「水素」が10位にランク、30年までに世界で1.5億トンの需要創出へ<注目テーマ>
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みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「水素」が10位となっている。
経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は9月25日、「第6回水素閣僚会議」を開催した。この会議は、燃やしても二酸化炭素(CO2)を排出しないことから脱炭素に向けた燃料として期待される水素の利用拡大に向けた国際協力を推進することが主な目的で、今回の会議では2030年までに世界で1億5000万トンの水素需要を創出する目標などを設定。22年の会議で示された30年までに水素の供給量を年9000万トンとする目標に、需要量の目標が加わったことで各企業の取り組みが加速する可能性がある。
足もとでは民間企業による水素のサプライチェーン(供給網)構築への取り組みが活発化している。川崎重工業<7012>は9月27日、川崎臨海部の水素需要の開発を通じた地域経済の持続的な発展と、国内におけるカーボンニュートラルの早期実現を目指すため、川崎市と連携協定を締結。三菱重工業<7011>は9月20日、高砂製作所(兵庫県高砂市)で整備を進めてきた水素の製造から発電までにわたる技術を世界で初めて一貫して検証できる「高砂水素パーク」の本格稼働を開始したと発表している。
また、三井化学<4183>とIHI<7013>、三井物産<8031>、関西電力<9503>は8月30日、大阪の臨海工業地帯を拠点とした水素・アンモニアのサプライチェーン構築に向けた共同検討に関する覚書を締結したことを明らかにしている。4社の経験や知見を結集し、関西や瀬戸内地域に水素・アンモニアを供給する体制の整備を目指す構えだ。