話題株ピックアップ【夕刊】(2):トヨタ、JFE、パラベッド

注目
2022年5月20日 15時23分

■トヨタ自動車 <7203>  2,048円  +43 円 (+2.1%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株は売り買い交錯も頑強な値動きをみせている。外国為替市場ではここにきて円高方向に押し戻される展開で、前日には127円近辺まで円が買われる場面があった。輸出セクターのなかでも特に為替感応度の高い自動車株にとっては輸出採算改善期待がやや後退し、株価にはネガティブに働きやすい。ただ、トヨタの今期想定為替レートは1ドル=115円、ホンダは120円と実勢よりもかなり厳しく設定されていることで、現状でも為替メリットが発生しやすい状況にある。トヨタは前日にフシ目の2000円大台を割り込む場面もあったが、押し目買いニーズも強く、引け値では大台ラインを維持した。きょうも株価が緩む場面では根強い買いが予想される。

■JFE <5411>  1,555円  +31 円 (+2.0%)  本日終値

ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「JFEスチールは、鋼板を筒状に曲げてつなぎ合わせる鍛接鋼管や継ぎ目無し(シームレス)鋼管といった鋼管の全品種について、一般流通(店売り)向け価格を6月契約分から1トン1万円引き上げる」と報じられており、これが好材料視されたようだ。値上げは2カ月連続となり、値上げによる採算改善が期待されている。

■パラベッド <7817>  2,008円  +34 円 (+1.7%)  本日終値

パラマウントベッドホールディングス<7817>が反発。19日の取引終了後、27年3月期に営業利益170億円(22年3月期123億4000万円)を目指す中期経営計画を発表しており、これを評価した買いが入った。国内におけるリカーリング売上高比率を現在の36%から45%へ引き上げるほか、健康事業売上高を50億円超へ拡大させる方針。また、海外売上高150億円を目指し、アジア注力エリアでの飛躍を目指すとしている。

■東洋建設 <1890>  930円  +9 円 (+1.0%)  本日終値

東洋建設<1890>が小幅高で3日続伸。同社に対して1株770円でTOBを実施していたインフロニア・ホールディングス<5076>がきょう午前11時30分ごろに結果を発表し、応募株数が買い付け予定数の下限に満たなかったことから買い付けを行わないとした。東洋建を完全子会社化する検討を一旦中止し、従来の資本・業務提携関係を継続しつつ、さまざまな選択肢を視野に入れながらグループの企業価値向上を目指すという。東洋建を巡っては、任天堂創業家の資産運用会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)」が1株1000円でTOBを実施する方針にあることが明らかとなっている。インフロニアによるTOBが不成立となったことを受け、東洋建株は後場に入って上げ幅を拡大させる場面があった。

■コネクシオ <9422>  1,365円  -40 円 (-2.9%)  本日終値

コネクシオ<9422>が大幅反落。きょう付の日本経済新聞朝刊で「NTTドコモは2025年度までに販売店『ドコモショップ』を約700店閉鎖する」と報じられたことを受けて、ドコモ販売店大手であるコネクシオへの影響を警戒した売りが出たようだ。記事によると、NTTドコモ(東京都千代田区)ではインターネットでの契約に特化した格安プランの普及などを背景に来店客数が減少していることを受けて、対面での接客を前提とした顧客獲得のあり方を見直すという。なお、コネクシオでは22年3月31日現在でドコモショップを368店舗(直営243店舗、運営委託125店舗)展開している。

■ミライトHD <1417>  1,665円  -4 円 (-0.2%)  本日終値

ミライト・ホールディングス<1417>は小反落。19日の取引終了後に発表した4月の月次受注実績で、連結子会社の単純合計は前年同月比22.7%減の323億円となり、2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。主力のNTT事業の受注高が同35.8%減と引き続き落ち込んだことが影響した。

■ガーラ <4777>  320円  +77 円 (+31.7%)  本日終値

ガーラ<4777>は3日続伸し、新値追いとなっている。同社は19日、子会社が開発したHTML5ゲーム「Flyff Universe(フリフユニバース)」について、東南アジアでのサービス提供を開始したと発表し、これが材料視されたようだ。フリフユニバースは、HTML5ゲーム(HTMLのバージョン5が用いられたゲーム)として開発されていることから、ユーザーはアプリのダウンロードが不要でパソコンやモバイルのWeb環境でゲームを楽しむことが可能。同社は今後、NFTゲーム/ブロックチェーンゲームとしてサービス提供を予定しているという。

■光陽社 <7946>  1,788円  +300 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値

光陽社<7946>はストップ高。同社はオフセット印刷用写真製版の大手。19日の取引終了後に発表した22年3月期決算では、印刷物需要の減少や原材料価格高騰などの影響があったものの、営業力の強化や新規顧客開拓に注力し、雇用調整助成金の利益寄与もあって最終損益が黒字転換で着地した。続く23年3月期の同利益予想も、前期比3.6%増の3500万円と業績改善が進む見通しを示した。先回り買いの動きも出ていたようで既に前日時点でストップ高に買われていたが、決算発表を受けて改めて買いが流入し連続ストップ高に買われている。

■ENECHANGE <4169>  685円  +100 円 (+17.1%) ストップ高   本日終値

ENECHANGE<4169>はストップ高。同社は19日、エネチェンジEV充電サービス専用のスマホアプリの提供を開始したと発表しており、同サービスのユーザー拡大などが期待されているもよう。同社株は12日に上場来安値をつけるなど、足もとで売り込まれていたことから買いが入りやすくなっているようだ。同アプリは、全国に設置が進むEV充電スポットを検索できるだけでなく、エネチェンジEV充電スタンドなら満空情報の確認ができるため、アプリ上で利用者登録を行うとすぐに充電を始められ、決済までをひとつのアプリで完結できるサービス。これにより、EV充電インフラの更なる普及を目指すとしている。

■ベイシス <4068>  3,420円  +390 円 (+12.9%)  本日終値

ベイシス<4068>が続急伸。19日の取引終了後、大日本印刷<7912>及びMIRAI BAR(熊本県八代市)と空中ディスプレー「MIRAIPIX」の設置推進に係る共同プロジェクトを発足すると発表したことが好感された。「MIRAIPIX」は、大日印が特殊ホログラムシートによる「ホロタッチ」技術を提供し、MIRAI BARが開発・設計・製造した非接触によるタッチ・入力操作を可能とする空中ディスプレー。ベイシスは、全国に広がる300社超の「ベイシスパートナーズ」との協力体制による全国対応と、自社開発ツール「BLAS」による作業時間の削減を活用することで、全国20万カ所以上のキャリアWi-Fi構築や140万台以上の電力スマートメーターの設置などの実績があり、これまで培ってきたノウハウを活用することで、日本の課題だったIoT機器普及の遅滞という課題の解決が可能となるとしている。

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