話題株ピックアップ【夕刊】(3)ファストリ、コマツ、SUBARU

注目
2022年8月3日 15時20分

■三井倉HD <9302>  3,150円  +50 円 (+1.6%)  本日終値

三井倉庫ホールディングス<9302>が反発。2日の取引終了後に23年3月期業績予想の上方修正を発表。営業収益を2900億円から3000億円(前期比0.3%減)へ、営業利益を210億円から225億円(同13.3%減)へ引き上げており、これを好感した買いが入ったようだ。輸出入の回復による貨物需要が想定を上回るなかでフォワーディング業務の取扱量が増加していることや、為替レートが当初想定よりも円安方向で推移していることが業績を押し上げる。年間配当予想も144円から164円(前期129円)へ増額した。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、営業収益が785億8400万円(前年同期比15.0%増)、営業利益が67億8300万円(同21.9%増)だった。

■ファーストリテイリング <9983>  81,810円  +1,210 円 (+1.5%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が続伸。2日の取引終了後に発表した7月度の国内ユニクロ売上速報で、既存店とEコマースを合わせた売上高は前年同月比6.4%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。気温が高く推移したことで、夏物商品を中心に販売が好調だった。客数が同6.3%減だった一方、客単価は同13.6%増だった。

■コマツ <6301>  2,863.5円  +4 円 (+0.1%)  本日終値

コマツ<6301>が小幅高。米建機大手、キャタピラー<CAT>が2日発表した決算で、売上高が市場予想を下回ったことが警戒され、同日の米株式市場で同社株が下落した。これを受け、この日のコマツの株価も一時値を下げたが、下値には買いが流入し小幅に値を上げた。この日発表された中国・財新7月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)が55.5と市場予想(53.9)を上回り堅調だったことも、株価にはプラス材料となった。

■ダイヘン <6622>  3,940円  -345 円 (-8.1%)  本日終値  東証プライム 下落率5位

ダイヘン<6622>が3日ぶりに反落。同社は2日取引終了後、23年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比41.5%減の18億1900万円となり、上半期計画70億円に対する進捗率が26.0%にとどまったことが嫌気されたようだ。経済活動の正常化に伴う設備投資の回復で売上高は同6.2%増の366億6600万円となったが、部材価格の高騰や需要増加に対応するための先行投資などが利益面に影響した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■ケーズホールディングス <8282>  1,244円  -104 円 (-7.7%)  本日終値  東証プライム 下落率6位

ケーズホールディングス<8282>が大幅安。2日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、営業利益が前年同期比39.7%減の68億9500万円で着地した。通期で増益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での大幅減益を嫌気した売りが優勢となったようだ。売上高も同2.0%減の1770億8900万円となった。6月の酷暑によりエアコンや冷蔵庫の販売が好調だったものの、一部商品の引き渡しや設置工事が第2四半期以降にずれ込んだことが売り上げの減少につながった。加えて、前年同期に自粛していたチラシの折り込みや店舗修繕を平常通り実施したことによる費用の増加などが利益を押し下げた。なお、通期見通しは据え置いている。

■伊藤忠テクノ <4739>  3,370円  -205 円 (-5.7%)  本日終値  東証プライム 下落率10位

伊藤忠テクノソリューションズ<4739>が後場急落。午後1時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、営業利益60億9200万円(前年同期比20.5%減)、純利益43億300万円(同20.2%減)と減益となったことが嫌気された。情報通信分野は減少したものの、エンタープライズ、広域・社会インフラ、金融などのさまざまな分野におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)、クラウド案件などが伸長し、売上高は1167億7900万円(同7.6%増)と増収となった。ただ、一過性の50周年一時金を含め、人員増加、昇給・業績連動賞与を含めた人件費の増加に伴い、販管費が増加し利益を圧迫した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高5530億円(前期比5.9%増)、営業利益555億円(同9.9%増)、純利益380億円(同7.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■NOK <7240>  1,129円  -65 円 (-5.4%)  本日終値

NOK<7240>が大幅安。2日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。営業利益を295億円から223億円(前期比28.8%減)へ減額しており、これを嫌気した売りが出たようだ。売上高も7580億円から7408億円(同8.5%増)へ引き下げた。上期に中国ロックダウンや半導体不足などの影響で自動車向け販売が減少する見通しにあり、この影響を織り込んだ。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高が1610億3100万円(前年同期比2.7%増)、営業損益が13億9400万円の赤字(前年同期68億8200万円の黒字)だった。

■SUBARU <7270>  2,199.5円  -121 円 (-5.2%)  本日終値

SUBARU<7270>は後場マイナス圏に沈む。午後1時ごろに23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、純利益は前年同期比47.0%増の272億1200万円で着地した。ただ、通期計画に対する進捗率をみると過去4年平均の34.5%を下回る19.4%にとどまっており、これを懸念した売りが出たようだ。売上収益は同31.3%増の8341億100万円だった。全世界販売台数は重点市場である米国を中心に堅調に推移し、前年同期比11.7%増の19万6000台と増加した。販売台数の増加に加えて為替変動による増益効果もあり、増収増益となった。

■JCRファーマ <4552>  2,311円  -85 円 (-3.6%)  本日終値

JCRファーマ<4552>がマイナスに転換。午後1時ごろ、ブラジル国家衛生監督庁(ANVISA)に対して行っていた血液脳関門通過型ムコ多糖症2型治療剤(JR-141)の製造販売承認申請について、非承認となったと発表しており、これが嫌気された。なお、同件が23年3月期業績へ与える影響はないとしている。

■アダストリア <2685>  1,946円  -41 円 (-2.1%)  本日終値

アダストリア<2685>が続落。2日の取引終了後に発表した7月度の月次売上高で、既存店売上高は前年同月比4.4%増と5カ月連続で前年実績を上回ったものの6月の同8.1%増から伸び率が鈍化したことから売られたようだ。上旬に夏物販売が好調に推移した。中旬は新型コロナウイルス感染者数の増加や天候の影響で客数が減少したが、下旬にかけて回復傾向となった。また、前月に引き続き値引き販売を抑制し、客単価が同10.1%増と大きく改善したことも寄与した。なお、全店売上高は同5.7%増だった。

■アルメディオ <7859>  227円  +50 円 (+28.3%) ストップ高   本日終値

アルメディオ<7859>がストップ高。企画テスト用CDのトップメーカーで、近年は断熱材や炭素繊維分野に経営の軸足をシフトさせている。2日取引終了後に発表した22年4~6月期決算は営業利益が1億2400万円の黒字(前年同期は5900万円の赤字)と急改善、23年3月期通期予想は9000万円の赤字だが、第1四半期決算を受け上振れに対する期待が膨らんでいる。

■東京ソワール <8040>  992円  +150 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値

東京ソワール<8040>に物色人気が集中、ストップ高に買われた。前日まで4営業日連続で下値を切り下げていたが、きょうは一気に切り返す動きとなっている。同社は婦人用フォーマルウェアの最大手で百貨店や量販店を中心に店舗展開している。主力商品のブラックフォーマルが想定を上回る売れ行きで利益率が改善、コスト低減効果も加わり、足もとの業績は会社側計画を上回る推移となっている。2日取引終了後に22年12月期上期(22年1~6月)の業績予想の修正を発表、営業利益は従来見通しの3000万円から3億8100万円に大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなった。

●ストップ高銘柄

トミタ電機 <6898>  3,700円  +700 円 (+23.3%) ストップ高   本日終値

オーバル <7727>  604円  +100 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値

エムケイシステム <3910>  520円  +80 円 (+18.2%) ストップ高   本日終値

など、6銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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