話題株ピックアップ【夕刊】(3):レーザーテク、ツバキナカ、SBG

注目
2022年11月14日 15時23分

■レーザーテック <6920>  27,410円  +200 円 (+0.7%)  本日終値

レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株は上値指向を継続。前週末の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3%超の上昇をみせており、日米ともに半導体関連株への買いが続いている状況だ。目先的には空売り筋のショートカバーが一巡した感もあり上値も重くなっているが、下値では出遅れた向きの買いが株価を支える形となっている。プライム市場に上場する銘柄の中で、きょうもレーザーテックが売買代金で群を抜いて首位。また東エレクが3位(午前9時20分現在)となっており、両銘柄へのマーケットの注目度の高さを反映している。

■ツバキ・ナカシマ <6464>  981円  -227 円 (-18.8%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

ツバキ・ナカシマ<6464>が急落。前週末11日の取引終了後に22年12月期業績予想の修正を発表。営業利益を56億5000万円から41億円(前期58億1600万円)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。原材料やエネルギーコストの高騰が響く。一方、原材料高騰に対する販売価格への転嫁や円安効果により、売上収益は従来予想の770億円から780億円(同679億2600万円)へ上振れる見通しとなった。同時に発表した1~9月期決算は、売上収益が584億900万円(前年同期比14.1%増)、営業利益が26億6200万円(同50.5%減)だった。

■大真空 <6962>  846円  -141 円 (-14.3%)  本日終値  東証プライム 下落率6位

大真空<6962>は急落。下落率は14%を超え、年初来安値を更新した。前週末11日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を下方修正した。最終利益の見通しは39億円から34億円(前期比11.6%減)に引き下げた。これまでの増益予想から一転、最終減益の計画となり、嫌気された。売上高の見通しは456億円から395億円(同4.4%減)に見直した。中国でのスマートフォンをはじめとした通信・民生マーケットが低調に推移しており、稼働調整を余儀なくされるという。エネルギー価格の高騰によるコスト増加の影響もあり、円安効果があってもマイナス要因が補えず、業績予想の下方修正に至った。

■DOWA <5714>  4,225円  -700 円 (-14.2%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率7位

DOWAホールディングス<5714>は年初来安値を更新。700円安はストップ安となる4225円をつけた。前週末11日の取引終了後に23年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を8460億円から7850億円(前期比5.6%減)へ、営業利益を585億円から470億円(同26.4%減)へ引き下げており、これを嫌気した売りが出ている。情報通信関連製品や新エネルギー関連製品の需要が低調に推移すると見込む。また、エネルギー価格の高騰や資材価格の上昇による影響も出る見通し。同時に発表した4~9月期決算は、売上高が4018億2600万円(前年同期比5.1%減)、営業利益が300億4400万円(同20.9%減)だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,068円  -885 円 (-12.7%)  本日終値  東証プライム 下落率10位

ソフトバンクグループ<9984>はウリ気配スタートで急落。前週末11日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。この前日の10日に、8月に決議した自社株買いの終了を発表していたが、今回追加の自社株買いの発表がなく、株式需給の悪化を懸念した売りが膨らんだ。8月に決議した自社株買いは、取得総数1億株、取得総額4000億円が上限。取得期間は8月9日から23年8月8日までとしていたが、11月10日時点で取得価額の総額が上限近辺となった。同月1日から10日までの間の取得総額は約2024億円に上った。経営破綻した仮想通貨交換業大手のFTXトレーディングを巡っては、SBGの出資額は1億ドル弱と報じられている。SBGの4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比6.7%増の3兆1824億7700万円、最終損益が1290億9800万円の赤字(前年同期は3635億6900万円の黒字)だった。ソフトバンク事業が増収となったほか、ドルベースで減収となったアーム事業も円ベースでは増収となったものの、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業で投資損失を計上したほか、円安進行で為替差損が発生した。一方、アリババ株の売却に関連した利益を計上した。通期の業績予想は開示していない。

■長谷川香料 <4958>  2,828円  -402 円 (-12.5%)  本日終値

11日に決算を発表。「今期経常は18%減益、前期配当を2円増額・今期も61円継続へ」が嫌気された。

長谷川香料 <4958> [東証P] が11月11日大引け後(15:00)に決算を発表。22年9月期の連結経常利益は前の期比21.6%増の90.7億円に伸びたが、23年9月期は前期比17.9%減の74.5億円に減る見通しとなった。同時に、前期の年間配当を59円→61円(前の期は55円)に増額し、今期も61円を継続する方針とした。

⇒⇒長谷川香料の詳しい業績推移表を見る

■サントリBF <2587>  4,500円  -610 円 (-11.9%)  本日終値

サントリー食品インターナショナル<2587>が大幅安。下落率は一時11%を超えた。前週末11日取引終了後、22年12月期の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。最終利益の見通しは735億円から795億円(前期比15.8%増)に引き上げたものの、市場のコンセンサスを下回る計画となったことをネガティブに受け止めた投資家の売りが膨らんだ。売上高に相当する売上収益は1兆3690億円から1兆4530億円(同14.5%増)に見直した。国内事業の収益見通しは下方修正した半面、海外事業は各地域で収益計画を引き上げた。1~9月期の連結決算は、売上収益が前年同期比14.8%増の1兆813億9400万円、最終利益が同14.5%増の680億2000万円だった。

■オリンパス <7733>  2,758.5円  -334.5 円 (-10.8%)  本日終値

オリンパス<7733>は急反落。前週末11日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。売上高は1兆190億円から8920億円、営業利益は2310億円から2120億円に見通しを下方修正しており、嫌気された。原材料価格上昇の影響などを業績予想に反映した。一方、科学事業の売却に伴う利益の計上により、最終利益は1720億円から3870億円に見通しを上方修正した。科学事業を非継続事業に分類したことに伴い、業績予想では対前期増減率の記載がない。同社は自社株買いの実施も発表した。取得総数2100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.65%)、取得総額500億円を上限とする。11月14日から23年2月28日の間、東京証券取引所での市場買い付けにより取得する。今回の自社株買いで取得した全株式を同年3月28日に消却する。

■パーソルHD <2181>  2,914円  -316 円 (-9.8%)  本日終値

パーソルホールディングス<2181>が急反落した。前週末11日取引終了後、23年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。売上高は1兆1650億円から1兆2100億円(前期比14.1%増)、最終利益は295億円から305億円(同4.4%減)に見通しを引き上げた。だが修正後の最終利益の見通しは市場のコンセンサスを下回っており、嫌気されたようだ。人材派遣事業では期末にかけて派遣稼働者数の増加を見込むほか、人材紹介事業では法人需要が堅調に推移するとみる。グループ全体で積極的な投資を予定するなか、10月以降は販管費などが更に増加する計画だが、売上高の伸長により営業増益の達成が見込まれるとしている。

■NITTOKU <6145>  2,375円  -253 円 (-9.6%)  本日終値

11日に決算を発表。「今期経常を一転14%減益に下方修正」が嫌気された。

NITTOKU <6145> [東証S] が11月11日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比85.1%増の14億円に拡大し、従来予想の9.2億円を上回って着地。しかしながら併せて、通期の同利益を従来予想の33億円→26億円(前期は30.3億円)に21.2%下方修正し、一転して14.2%減益見通しとなった。

⇒⇒NITTOKUの詳しい業績推移表を見る

■Chatwork <4448>  492円  +80 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値

Chatwork<4448>がストップ高の492円に買われた。前週末11日の取引終了後、22年12月期の連結業績予想について、営業損益を10億8600万円の赤字~9億4400万円の赤字から8億2100万円の赤字(前期6億8800万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。Chatwork課金ID数の伸長やパーソナルプランのビジネスプランへの移行などの施策により、売上高を44億5100万~45億5200万円から45億5200万円(前期比35.0%増)へ修正したことに加えて、施策の選別を行った結果、人件費と業務委託費が抑えられていることから、営業赤字は縮小する見通し。なお、同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高33億1200万円(前年同期比43.1%増)、営業損益4億7400万円の赤字(前年同期3億4000万円の赤字)だった。

■住友精密工業 <6355>  3,095円  +503 円 (+19.4%) ストップ高   本日終値

住友精密工業<6355>がストップ高。前週末11日取引終了後、住友商事<8053>が住友精密に対し、完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表した。TOB価格は1株3650円で、同社株はこれにサヤ寄せする格好となった。TOB価格は11日終値(2592円)に40.8%のプレミアムを上乗せした水準。TOB成立後に住友精密は上場廃止となる見込み。買い付け予定数は382万8544株(下限206万4856株、上限設定なし)で、買い付け期間は11月14日から12月26日まで。これを受け、東京証券取引所は11日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

●ストップ高銘柄

きちりホールディングス <3082>  389円  +80 円 (+25.9%) ストップ高   本日終値

ササクラ <6303>  3,795円  +700 円 (+22.6%) ストップ高   本日終値

マイクロ波化学 <9227>  1,767円  +300 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値

など、10銘柄

●ストップ安銘柄

THECOO <4255>  1,579円  -500 円 (-24.1%) ストップ安   本日終値

ミルボン <4919>  5,220円  -1,000 円 (-16.1%) ストップ安   本日終値

eWeLL <5038>  3,660円  -700 円 (-16.1%) ストップ安   本日終値

IGS <4265>  594円  -100 円 (-14.4%) ストップ安   本日終値

など、5銘柄

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