話題株ピックアップ【夕刊】(2):コーナン、安川電、東エレク

注目
2022年10月11日 15時14分

■コーナン商事 <7516>  3,145円  -215 円 (-6.4%)  本日終値

コーナン商事<7516>は年初来安値を更新した。前週末7日取引終了後、23年2月期の連結業績予想の修正を発表。純利益の見通しを158億円から128億円に下方修正したことを嫌気した売りが膨らんだ、単純比較はできないが、今期の純利益は収益認識に関する会計基準適用前の前期実績と比べると、微増の見通しから一転17.9%減の見込みとなる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限が緩和されるなか、3~8月期は消費者がホームセンターよりも旅行や行楽地に向かう傾向があり客数が減少。急激な円安や原材料価格の高騰、水道光熱費の上昇も利益を押し下げるという。

■安川電機 <6506>  4,120円  -265 円 (-6.0%)  本日終値

安川電機<6506>が大幅続落。前週末8日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、営業利益を720億円から700億円(前期比32.4%増)へ、純利益を525億円から515億円(同34.3%増)へ下方修正したことが嫌気された。世界的な自動車・半導体・電子部品市場の拡大や、中国におけるニューインフラ投資による需要が高い水準で推移しており、ロボットセグメントを中心に好調な受注が継続していることから売上高は5250億円から5500億円(同14.8%増)へ上方修正した。ただ、原材料費や物流費の高騰の影響が想定よりも大きくなっているとし、各利益予想を下方修正した。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高2635億2800万円(前年同期比9.8%増)、営業利益312億6000万円(同16.4%増)、純利益238億8900万円(同12.0%増)だった。

■東京エレクトロン <8035>  36,700円  -2,130 円 (-5.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置の主力株のほか、半導体シリコンウエハー大手のSUMCO<3436>、車載マイコンのトップメーカーであるルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体セクターに売りがかさんでいる。米国株市場では前週末と今週明けにエヌビディア<NVDA>やアプライド・マテリアルズ<AMAT>などをはじめ半導体関連株の売りが顕著となり、全体指数の下げを助長する展開となった。米長期金利が上昇傾向を強め景気後退への懸念が高まっていることに加え、バイデン米政権が中国への半導体輸出規制を強化していることが嫌気されている。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は直近2営業日で9%以上も水準を切り下げ、約2年ぶりの安値水準に沈んでおり、東京市場でもこの影響を受ける形で同関連株への売りを誘発している。

■ハイデイ日高 <7611>  1,936円  -108 円 (-5.3%)  本日終値

ハイデイ日高<7611>が大幅続落。前週末7日の取引終了後、23年2月期の単独業績予想について、営業利益を18億円から4億円(前期35億2300万円の赤字)へ、最終利益を17億円から14億円(前期比11.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。コロナ禍で短縮した店舗営業時間の延長や各種コストの増加を受けた一部商品の値上げなどの効果で、売上高は375億円(同42.0%増)の従来見通しを据え置いたものの、食材価格や光熱費などの経費が引き続き上昇傾向にあることが利益を圧迫する。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高176億600万円(前年同期比54.5%増)、営業損益1億9500万円の赤字(前年同期26億200万円の赤字)、最終利益10億3300万円(同3億4300万円の赤字)だった。

■日経レバ <1570>  13,135円  -710 円 (-5.1%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が大幅続落。日経レバは日経平均に連動するように組成されたETFで、全般相場のボラティリティが高まると個人投資家を中心とした短期資金による売り買いが活発化する傾向が強い。きょうは、米国をはじめとする世界株安の流れにのまれる形で日経平均は大きく下値を探る展開を強いられており、日経レバもそれに歩調を合わせて大きく売られる展開だが、信用買い残は9月中旬以降、個人投資家が信用取引を活用して強気に買い向かう動きが反映されており、特に直近データで買い残の増加が顕著となっている。

■ワキタ <8125>  1,136円  -56 円 (-4.7%)  本日終値

ワキタ<8125>は軟調。前週末7日取引終了後、第2四半期(3~8月)の連結決算を発表した。経常利益は前年同期比4.9%減の27億9800万円だった。人件費など販売管理費の増加が響いたほか、建機事業では円安の進行により、輸入製品の仕入れ価格が上昇したことも利益を押し下げた。通期の経常利益予想に対する進捗率は45.5%にとどまっており、業績の下振れリスクを警戒した売りに押された。なお同社は11日朝、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で、取得総額2億3840万円、取得総数20万株の自社株の買い付けを行った。

■アダストリア <2685>  2,109円  -99 円 (-4.5%)  本日終値

アダストリア<2685>は軟調。前週末7日取引終了後、第2四半期(3~8月期)の連結決算を発表した。純利益は前年同期比8.7倍の38億9300万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う行動制限が和らぐなか、アパレル・雑貨関連事業は春夏商品の販売が好調だったほか、販売管理費の抑制効果も出た。ただ好決算になるとの期待が同社の株価には事前に織り込まれており、決算発表を受けていったん好材料出尽くしと受け止めた売りが膨らんだ。もっとも3~8月期の純利益は、通期の計画に対する進捗率が61.8%に上るなど業績の上振れ期待は根強く、75日移動平均線が位置する水準に接近すると押し目買いが入り下げ渋った。

■アインホールディングス <9627>  6,450円  -150 円 (-2.3%)  本日終値

アインホールディングス<9627>は続落。SMBC日興証券が7日、同社株の目標株価を7200円から7100円に引き下げた。投資評価は「2(中立)」で据え置いたが、業績の先行きに対する慎重な見方が広がり、株価の重荷となっている。調剤薬局大手のアインHDについて同証券は、直近で新卒採用費がかさむなか、処方箋枚数が想定ほど回復していないなどと指摘。23年4月期の営業利益予想は186億円から182億円(会社計画は前期比32.1%増の200億円)に修正。24年4月期の同利益予想は198億円から195億円に見直した。

■オートバックスセブン <9832>  1,420円  -9 円 (-0.6%)  本日終値

オートバックスセブン<9832>は全般安のなかで頑強な値動き。7日の取引終了後に発表した9月度の月次売上概況(速報)で、国内既存店売上高が前年同月比3.1%増となり、10カ月連続で前年実績を上回った。タイヤ値上げ後の反動減が懸念されたものの、戦略的な販売促進などによりタイヤ・ホイールの売上高は前年を上回ったほか、既存車に乗り続けるために必要な車両メンテナンスとして、オイルやバッテリーが好調だった。また、車買取・販売は業販の好調により2ケタ伸長が続いた。

■シリコンスタジオ <3907>  1,616円  +300 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値

シリコンスタジオ<3907>がストップ高。前週末7日の取引終了後、22年11月期の連結業績予想について、売上高を40億9500万円から44億円(前期比10.4%増)へ、営業利益を1億円から3億2000万円(前期9600万円の赤字)へ、最終利益を6000万円から2億円(同1億100万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。開発推進・支援事業で受託開発が増加しているほか、ミドルウェアライセンス販売で大型ライセンス契約の売り上げを一括計上したこと、人材事業で有料職業紹介の成約件数が増加したことなどが寄与する。また、注力しているミドル・ハイクラス人材向けサービスも利益増に貢献する。同時に発表した第3四半期累計(21年12月~22年8月)決算は、売上高32億3300万円(前年同期比15.0%増)、営業利益3億600万円(前年同期2億5400万円の赤字)、最終利益1億4800万円(同2億7700万円の赤字)だった。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.