ユーロ週間見通し:伸び悩みか、ウクライナ戦争の長期化を警戒

通貨
2022年5月14日 14時35分

■軟調推移、欧州経済の減速懸念強まる

今週のユーロ・ドルは軟調推移。欧州中央銀行(ECB)のラガルドECB総裁が7月利上げを示唆したことから、ユーロ買いが一時優勢となったが、ウクライナ・ヘルソン州の親ロシア派勢力によるロシア編入要請方針の表明が嫌気されたことや、ユーロ圏経済の大幅な減速が警戒されたことから、安全逃避的なユーロ売り・米ドル買いが強まり、ユーロ・ドルは一時1.0350ドルまで売られた。取引レンジ:1.0350ドル-1.0593ドル。

■伸び悩みか、低調な域内経済を想定した相場展開に

来週のユーロ・ドルは伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)による7月利上げ観測は消えていないものの、域内経済指標は低調な内容が目立ち、積極的なユーロ買いは入りづらい。また、エネルギー供給への懸念も続く。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化方針に変わりはないため、ユーロ買い・米ドル売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

予想レンジ1.0300ドル-1.0500ドル。

■弱含み、ユーロ圏経済の減速懸念強まる

今週のユーロ・円は軟調推移。一時132円台後半まで売られた。米国の急速な金融引き締めや景気後退入り懸念などから世界的に株安となり、リスク回避的なユーロ売り・円買いが強まった。米ドル・円相場が円高方向に振れたことや、ウクライナ・ヘルソン州の親ロシア派勢力によるロシア編入要請方針の表明もユーロ売り・円買いにつながったようだ。取引レンジ:132円66銭-138円32銭。

■伸び悩みか、ウクライナ戦争の長期化を警戒

来週のユーロ・円は伸び悩みか。欧州中央銀行(ECB)当局者は7月利上げに言及しているが、域内経済指標の低調な内容が目立ち、早期利上げを期待したユーロ買いは入りづらい。また、ウクライナ戦争の長期化が警戒されていることもユーロ買いを弱める要因となりそうだ。一方、日本銀行の緩和継続方針により円売りが縮小する可能性は低いため、ユーロの下げは限定的となりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・17日:1-3月期域内総生産改定値(速報値:前年比+5.0%)

予想レンジ133円50銭-135円50銭

《FA》

提供:フィスコ

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