今週の【早わかり株式市況】2週続伸、底堅い展開で年初来高値更新

市況
2023年4月22日 6時40分

■今週の相場ポイント

1.日経平均は2週連続上昇、18日に年初来高値更新

2.週を通じて底堅い展開、下値で押し目買い入る

3.3月訪日客数は好調、インバウンド関連株上昇

4.首相「アクションプラン」策定へ、相場押し上げる

5.テスラ減益決算で米株安、高値警戒感の台頭も

■週間 市場概況

今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比70円(0.2%)高の2万8564円と、小幅ながら2週連続で上昇した。

今週の東京市場は特段の波乱なく取引を終えた。下値で押し目買いが入る一方、決算シーズン本格化を前に積極的に上値を買い進む動きとならず、もみ合いが継続。日経平均は18日に年初来高値を更新した。

週明け17日(月)の東京株式市場は、気迷いムードながら底堅い展開でスタート。前週末の軟調な米国株市場を受け利益確定売りが強まる場面もあったが、下値では押し目買いが入り、日経平均はもみ合うなかで小幅に上昇した。18日(火)もリスク選好の地合いが続いた。NY連銀製造業景況指数が予想を上回る強い内容だったことを受け、前日の米株市場が景気失速への懸念後退で上昇。この流れを引き継ぎ、円安も下支え材料に東京市場も買い優勢となった。日経平均は3月9日終値を上回って引け、年初来高値を更新した。19日(水)は買い手控えムードが広がり、日経平均は9日ぶり反落。翌週から本格化する国内企業の決算発表を前に手掛かり材料難が意識され、積極的な買いが見送られた。20日(木)は反発。引き続き買い手控えムードが漂うなか、日経平均は朝安後に押し目買いで切り返した。前日に発表された3月の訪日外国人客数の好調を受け、インバウンド関連株が値上がり。また、岸田首相が海外投資を呼び込むための「アクションプラン」を月内にも策定すると場中に伝わり、半導体関連株の一角などが買われ全体指数を押し上げた。21日(金)は一転、高値警戒感が台頭し、日経平均は再び反落した。減益決算を発表した米テスラ<TSLA>の急落などを背景に前日の米株市場が下落。東京市場も軟調展開を余儀なくされた。

■来週のポイント

来週から23年3月期決算発表シーズン入りとなるため、決算内容を見極めての個別物色が活発になりそうだ。また、ここ全体相場を押し上げる要因となっている内需株見直しの流れが続くのかも焦点となる。総じて押し目買い意欲は高く、引き続き底堅い展開が見込まれる。

重要イベントとしては、国内では27日~28日に開催される日銀政策決定会合、28日朝に発表される3月の完全失業率、有効求人倍率、鉱工業生産が注目される。海外では、25日に発表される米国3月新築住宅販売件数、米国4月コンファレンス・ボード消費者信頼感指数、27日発表の米国1-3月期GDP、28日に発表される米国3月の個人所得と個人消費支出、30日に発表される中国4月製造業PMIに注視が必要だろう。

■日々の動き(4月17日~4月21日)

【↑】   4月17日(月)―― 7日続伸、円安など追い風に押し目買い優勢

日経平均 28514.78(  +21.31)  売買高9億5129万株 売買代金 2兆2224億円

【↑】   4月18日(火)―― 8連騰、米株高や円安で年初来高値を更新

日経平均 28658.83( +144.05)  売買高10億1234万株 売買代金 2兆4932億円

【↓】   4月19日(水)―― 9日ぶり反落、高値警戒感から利益確定売りが優勢

日経平均 28606.76(  -52.07)  売買高9億4380万株 売買代金 2兆3673億円

【↑】   4月20日(木)―― 反発、半導体株などを中心に押し目買い優勢

日経平均 28657.57(  +50.81)  売買高9億2255万株 売買代金 2兆2428億円

【↓】   4月21日(金)―― 反落、米株安を受け利益確定売りが優勢

日経平均 28564.37(  -93.20)  売買高10億5303万株 売買代金 2兆5650億円

■セクター・トレンド

(1)全33業種中、25業種が値上がり

(2)値上がり率トップはみずほFG <8411> など銀行。T&D <8795> など保険、野村 <8604> など証券といった金融株全般が買われた

(3)サッポロHD <2501> など食料品、京成 <9009> など陸運、住友林 <1911> など建設といった内需株が高い

(4)輸出株はまちまち。ディスコ <6146> など機械、日立 <6501> など電機は上昇したが、

HOYA <7741> など精密機器は売られた

(5)素材株もまちまち。神戸鋼 <5406> など鉄鋼は堅調だが住友鉱 <5713> など非鉄は軟調

(6)値下がり率トップはINPEX <1605> など鉱業。資源株ではENEOS <5020> など石油も安い

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)

1(2) カジノ

2(1) インバウンド

3(3) 人工知能

4(4) 水素

5(26) 大阪万博

※カッコは前週の順位

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.