大平金は年初来安値更新、今期一転最終赤字に下方修正
大平洋金属<5541>は大きく売られ年初来安値を更新。前週末28日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を607億4400万円から355億4800万円(前期比37.8%減)へ、最終損益を21億6700万円の黒字から37億1100万円の赤字(前期113億6800万円の黒字)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。
これに伴い中間配当を無配とし、従来35円としていた期末配当も無配に見直した。フェロニッケル製品の販売価格について同社適用LMEニッケル価格に加えニッケル銑鉄の価格を一部参考とした価格水準にしたことなどにより、棚卸し資産の簿価切下げを行ったことが響く。あわせて、今年3月に発生した八戸本社・製造所の電気炉の溶融物漏出事故に関し、当初第3四半期と見込んでいた生産再開を来期へ変更すると発表した。