話題株ピックアップ【夕刊】(1):楽天グループ、GAテクノ、三菱UFJ
■楽天グループ <4755> 654円 +36 円 (+5.8%) 本日終値
楽天グループ<4755>が後場に上げ幅を拡大した。傘下の楽天銀行が4月中にも東京証券取引所に上場することが分かったと一部で報じられており、これを材料視した買いが入ったようだ。報道によると、きょうにも東証が承認するという。楽天グループは携帯電話事業の低迷で財務が傷むなか、保有株の売り出しで資金を確保する方針。楽天グループによる売り出しに加え、楽天銀行は新株も発行。規模はあわせて1000億円程度としている。更に、関係者によると時価総額は3000億円程度を想定していると伝えている。
■日本証券金融 <8511> 991円 +46 円 (+4.9%) 本日終値
日本証券金融<8511>が反発。20日の取引終了後、自社株800万株(発行済み株数の8.33%)を4月20日付で消却すると発表したことが好感された。消却後の発行済み株数は8800万株となる予定だ。
■GAテクノ <3491> 1,226円 +48 円 (+4.1%) 本日終値
GA technologies<3491>が大幅反発。午前10時ごろ、子会社イタンジの不動産関連電子契約システム「電子契約くん」が、管理戸数約9万5000戸のタイセイ・ハウジー(東京都渋谷区)に導入されたと発表しており、好材料視された。「電子契約くん」は、賃貸住宅の入退去に関する契約締結をオンラインで完結できるシステム。タイセイ・ハウジーは既にイタンジが提供する賃貸住宅の内見予約WEB受付システム「内見予約くん」、不動産関連WEB申込受付システム「申込受付くん」、物件確認電話の自動応答システム「ぶっかくん」、顧客管理・自動物件提案システム「ノマドクラウド」を導入しており、今回の導入によりタイセイ・ハウジーは、物件問い合わせから空室確認・内見予約・入居申し込み、賃貸借契約までの一連の手続きをオンライン完結できるようになったとしている。
■神戸物産 <3038> 3,660円 +135 円 (+3.8%) 本日終値
神戸物産<3038>が堅調。20日の取引終了後、2月の単体業績について発表した。売上高は前年同月比13.8%増の353億6400万円、営業利益は同6.1%減の19億8800万円、経常利益は同2.3倍の51億2700万円だった。経常利益が大幅に増加したことを好感した買いが集まったようだ。冷凍食品や業者向け商材の出荷が増加した。為替予約関連の一部契約の終了や為替変動による時価の回復により、2月以前に計上していた時価評価損の戻し入れが行われたことが、経常利益の大幅な増加に寄与した。
■鴻池運輸 <9025> 1,449円 +45 円 (+3.2%) 本日終値
鴻池運輸<9025>が大幅反発。20日の取引終了後、23年3月期の期末配当予想を18円から24円へ引き上げたことが好材料視された。年間配当予想は42円となり、前期実績に対して13円の増配になる予定だ。同時に、通期連結業績予想について、最終利益を86億円から78億円(前期比2.4%減)へ下方修正し増益予想から一転して減益予想とした。海外拠点でのロシアのウクライナ侵攻による欧米インフレ拡大に伴う航空貨物市場の市況悪化や、為替相場が円高水準に振れたことに伴う為替影響などが最終利益を押し下げた。
■ダイコク電機 <6430> 3,010円 +90 円 (+3.1%) 本日終値
ダイコク電機<6430>が4日ぶりに反発。20日の取引終了後、子会社アロフトを通じてパチスロ開発を行うライリィ(群馬県高崎市)の全株式を4月1日付で取得し、孫会社化すると発表しており、好材料視された。ライリィをグループ化することで、パチスロ開発の内製体制を獲得し、開発体制構築の早期実現が可能であると判断したという。取得価額は非開示。なお、同件による23年3月期業績への影響は軽微としている。
■三菱UFJ <8306> 850.8円 +25.4 円 (+3.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が軒並み上昇、金融セクターへの買い戻しが顕著となっている。SVBなど米銀の相次ぐ破綻に始まった金融システムへの不安が足もと後退しており、欧米株市場でも銀行株などへのショートカバーを誘発している。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>など一斉高に買われており、この流れが東京市場にも波及している。イエレン財務長官が金融不安拡大の際に預金を全額保護する可能性に言及、これが好感されている。
■C&R <4763> 2,143円 +57 円 (+2.7%) 本日終値
クリーク・アンド・リバー社<4763>が反発。午前11時30分ごろ、AI・クラウドサービス事業を行う子会社Idrasys(アイドラシス)が、自社取り扱い製品で「ChatGPT」連携版の開発を開始したと発表しており、好材料視された。Idrasysが自社で取り扱う台湾インツミット製のAI搭載ドキュメント検索システム「SmartKMS」でChatGPTと連携した強化版の開発を開始し、4月に試作製品の公開を予定しているという。これにより「SmartKMS」の検索・情報処理能力が向上し、ユーザーの意思決定の迅速化が見込まれるほか、AIチャットボットサービス「SmartRobot」では対話力向上で利用者の課題解決スピードが上がり、顧客満足度が高まると見込んでいる。
■日本郵船 <9101> 3,283円 +85 円 (+2.7%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手海運株が頑強な値動き。全体相場がリスクオンに傾くなか、前週末に大きく値を下げた海運セクターも値ごろ感からの押し目買いが優勢。米銀破綻に端を発した金融システムへの過度な不安心理が足もと後退している。日本時間あす未明にFOMCの結果発表を控えるが、今後のFRBの金融引き締めスタンスが緩むことへの思惑が浮上していることで、米国をはじめ世界景気減速に対する懸念もやや後退しており、グローバル物流の担い手である海運株にとっては追い風となる。また、3月期末を目前に控え超高配当の大手海運は配当権利取り狙いの駆け込み買いも引き寄せている。
■東京エレクトロン <8035> 48,370円 +1,070 円 (+2.3%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が反発、。前日の米国株市場では金融株を中心に買いが活発で全体指数を押し上げているが、半導体関連株は高安まちまちながらエヌビディア<NVDA>などがしっかりした動きをみせ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は続伸となった。東京市場でも半導体主力株は前週末に大きく値を下げた反動もあって、きょうは買い戻しが優勢となっている。そのなか東エレクは、祝日前の20日に、岩手県に総工費約220億円で半導体製造装置の新工場を建設することを発表したことも材料視されている。足もとで市況が軟化しているとはいえ、中期的に需要の大幅な増加が見込まれる半導体需要を取り込むことに積極的な姿勢を崩しておらず、これが株価にポジティブに作用している。
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株探ニュース