話題株ピックアップ【夕刊】(1):大真空、野村マイクロ、アドテスト

注目
2023年11月30日 15時13分

■大真空 <6962>  848円  +110 円 (+14.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

大真空<6962>が急伸し、年初来高値を更新した。29日に24年3月期第2四半期(7~9月)の決算説明会を開き、資料をホームページ上で公開した。台湾セグメントの7~9月期売上高と営業利益が、四半期ベースで回復基調が鮮明となったこと、フォトリソ製品の売上高が順調に拡大していることなどが示された。更に、来期は車載向けが堅調に推移し、通信向けは回復基調が継続するとの見通しも明らかにしており、今後の業績回復を期待した買いを集めたようだ。水晶振動子で同業の日本電波工業<6779>、リバーエレテック<6666>にも買いの流れが広がっている。

■黒崎播磨 <5352>  11,230円  +1,270 円 (+12.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

黒崎播磨<5352>が大幅高。SMBC日興証券が29日付で投資評価「1」、目標株価1万3100円で新規にカバレッジを開始したことが材料視された。同証券によると、インドにおける成長と国内の収益力強化を評価。電炉シフトが高品質な耐火物の需要を喚起するだろうともしており、足もとの株価水準は依然として魅力的とした。

■野村マイクロ <6254>  11,430円  +550 円 (+5.1%)  本日終値

野村マイクロ・サイエンス<6254>の上値指向が続いている。きょうは610円高の1万1490円まで上値を伸ばし上場来高値を更新した。半導体関連は主力銘柄の上値がやや重くなっているものの、時価総額が比較的小さい中小型株で成長期待の強い銘柄に物色の矛先が向いている。そのなか、21年3月期を境に売上高・利益ともに急成長局面に突入している同社株にマーケットの視線が集まっている。同社は最高純度の水を提供する超純水装置の大手であり、半導体業界向けで高水準の受注を積み上げている。売上高全体の7割を海外で占めるが、特に東アジア地域に重点を置き、半導体王国である韓国・台湾向けで実績が高い。同社の主要顧客は韓国サムスン電子で、半導体市況の底入れ観測も追い風に旺盛な設備投資需要を取り込んでいる。24年3月期は営業利益が前期比47%増の96億5000万円を予想するが、上期実績を考慮すると上振れして100億円台に乗せる可能性もある。

■アドバンテスト <6857>  4,681円  +194 円 (+4.3%)  本日終値

アドバンテスト<6857>が急騰した。同社は29日、投資家向けの技術説明会を開催。資料をホームページ上で公開した。半導体メモリー市場について、生成AIの普及を背景に高性能メモリーの需要が急拡大するとの見通しのもと、HBM(広帯域メモリー)は2023年から27年の5年間の平均成長率が52%程度となるとの市場予測を提示。半導体向け検査装置を手掛けるアドテストはHBM向けで現状、高いシェアを持つとし、広範な製品ポートフォリオを生かしつつ、リサーチや開発を進めているという。検査装置事業の更なる拡大を期待した投資家の買いが集まったようだ。

■トーヨーカネツ <6369>  3,715円  +140 円 (+3.9%)  本日終値

トーヨーカネツ<6369>が大幅高。29日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想の修正を発表した。最終利益の見通しを24億円から28億円(前期比17.7%増)に引き上げた。年間配当予想も30円増額し180円(前期比33円増配)に見直しており、これらを好感する流れとなった。AZ-COM丸和ホールディングス<9090>の株式売り出しに際し、トヨカネツは保有する株式の一部を売却する。投資有価証券売却益は約11億6600万円で、特別利益を計上する。一方、次世代エネルギー開発事業での新設タンク案件の受注見込みにずれが発生したほか、みらい創生事業でのM&A展開の鈍化、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連を含む費用が想定を上回る見込みとなったことなどを踏まえ、売上高と営業利益、経常利益の見通しは下方修正した。

■海帆 <3133>  770円  +22 円 (+2.9%)  本日終値

海帆<3133>は高い。30日に近畿財務局に提出された大量保有報告書で、山田亨氏の海帆株の保有割合が5.46%と新たに5%を超えたことが判明。これを受けて、需給思惑的な買いが入った。保有目的は「純投資及び貸株レンディング市場への株券の流出の防止」としている。報告義務発生日は11月24日。

■ニチコン <6996>  1,471円  +40 円 (+2.8%)  本日終値

ニチコン<6996>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は29日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を1750円から1900円に引き上げた。エクイティストーリーは「アルミ電解コンデンサー、NECST事業(回路・モジュール)双方が成長局面入り」としている。EV市場拡大の恩恵が大きい銘柄として認知度も上昇すると予想。アルミ電解コンデンサーは車載チップ品の好調と大型品ミックス好調で収益性が改善中。NECST事業では、住宅用蓄電システム(トライブリッド「T3」)に加えVtoHシステム(EVパワーステーション)の販売も伸び始めた。コンデンサーとNECSTの両輪での成長が始まった、とみている。

■TDK <6762>  6,870円  +149 円 (+2.2%)  本日終値

TDK<6762>や村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>など電子部品株が軒並み高。経済産業省が30日発表した10月の鉱工業生産指数(季節調整済み)の速報値は104.6となり、前月比で1.0%上昇した。2カ月連続の上昇で、全体15業種のうち10業種が上昇し5業種が低下。基調判断は「一進一退」で据え置かれた。業種別では電子部品・デバイス工業は同6.6%上昇と大きく伸びており、電子部品株への買いを誘発したようだ。ローム<6963>やメガチップス<6875>も堅調に推移する。

■ビルファンド <8951>  621,000円  +13,000 円 (+2.1%)  本日終値

日本ビルファンド投資法人<8951>や日本プロロジスリート投資法人<3283>、日本都市ファンド投資法人<8953>など、REITのなかに値動きが頑強なものが散見される。東証REIT指数は朝安後に切り返すなど底堅い。米長期金利は29日に4.2%台まで低下した。世界的な金利上昇が一服するなかで、REITには相対的な分配金利回りの妙味が回復したとの見方から、押し目買いを入れる動きが出ているようだ。グローバル・ワン不動産投資法人<8958>や積水ハウス・リート投資法人<3309>も堅調に推移する。

■東陽テクニカ <8151>  1,388円  +28 円 (+2.1%)  本日終値

東陽テクニカ<8151>が5日続伸した。同社は30日、スウェーデン企業のロトテスト・インターナショナル社の全株式を取得し、100%子会社化したと発表した。同社は28日にロトテスト社の子会社化について公表していた。今後の展望を期待した買いが改めて入ったようだ。東陽テクは2016年にロトテスト社と代理店契約を締結し、ハブ結合式シャシダイナモメーターシステム「ROTOTEST Energy」を販売。東陽テクでは、同システムとレーダーシミュレーターなどを組み合わせた統合システム「ドライビング&モーションテストシステム(DMTS)」を自社開発している。米国では、電気自動車(EV)や自動運転、先進運転支援システムの技術開発投資が活況で、更なる販売増を予想。東洋テクは自動車開発向けのグローバルな事業展開を進め、27年度にシステムの売上高20億円を目指す方針を示した。

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