本日注目すべき【好決算】銘柄 ケンコーマヨ、キッコマン、オリックス (5日大引け後 発表分)
8月5日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。
ケンコーマヨ <2915> [東証P] ★今期経常を41%上方修正・7期ぶり最高益、配当も4円増額
◆25年3月期の連結経常利益を従来予想の33億円→46.5億円に40.9%上方修正。増益率が6.5%増→50.0%増に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。インバウンド需要の高まりなどを追い風に売上高が計画を上回ることが寄与。生産効率の改善をはじめとした収益改善策の進展も上振れにつながる。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の34円→38円(前期は30円)に増額修正した。
ヤマト <1967> [東証S] ★上期経常を88%上方修正
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の8億円→15億円に87.5%上方修正。増益率が2.2倍→4.1倍に拡大する見通しとなった。下期に計上予定だった案件が前倒しになったことが上振れの要因。
キッコマン <2801> [東証P] ★4-6月期(1Q)最終は70%増益で着地
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結最終利益は前年同期比69.9%増の180億円に拡大して着地。北米、欧州、アジア・アセアニアでしょうゆなどの販売が好調だったほか、海外食料品卸売事業が伸びたことが寄与。為替の円安進行も追い風となった。
ツムラ <4540> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は2.4倍増益で着地
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.4倍の141億円に急拡大して着地。国内事業で大建中湯、抑肝散、牛車腎気丸が不採算品再算定の適用を受けた影響で売上高が大きく伸長したことが寄与。
上期計画の193億円に対する進捗率は73.2%に達しており、業績上振れが期待される。
長谷川香料 <4958> [東証P] ★今期経常を14%上方修正・2期ぶり最高益、配当も8円増額
◆24年9月期の連結経常利益を従来予想の88億円→100億円に13.6%上方修正。増益率が7.5%増→22.2%増に拡大し、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。食品部門の好調や米国子会社の業績回復が寄与するほか、円安の影響も織り込んだ。
業績好調に伴い、年間配当を従来計画の62円→70円(前期は61円)に増額修正した。
綜研化学 <4972> [東証S] ★上期経常を一転2.2倍増益に上方修正・17期ぶり最高益更新へ
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の17.5億円→39億円に2.2倍上方修正。従来の1.5%減益予想から一転して2.2倍増益を見込み、一気に17期ぶりに上期の過去最高益を更新する見通しとなった。オリンピックでのテレビの買い替え需要を背景に、中国市場を中心に主力の粘着剤の販売が伸びることが寄与。円安効果に加え、原材料価格など生産コストの上昇が想定を下回ることも利益を押し上げる。
ニチアス <5393> [東証P] ★今期経常を一転9%増益に上方修正・最高益更新へ
◆25年3月期の連結経常利益を従来予想の370億円→425億円に14.9%上方修正。従来の5.1%減益予想から一転して9.0%増益を見込み、4期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。プラント向け工事・販売部門や高機能製品部門を中心に足もとの業績が堅調に推移していることが要因。為替差益が増加することも利益を押し上げる。
邦チタ <5727> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は45%増益・上期計画を超過
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比44.7%増の18.4億円に伸びて着地。主力の金属チタン事業が販売数量の増加に加え、価格是正や円安効果によって収益が拡大したことが寄与。中国顧客の新規ライン稼働開始や新規案件立ち上げで触媒事業が伸長したことも大幅増益に貢献した。
上期計画の14億円をすでに大きく上回っており、業績上振れが期待される。
シグマクシス <6088> [東証P] ★4-6月期(1Q)経常は34%増益、自社株買いも発表
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比33.7%増の14.5億円に拡大して着地。主力のコンサルティング事業で運輸、金融、情報通信、商社、小売、製造業を中心に、基幹システムのSaaS化支援やDX推進支援などのプロジェクトの受注が好調だった。
併せて、発行済み株式数の2.28%にあたる100万株または12億円を上限に自社株買いを実施すると発表。
ティラド <7236> [東証P] ★上期経常を47%上方修正
◆25年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の17億円→25億円に47.1%上方修正。減益率が35.0%減→4.5%減に縮小する見通しとなった。米国、欧州、アジア各地域の子会社における利益率が想定より改善することなどが要因。
オリックス <8591> [東証P] ★4-6月期(1Q)税引き前は34%増益で着地
◆25年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比34.4%増の1201億円に拡大して着地。事業投資・コンセッション部門が業績を牽引した。既存投資先の成長や空港コンセッションの収益が改善したうえ、事業投資先の売却で大幅増益を達成した。運用収益が増加した保険部門、投資マンションを売却した不動産部門なども利益を伸ばした。
株探ニュース