話題株ピックアップ【夕刊】(2):エデュラボ、Hamee、サイバトラス

注目
2023年3月17日 15時17分

■バンナムHD <7832>  8,217円  +63 円 (+0.8%)  本日終値

バンダイナムコホールディングス<7832>がしっかり。16日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業利益を1280億円から1120億円(前期比10.8%減)へ、純利益を950億円から870億円(同6.2%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたが、同時に期末配当予想を27円から171円へ引き上げたことが株価を下支えしているようだ。各事業ともに引き続き好調に推移していることから、売上高は9400億円から9500億円(同6.8%増)へ上方修正したものの、競争が激化する市場環境などを踏まえて、デジタル事業で仕掛品を中心に年間で120億円強の評価損失を計上するほか、トイホビー事業で在庫処分損失約50億円、アミューズメント事業で景品などの処分損失を計上することが要因としている。なお、年間配当は198円(前期212円)となる予定だ。

■テレ朝HD <9409>  1,490円  +10 円 (+0.7%)  本日終値

テレビ朝日ホールディングス<9409>は反発。16日の取引終了後、23年3月期の期末配当予想を20円から30円へ引き上げたことが好感された。年間配当は50円(前期50円)となる予定だ。

■三菱UFJ <8306>  840.9円  +3.3 円 (+0.4%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は朝高後、伸び悩む展開。経営不振が続くスイスの金融大手、クレディ・スイス・グループの資金調達策や、米地銀のファースト・リパブリック・バンクに対する米大手行の支援策が伝わった。欧州中央銀行(ECB)が0.5%の大幅な利上げに踏み切ったことも加わり、16日は欧米金利に上昇圧力が掛かった。だが取引終了後の時間外取引でファースト・リパブリック・バンク<FRC>の株価は急落するなど不安定な値動きとなっている。金融システムへの警戒感がくすぶるなか、銀行株に対しては、金利上昇による利ザヤ改善を期待して上値を追う投資家は限られているようだ。

■ビジョナル <4194>  7,990円  -960 円 (-10.7%)  本日終値

ビジョナル<4194>が急落。16日の取引終了後に発表した第2四半期累計(22年8月~23年1月)連結決算を発表しており、売上高264億300万円(前年同期比34.2%増)、営業利益58億2500万円(同42.2%増)、純利益41億4400万円(同45.8%増)と大幅増益となったものの、通期計画に対する進捗率が営業利益で47%にとどまったことが嫌気されたようだ。プロフェッショナル人材に対する求人意欲の継続を背景に、主力のビズリーチ事業が好調に推移しグループ全体の業績を牽引した。またHRMOS事業で、無料で年末調整の電子化に対応できるクラウド年末調整申告システム「HRMOS年末調整」をリリースしたことなども寄与した。なお、23年7月期通期業績予想は、売上高560億円(前期比27.4%増)、営業利益125億円(同50.9%増)、純利益83億3000万円(同42.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■大成建設 <1801>  4,070円  -360 円 (-8.1%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

大成建設<1801>は急落。16日の取引終了後、札幌市内で建設中の大型複合ビルに関し、工期の延伸が必要になったと発表した。今回の問題を受け、担当役員2人の引責辞任も発表している。今後の受注活動への影響などを懸念した売りが優勢となったようだ。鉄骨工事に関する発注者からの指摘事項に対応し検証したところ、複数の箇所において発注者と定めた品質基準を満たさない鉄骨建方及びスラブ厚の精度不良が発覚。鉄骨精度計測値については、一部実測値と異なる数値の報告があったという。完成時期は2024年2月を予定していたが、26年6月末に延期する。今後、工事原価の増加などが見込まれるとし、業績への影響が重要であると判明した際には適時適切に開示するとしている。

■三井住友建設 <1821>  395円  -24 円 (-5.7%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

三井住友建設<1821>が大幅続落。16日の取引終了後、23年3月期の連結業績予想について、営業損益を75億円の黒字から125億円の赤字(前期74億5900万円の赤字)へ、最終損益を20億円の黒字から205億円の赤字(同70億2200万円の赤字)へ下方修正し、あわせて期末一括配当予想を18円から14円へ引き下げたことが嫌気された。売上高は4550億円(前期比12.8%増)の従来見通しを据え置いたものの、現在施工中の国内大型建築工事で大幅な工法の変更を余儀なくされたことなどにより、工事損失引当金繰入額を含む169億円の損失を追加計上する見込みとなったことなどが要因としている。

■西松建設 <1820>  3,445円  -55 円 (-1.6%)  本日終値

西松建設<1820>が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は16日、同社株のレーティングを「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。目標株価は5100円から3800円に見直した。新中期経営計画で発表した配当性向目標70%は、他銘柄と比較して高い水準で注目できる、と指摘。ただ、24年3月期以降は、建築が資材価格の上昇の影響などで低水準なマージンが継続し、国内土木、開発不動産の高採算案件も縮小すると予想し、23年3月期以降の業績予想を下方修正している。こうしたなか、同証券では「短期的には24年3月期配当に対するビジビリティ(視認性)は高まり難い」とし、株価の上昇余地は限定的としてレーティングを引き下げている。

■EduLab <4427>  491円  +80 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値

EduLab<4427>がストップ高。16日の取引終了後、米オープンAI社の「GPT-3.5」を活用した、新たなAI自動採点エンジンの提供を開始すると発表しており、好材料視された。同社では、これまで人が行っていたテストの採点業務の自動化を推進するため、19年からAIを活用した自動採点技術の研究・開発に取り組んでいるが、今回、「ChatGPT」にも搭載されているオープンAIの自然言語処理の人工知能モデル「GPT-3.5」を活用した、新たなAI自動採点エンジンの開発に成功したという。これにより、自社で提供する語学ラーニングツールに導入し、約95%という高い精度での自動採点を実現したほか、より適切な表現をAIが提案するなど今後の学習にも役立てることが可能になるとしている。

■Hamee <3134>  916円  +90 円 (+10.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

Hamee<3134>が急反発。16日の取引終了後に23年4月期第3四半期累計(22年5月~23年1月)の決算を発表し、営業利益は前年同期比37.6%減の11億6900万円だった。大幅減益となったものの通期計画(10億1400万円)を上回ったことから、業績への過度な警戒感が後退する形で買いが先行したようだ。スマートフォン用アクセサリーなどを手掛ける主力のモバイルライフ事業の減収や、新規事業分野への先行投資が響いた。売上高は同5.6%増の105億4200万円と増収を確保した。なお、通期見通しは据え置いている。

■サイバートラスト <4498>  3,465円  +310 円 (+9.8%)  本日終値

サイバートラスト<4498>が急伸。16日の取引終了後、23年3月期末に35円の配当を実施する予定だと発表した。初配の実施を好感した買いが集まったようだ。3月31日を基準日とする。4月1日付の1対2の株式分割を考慮したベースでは17円50銭。これまで同社は配当を実施してこなかったが、今期の売上高と営業・経常・最終利益は過去最高を見込んでおり、株主に対する継続的な利益還元が可能になったと判断した。年1回の剰余金の配当を安定的かつ継続的に実施することを配当の基本方針としている。

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