話題株ピックアップ【夕刊】(2):東電HD、ALSOK、ファナック

注目
2022年7月8日 15時15分

■東電HD <9501>  619円  +9 円 (+1.5%)  本日終値

東京電力ホールディングス<9501>が4日ぶりに反発。週明け4日に75円高と値を飛ばしたが、その後は目先筋の利益確定売りや空売り筋の売り乗せで下値を試す展開となっていた。柏崎刈羽原発の再稼働に向けた思惑が物色人気の原動力だが、一方でショートポジションを積み上げる動きも活発化している。直近1日申し込み現在の信用取組状況は、売り残が急増する一方、買い残を大きく減らしており、信用倍率1.03倍とまさに売り買い拮抗した状態にある。更に、日証金(証金残)も売り長状態に拍車がかかっており、7日現在の貸借倍率は0.48倍まで低下、需給相場の様相を一段と強めている。

■綜合警備保障 <2331>  3,850円  +35 円 (+0.9%)  本日終値

警備関連株が後場上昇。きょう昼ごろ、奈良市で街頭演説をしていた自民党の安倍晋三元首相が銃撃されたと報じられた。これを受け、株式市場では警備大手のALSOK<2331>やセコム<9735>に思惑的な買いが向かう場面がみられた。このほか、セーフィー<4375>やセキュア<4264>など監視カメラ関連の一角にも買いが入った。

■カネカ <4118>  3,375円  +10 円 (+0.3%)  本日終値

カネカ<4118>は続伸。同社はきょう、今月21日出荷分から押出法ポリスチレンフォーム(商品名:カネライトフォーム)の販売価格を20%値上げすると発表しており、これが好感された。値上げは今年3月に続くもので、足もと石化燃料価格の上昇やウクライナ情勢の悪化に伴う原料の価格の急騰に加え、ユーティリティ費用、物流費用、包材価格の上昇が、自助努力の限界に達したためという。

■ファナック <6954>  21,905円  +25 円 (+0.1%)  本日終値

ファナック<6954>、安川電機<6506>などFA関連や、コマツ<6301>、日立建機<6305>といった建機株に投資資金が流入。中国政府が大規模な経済政策を打ち出すとの観測から、前日の欧州株市場は全面高となったが、東京市場でも中国関連に位置付けられる銘柄群にビジネスチャンス拡大を見込んだ買いが入った。中国では日本円で約30兆円相当の特別債を発行しインフラ投資を加速させる方向にあることが伝えられており、これに伴い中国向け売上比率の高い日本メーカーには追い風が意識されている。なお、きょう引け後には安川電の22年3~5月期決算発表が予定されており、この内容にもマーケットの関心が高い。

■SHIFT <3697>  19,100円  -1,670 円 (-8.0%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

SHIFT<3697>は大幅反落。7日の取引終了後に発表した第3四半期累計(21年9月~22年5月)連結決算は、売上高470億400万円(前年同期比42.9%増)、営業利益52億7600万円(同99.7%増)、純利益37億1500万円(同95.4%増)と大幅増益となったものの、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。注力業界に位置づけていた金融・流通業界に加えて、製造業・通信業などの顧客に対して長期的な関係構築を視野に入れたプロジェクトへの参画が進み、エンタープライズ市場の売上高が大幅に伸長した。また、既存顧客からの売り上げが増加したことでエンターテインメント市場の売上高も拡大した。なお、22年8月期通期業績予想は、売上高645億円(前期比40.2%増)、営業利益69億円(同72.7%増)、純利益45億円(同59.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■オンワード <8016>  247円  -15 円 (-5.7%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

オンワードホールディングス<8016>は反落。7日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算で、最終利益が18億2300万円(前年同期比11.5%減)と2ケタ減益となったことが嫌気された。前年同期に固定資産売却益を計上した反動が大きかった。売上高は445億5100万円(同3.2%減)、営業利益は20億500万円(同74.8%増)となった。欧州での不採算事業から撤退した影響などで売上高は減収となったものの、値引き販売の抑制や在庫一元管理の徹底などにより売上総利益率が改善し営業利益を押し上げた。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高1687億円(前期比0.1%増)、営業利益21億円(前期10億7900万円の赤字)、最終利益17億円(前期比80.2%減)の従来見通しを据え置いている。

■4℃ホールデ <8008>  1,750円  -100 円 (-5.4%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

ヨンドシーホールディングス<8008>が大幅反落。7日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算は、売上高93億2400万円(前年同期比6.7%増)、営業利益3億8800万円(同14.8%増)、純利益4億100万円(同55.2%増)と2ケタ営業増益となったものの、株価は前日に年初来高値を更新するなど直近で上昇基調にあっただけに、目先の材料出尽くしとみた売りが出たようだ。ジュエリー事業で、50周年限定商品をはじめとしたファッションジュエリーや3月にフルリニューアルしたECサイトが好調に推移した。また、前期のコロナ禍の影響による臨時休業の反動などもあり客数が大幅に回復したことも貢献した。 なお、23年2月期通期業績予想は、売上高415億円(前期比8.9%増)、営業利益27億円(同51.0%増)、純利益18億円(同20.8%増)の従来見通しを据え置いている。

■キユーピー <2809>  2,297円  -79 円 (-3.3%)  本日終値

キユーピー<2809>が反落。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(21年12月~22年5月)連結決算が、売上高2075億2300万円(前年同期比4.3%増)、営業利益142億4100万円(同1.8%減)、純利益88億8900万円(同7.6%減)となり、営業利益が第1四半期の6.5%増益から減益に転じたことが嫌気された。海外での売り上げ伸長に加えて、業務用における外食需要減少の影響が前期より回復したことで増収となった。売上高の増加や価格改定効果があったものの、食油や鶏卵など主原料価格の高騰による影響があり、減益を余儀なくされた。22年11月期通期業績予想は、売上高を従来予想の4150億円から4300億円(前期比5.6%増)へ上方修正したが、営業利益260億円(同7.0%減)、純利益157億円(同12.8%減)は従来見通しを据え置いている。

■久光製薬 <4530>  3,380円  -95 円 (-2.7%)  本日終値

久光製薬<4530>が反落、年初来安値を更新した。7日の取引終了後に23年2月期第1四半期(3~5月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比75.5%減の5億1900万円で着地したことが嫌気されたようだ。売上高も同4.9%減の263億9300万円となった。新型コロナウイルス感染症の影響をはじめ、薬価改定や診療報酬改定などの影響を受けて国内売り上げが減少したことが要因。売り上げ減少に加え、売り上げ原価の増加によって利益が押し下げられた。円安の影響などで海外売り上げは増加した。

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