【杉村富生の短期相場観測】 ─急騰銘柄の傾向を分析し、次に備える!

市況
2021年12月26日 9時15分

「急騰銘柄の傾向を分析し、次に備える!」

●好業績に加え、テーマ性&夢とロマン!

波乱の2021年の株式市場が幕を閉じようとしている。個人投資家の皆さんの投資成果はどうだっただろうか。意外に厳しい1年だったのではないか、と思う。先物に振り回され、基本的にインデックス(株価指標)主導の相場だった。ボラティリティ(株価変動率)が極端に高いマーケットだ。値動きの荒さに翻弄された人が多かったのではないか。

せめて、個人投資家の好きなジャスダックマザーズ市場が元気ならばよかったが、ともに年間の値動きは日経平均株価TOPIXよりも劣る。特に、マザーズ指数は12月20日に948ポイントの安値(終値ベース)をつけ、年間騰落率が一時マイナス20%を下回るなど、終始さえなかった。12月はIPOラッシュとあって、投げ売り商状になった。投資家不在の状況である。

こうした市場環境下、東京機械製作所 <6335> 、スノーピーク <7816> 、ミダックホールディングス <6564>、日本郵船 <9101> 、恵和 <4251> 、トレックス・セミコンダクター <6616> 、エンビプロ・ホールディングス <5698> などが大幅高を演じた。個人投資家が参戦可能な銘柄群だろう。

さらに、光陽社 <7946> [東証2]、テラプローブ <6627> [東証2]、玉井商船 <9127> [東証2]、タカトリ <6338> [東証2]、マーチャント・バンカーズ <3121> [東証2]が商いを集め急騰した。東京機械製作所、光陽社は思惑(仕手化?)人気だったが、他はテーマ性を有する好業績銘柄だ。筋は通っている。

●新春相場での活躍が期待できる銘柄群!

物色テーマとしては半導体EV(電気自動車)DX(デジタルトランスフォーメーション)再生可能エネルギー(脱炭素)、リスキリング(学び直し)、スマートシティ、生物多様性、女性活躍推進、副業、男性育休、気候変動(自然災害)、ポストコロナ バイオなどが話題となった。これらのテーマは2022年に継続されることになろう。

新興市場は不振だった、と指摘したが、個別銘柄はそれなりににぎわった。具体的にはシンバイオ製薬 <4582> [JQG]、Mipox <5381> [JQ]、テセック <6337> [JQ]、シキノハイテック <6614> [JQ]、グローバルウェイ <3936> [東証M]、FRONTEO <2158> [東証M]、ENECHANGE <4169> [東証M]など。

要は銘柄選択が重要ということだ。この局面ではDX関連のSun Asterisk <4053> [東証M]、ラキール <4074> [東証M]、AI(人工知能)を使ったシステム開発、かつソニーグループ <6758> やトヨタ自動車 <7203> が主要顧客のソーバル <2186> [JQ]、業績絶好調のヤマシンフィルタ <6240> に妙味があろう。

さらに、2022年新春相場で大幅高が狙える銘柄としてステラファーマ <4888> [東証M]、グローバルキッズCOMPANY <6189> 、青山財産ネットワークス <8929> [東証2]、テックファームホールディングス <3625> [JQG]、そーせいグループ <4565> [東証M]、バリオセキュア <4494> [東証2]などをピックアップできる。

このほか、ペイロール <4489> [東証M]、アシロ <7378> [東証M]、日本電波工業 <6779> 、三和油化工業 <4125> [JQ]、ハイブリッドテクノロジーズ <4260> [東証M]、CS-C <9258> [東証M]なども面白い展開となろう。直近IPO銘柄には好業績に加え、さまざまな思惑がささやかれている。

2021年12月24日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.