話題株ピックアップ【夕刊】(2):洋缶HD、日産化、スクエニHD

注目
2022年2月7日 15時16分

■洋缶HD <5901>  1,519円  +101 円 (+7.1%)  本日終値

東洋製罐グループホールディングス<5901>が大幅高で4日続伸。4日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の370億円(前期比35.4%増)から420億円(同53.7%増)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。海外子会社で製缶・製蓋機械や飲料充填品の販売が好調に推移していることを反映した。脱プラスチックの動きが強まるなか、世界的に飲料缶需要が増加していることが追い風となっている。好調な業績を踏まえ、今期の年間配当を従来計画の46円から78円(前期は43円)に大幅増額修正したことも好材料視された。

■日産化学 <4021>  6,590円  +350 円 (+5.6%)  本日終値

日産化学<4021>は大幅続伸。4日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2055億円から2083億円(前期比0.4%減)へ、営業利益を474億円から500億円(同17.6%増)へ、純利益を364億円から373億円(同11.4%増)へ上方修正し、あわせて64円を予定していた期末配当予想を68円へ引き上げたことが好感された。第3四半期累計期間において、農業化学品製品、基礎化学品製品、ディスプレー材料製品、半導体材料製品が想定以上に好調に推移し、第4四半期も概ね想定並みに推移すると見込んでいることが要因としている。なお、年間配当予想は118円となり、前期実績に対しては14円の増配となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(21年4~12月)決算は、売上高1413億3700万円(前年同期比2.2%増)、営業利益339億3500万円(同43.7%増)、純利益256億4000万円(同39.4%増)だった。また、上限を100万株(発行済み株数の0.70%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月7日から4月28日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためという。

■大阪チタ <5726>  859円  +41 円 (+5.0%)  本日終値

大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>は3日ぶりに大幅反発。同社は4日取引終了後、22年3月期単独業績予想について、売上高を240億円から270億円(前期比58.3%増)へ、経常損益を36億円の赤字から31億円の赤字(前期は28億4300万円の赤字)へ、純損益を37億円の赤字から32億円の赤字(同50億8300万円の赤字)へ上方修正すると発表した。チタン事業におけるスポンジチタン需要が回復基調であることや、為替相場が円安基調で推移していることが理由。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)単独経常損益は11億3500万円の赤字(前年同期は19億8400万円の赤字)だった。

■山一電機 <6941>  2,188円  +103 円 (+4.9%)  本日終値

山一電機<6941>が大幅高。同社は半導体検査用として使うICソケットの製造販売を主力としているが、世界的な半導体メーカーの設備投資増強の動きを背景に業績は絶好調で、会社側の想定を大きく上回って推移している。前週末4日取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の56億円から75億円(前期比2.4倍)に大幅増額した。期中3度目の上方修正ということもあり株価へのインパクトは大きい。また、年間配当も63円から80円(前期実績は37円)に引き上げておりこれも物色人気を増幅、前週末終値換算で配当利回りは3.8%強となっている。

■日本セラミック <6929>  2,508円  +110 円 (+4.6%)  本日終値

日本セラミック<6929>は大幅高で3日ぶりに反発。前週末4日の取引終了後、昨年5月に発表した中期経営計画について、目標とする26年3月期の売上高を250億円から270億円へ、営業利益を50億円から51億円へ上方修正したことが好感された。車載安全向けセンサーや防犯用カメラ付きセンサー、電気自動車に使用される電流センサーの受注が好調に推移すると見込まれることから計画値を引き上げるという。なお、21年12月期の連結決算は、売上高213億5800万円(前の期比24.8%増)、営業利益33億8000万円(同18.7%増)、純利益28億1700万円(同32.0%増)だった。あわせて、上限を70万株(発行済み株数の2.79%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は2月7日から12月31日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を図るとともに、株主への利益還元を充実させることが目的としている。

■日本曹達 <4041>  3,435円  +135 円 (+4.1%)  本日終値

日本曹達<4041>がカイ気配スタートで大幅高に買われた。同社は4日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高を1460億円から1490億円(前期比6.9%増)へ、営業利益を93億円から110億円(同10.2%増)へ、純利益を77億円から90億円(同22.3%増)へ、年間配当予想を110円から130円(前期は110円)へ上方修正すると発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は64億3700万円(前年同期比31.2%増)だった。化学品事業や商社事業で新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞からの回復が想定よりも順調であることや、農業化学品事業で輸出向け販売が堅調に推移するとともに、世界的な海上輸送の混乱に伴う販売の前倒しが発生していること、また、持ち分法による投資利益が増加する見込みであることなどから、業績予想を上方修正するとした。

■淀川製鋼所 <5451>  2,610円  +98 円 (+3.9%)  本日終値

淀川製鋼所<5451>は続伸し、昨年来高値を更新。同社は4日取引終了後、未定としていた22年3月期連結業績・配当予想について、売上高を2030億円(前期比39.1%増)、営業利益を133億円(同68.8%増)、純利益を90億円(同43.8%増)、年間配当を95円(前期は75円)と開示した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は102億5000万円(前年同期比86.4%増)だった。日本国内では鋼板商品で販売量が回復するとともに、販売価格の改善に努めたとしたが、損益面では各種コストの増加などによって減益となった。海外では主に台湾子会社のSYSCO社の回復、中国子会社のYSS社が営業黒字となったことなどによって増益だったとしている。

■スクエニHD <9684>  5,930円  +200 円 (+3.5%)  本日終値

スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>が大幅続伸。同社は4日取引終了後、22年3月期連結業績予想について、売上高3400億円(前期比2.2%増)を据え置く一方で、営業利益を400億円から500億円(同5.9%増)へ、純利益を240億円から350億円(同29.9%増)へ、年間配当予想を61円から88円(前期は78円)へ上方修正すると発表した。22年3月期第3四半期累計(4~12月)連結営業利益は501億3800万円(前年同期比22.2%増)だった。MMO(多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム)における「ファイナルファンタジーXIV」の課金会員数の大幅増、拡張パッケージの販売好調に加え、ライツ・プロパティ等事業における自社コンテンツの新規キャラクター販売が当初の想定を上回って推移した。また、期初想定の為替レートに対して円安が進んでいるため、当初の利益計画を上回る見通しになったとしている。

■大平洋金属 <5541>  2,991円  +98 円 (+3.4%)  本日終値

大平洋金属<5541>が上値追い鮮明、きょうで7連騰と上げ足に弾みがついている。日本製鉄系の合金大手でフェロニッケル製錬では世界屈指の実力を有する。年明けからニッケル市況の上昇が際立っているが、ニッケルは電気自動車(EV)用電池材料に使用されており、EV市場の拡大に合わせて需要が増勢基調にあるほか、世界的なインフレモードで投機資金が同市況に流れ込んでいるという背景もある。同社の業績はニッケル価格高騰により収益性が高まっており、22年3月期経常利益は期中3度にわたる上方修正を行っている。直近では1月末に従来予想の43億2100万円から99億1300万円(前期比3倍)に大幅増額し脚光を浴びた。注目されるのは株価指標面の割安さだ。依然としてPER6倍台、PBR0.8倍近辺、配当利回り4.3%台で水準訂正余地の大きさを見込んだ買いが続いている。

■東武鉄道 <9001>  2,839円  +85 円 (+3.1%)  本日終値

東武鉄道<9001>が大幅続伸。4日の取引終了後、22年3月期の連結経常損益は215億円の黒字(前期は98億9200万円の赤字)になりそうだと発表。従来予想の148億円の黒字を大幅に上回る見通しとなり、これを好感する買いが入った。昨年9月末の緊急事態宣言解除後から緩やかな需要回復を見込んでいたが、第3四半期において鉄道利用者や百貨店の客足などを中心に回復が想定を上回ったことを踏まえ、上方修正したという。なお、同時に発表した4~12月期の経常損益は227億8100万円の黒字(前年同期は137億3900万円の赤字)だった。

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