【↓】日経平均 大引け| 大幅続落、円高進行で利益確定売り優勢 (12月8日)
日経平均株価
始値 32600.47
高値 32604.35(09:01)
安値 32205.38(14:26)
大引け 32307.86(前日比 -550.45 、 -1.68% )
売買高 20億4933万株 (東証プライム概算)
売買代金 4兆8397億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は550円安と大幅続落、1ヵ月ぶりに安値水準に下落
2.前日のニューヨーク市場で1ドル=141円台へ急激な円高進む
3.円高進行による企業業績悪化が警戒され利益確定売りに押される
4.レーザーテクや東エレク、トヨタなどハイテク株や自動車株が安い
5.日銀の金融政策修正に向けた思惑で三菱UFJなど銀行株は高い
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比62ドル高と4日ぶりに反発した。米雇用統計の発表を控えハイテク株を中心に買いが優勢となった。
東京市場では、日経平均株価は大幅続落。急激な円高進行を背景に売りが優勢となり、日経平均株価は1ヵ月ぶりの安値水準に下落した。
急激な円高を警戒する売りで日経平均は一時600円を超える大幅安となった。日銀による金融政策修正に対する警戒感が強まるなか、前日のニューヨーク市場で為替相場は一時1ドル=141円台まで急激な円高が進行。円高が日本企業の業績悪化要因となることを警戒する売りが膨らんだ。為替市場で円相場は、朝方には144円台まで円安に振れたが、午前10時頃には142円台まで再び円高が進むなど荒い値動きが続いた。株式市場では、ハイテク株や自動車株など輸出関連株を中心に売りが膨らんだ。一方、日銀が金融政策修正に動いた場合、金利上昇の恩恵を受ける銀行株や円高メリット株の空運株などが買われた。
個別銘柄では、レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>が安く、ソニーグループ<6758>やニデック<6594>、村田製作所<6981>が軟調。トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>が値を下げ、日本製鉄<5401>や三菱重工業<7011>、日本郵船<9101>が売りに押された。ファーストリテイリング<9983>やソフトバンクグループ<9984>が下落し、キーエンス<6861>や信越化学工業<4063>も軟調だった。
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>が高く、ゆうちょ銀行<7182>やりそなホールディングス<8308>が値を上げた。日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>がしっかり。ニトリホールディングス<9843>が買われ、ローム<6963>やルネサスエレクトロニクス<6723>が上昇した。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はHOYA <7741>、ニチレイ <2871>、花王 <4452>、ニトリHD <9843>、スクリン <7735>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約13円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、信越化 <4063>、東エレク <8035>、トヨタ <7203>、ファナック <6954>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約184円。うち105円はファストリ1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は空運業、パルプ・紙、銀行業の3業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)精密機器、(2)電気・ガス業、(3)陸運業、(4)サービス業、(5)水産・農林業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)輸送用機器、(2)ゴム製品、(3)鉱業、(4)鉄鋼、(5)卸売業。
■個別材料株
△パソナG <2168> [東証P]
第一生命HD <8750> のベネ・ワン買収提案を受け。
△ベネ・ワン <2412> [東証P]
第一生命HD <8750> のTOB発表で錯綜する思惑。
△ABCマート <2670> [東証P]
SMBC日興証券が投資評価引き上げ。
△ラキール <4074> [東証G]
トーホービジネスサービスと販売代理店契約を締結。
△シノプス <4428> [東証G]
伊藤忠 <8001> と食品バリューチェーン最適化プラットフォームの提供開始。
△カルナバイオ <4572> [東証G]
AS-1763の欧州特許査定を受領。
△オリジナル設 <4642> [東証S]
23年12月末から株主優待制度を導入へ。
△ローム <6963> [東証P]
「東芝とパワー半導体を共同生産」との報道。
△中央経済HD <9476> [東証S]
24年度メドに株主優待実施へ。
△HIS <9603> [東証P]
円安一服で海外旅行需要増に思惑。
▼さくらネット <3778> [東証P]
東証が信用規制を実施。
▼トヨタ <7203> [東証P]
急激な円高進行で輸出採算低下を警戒。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ベネ・ワン <2412>、(2)パソナG <2168>、(3)楽天地 <8842>、(4)リログループ <8876>、(5)オープンドア <3926>、(6)Jディスプレ <6740>、(7)エアトリ <6191>、(8)ローム <6963>、(9)ニチレイ <2871>、(10)ラインヤフー <4689>。
値下がり率上位10傑は(1)Bガレージ <3180>、(2)三井E&S <7003>、(3)ウェルビー <6556>、(4)東洋エンジ <6330>、(5)ミツバ <7280>、(6)PS三菱 <1871>、(7)スノーピーク <7816>、(8)古野電 <6814>、(9)さくらネット <3778>、(10)アカツキ <3932>。
【大引け】
日経平均は前日比550.45円(1.68%)安の3万2307.86円。TOPIXは前日比35.44(1.50%)安の2324.47。出来高は概算で20億4933万株。東証プライムの値上がり銘柄数は230、値下がり銘柄数は1408となった。東証グロース250指数は674.87ポイント(7.41ポイント安)。
[2023年12月8日]
株探ニュース