来週の株式相場に向けて=ハイパーグロース株に反発の萌芽も

市況
2022年5月13日 17時52分

13日の東京市場は日経平均株価が前日比678円高と急反発。前日に一時2万5600円台まで売られた日経平均株価は、2万6400円台まで値を上げた。この日の上昇を象徴したのが、前日に大幅な赤字を発表したソフトバンクグループ<9984>の10%を超す急騰だ。東京市場全体に関しても、SBGなどハイテク株を中心に「ヘッジファンドなど短期筋がショートカバーの買いを入れたようだ」(市場関係者)との見方が出ていた。

市場の関心を集めているのが、米ナスダックの動向だ。ナスダック指数は昨年11月高値から直近まで約3割下落した。20年2月から3月にかけてのコロナ暴落の際の下落率も3割程度であり、「ナスダック市場の下落は大分良い水準に達したのではないか」(アナリスト)との声が出ている。個別銘柄でも、ビットコインなど仮想通貨に絡むコインベース・グローバル<COIN>の株価が12日は売り一巡後、値を戻す動きを見せた。同じくEV関連のリビアンオートモーティブ<RIVN>も値を上げており「ハイパーグロース株に反発の萌芽も」(同)という声も聞こえ始めている。

この米国市場の動向がきょうのSBGの急反発にもつながったとみられている。とはいえ、インフレ懸念に揺れる米国市場では、高PER株に対する逆風は強い。ハイパーグロース株の反発は目先の動きで終わる可能性も小さくない。ただ、ナスダック指数がいったん反発基調に入れば、物色のホコ先も変わる。市場には、好決算を発表した東京エレクトロン<8035>など半導体関連株の動向に注目する声も出ている。

来週は、16日には約140社の決算発表が予定されているが、それで決算シーズンは終わる。目立ったイベントは無いだけに、決算内容が吟味され好業績銘柄が買い直される展開が予想される。海外では17日に米4月小売売上高が発表される。19日には半導体製造装置最大手アプライド・マテリアルズ<AMAT>の決算が発表となる。

国内では、16日に三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やリクルートホールディングス<6098>の決算が発表される。18日に1~3月期GDP、20日に4月消費者物価指数が予定されている。同日に東京海上ホールディングス<8766>やSOMPOホールディングス<8630>が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは2万6100~2万7000円前後。(岡里英幸)

出所:MINKABU PRESS

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.