる。発行済み株式数は最大で約13%増える見込み。発行価格は、11月8日から10日のいずれかの日に決定する。

■日本ゼオン <4205>  1,350円  -120 円 (-8.2%)  本日終値

日本ゼオン<4205>が後場急落。同社は午後0時30分に、22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益が249億5100万円(前年同期比2.5倍)となり、通期計画420億円(前期比25.7%増)に対する進捗率は59.4%だったと発表したが、業績予想の上方修正がなく、失望売りが出ているようだ。エラストマー素材事業部門、高機能材料事業部門、その他の事業部門ともに前年同期を上回る営業増益を達成した。合成ゴム関連では、自動車減産の状況下でも需要は依然として堅調であり、国内・輸出・海外子会社とも販売は好調だったとしている。

■アルプスアルパイン <6770>  1,110円  -76 円 (-6.4%)  本日終値

28日に決算を発表。「今期最終を21%下方修正」が嫌気された。

アルプスアルパイン <6770> が10月28日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終損益は21.7億円の黒字(前年同期は89.9億円の赤字)に浮上して着地した。しかしながら、併せて通期の同損益を従来予想の165億円の黒字→130億円の黒字(前期は38.3億円の赤字)に21.2%下方修正した。

⇒⇒アルプスアルパインの詳しい業績推移表を見る

●ストップ高銘柄

INCLUSIVE <7078>  2,551円  +1,200 円 (+88.8%) ストップ高   本日終値

マーチャント <3121>  631円  +100 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値

シーズメン <3083>  640円  +100 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値

など、4銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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