前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2024年10月1日 5時30分

■雨風太陽 <5616>  1,349円 (+300円、+28.6%) ストップ高

雨風太陽 <5616> [東証G]がストップ高。自民党の新総裁に石破茂氏が就任した。石破総裁は過去に地方創生相を務めている。地方経済の活性化に向けた取り組みを加速するとの期待があるなかで、全国の農家や漁師から、旬な食材を直接購入できるアプリ「ポケットマルシェ」を展開する同社は地方創生関連株と位置付けられており、短期志向の資金が流入したようだ。地方創生関連の事業を展開するチェンジホールディングス <3962> [東証P]やバルニバービ <3418> [東証G]にも買い注文が集まった。

■FLネット <9241>  1,922円 (+400円、+26.3%) ストップ高

フューチャーリンクネットワーク <9241> [東証G]がストップ高。同社は今月2日に人工知能(AI)×地域活性化をテーマとした新会社「地域活性AIテクノロジーズ」を設立しており、地方創生を掲げる石破茂新総裁の誕生で同社株への関心が高まったようだ。また、27日に熊本県玉名市とuyet(東京都渋谷区)が実施する「まちスパチャプロジェクト」によるVチューバーとともに玉名市の魅力を全国に発信するシティプロモーション企画に参画すると発表したことも株価を刺激したもよう。このプロジェクトはVチューバーとともに地域の魅力を漫画コンテンツなどで発信することで、Vチューバーと地域の双方に新たな露出機会を創出するものだという。

■MX中国株投 <2530>  16,905円 (+3,000円、+21.6%) ストップ高

MAXIS HuaAn中国株式(上海180A株)上場投信 <2530> [東証E]がストップ高。そのほか、One ETF 南方 中国A株 CSI500 <2553> [東証E]もストップ高となった。中国株連動型のETFの上昇が顕著となっている。中央銀行の中国人民銀行が利下げや不動産市場の支援強化など、中国では景気刺激策が相次いで発表されている。更に、中国の主要3都市における住宅購入規制の緩和なども打ち出され、週明け30日の上海総合指数は前週末比で8%近い急騰劇をみせた。香港ハンセン指数も3%を超す上昇となっており、各ETFの上昇に寄与したようだ。中国H株ブル2倍上場投信 <1572> [東証E]や上場インデックスファンド中国A株(パンダ)E Fund CSI300 <1322> [東証E]なども続急伸となった。

■イシン <143A>  1,130円 (+150円、+15.3%) ストップ高

イシン <143A> [東証G]がストップ高。9月27日に行われた自民党総裁選で、過去に地方創生相を務め、今回の総裁選でも「日本経済の起爆剤としての大規模な地方創生策を講じる」と所見で述べていた石破茂氏が選出されたことを受けて、地方創生関連として買われたようだ。同社は公民共創事業として、自治体の「経営力」を上げるメディア「自治体通信」をはじめ、各種ソリューションやWeb上で自治体向けのマーケティングを総合的に支援するBtoGプラットフォームなどを展開しており、24年3月期では売上高の3分の1強を占めている。また、30日は午後1時に教育特化型外部人材マッチングサービス「複業先生」を運営する、スタートアップLX DESIGN(東京都千代田区)へ出資を行うと発表しており、これも好材料視されたようだ。

■楽天銀 <5838>  3,225円 (+383円、+13.5%)

東証プライムの上昇率トップ。楽天銀行 <5838> [東証P]が急反騰。日本経済新聞電子版が30日、「みずほフィナンシャルグループと楽天グループは、みずほが楽天カードに出資することについて協議入りで合意した」と報じた。その後、楽天グループ <4755> [東証P]は、楽天カードとみずほフィナンシャルグループ <8411> [東証P]による戦略的な資本・業務提携を検討することで合意したと発表。同時に、楽天銀は楽天Gとの間でのフィンテック事業再編の協議の取りやめを開示している。楽天銀に関しては、再編に関する費用が不要となることで、今期の利益が上振れするとの思惑が広がり、買いが集まったようだ。

■日精線 <5659>  1,229円 (+99円、+8.8%)

東証プライムの上昇率4位。日本精線 <5659> [東証P]が急反発。前週末27日の取引終了後、25年3月期の連結業績予想について、売上高を450億円から477億円(前期比6.6%増)へ、営業利益を40億円から49億円(同38.5%増)へ、純利益を28億円から34億3000万円(同32.3%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各23円の年46円から中間・期末各28円の年56円(前期42円)に引き上げたことが好感された。ステンレス鋼線部門で太陽光発電パネルなどの製造プロセスで使用される極細線に対する需要の強さが継続していることに加えて、金属繊維部門で炭素繊維用途や高機能フィルム用途のナスロンフィルターの大口受注が見込まれていることが要因としている。

■MDV <3902>  538円 (+35円、+7.0%)

東証プライムの上昇率5位。メディカル・データ・ビジョン <3902> [東証P]が急反発。前週末27日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を200万株(発行済み株数の5.24%)、または10億円としており、取得期間は9月30日から来年3月31日まで。資本効率の向上を通じた株主利益の向上やM&Aなどの機動的な資本政策の遂行、また取締役及び従業員に対するインセンティブ・プランの活用による優秀な人材の確保を図ることが目的という。

■能美防災 <6744>  2,916円 (+163円、+5.9%)

東証プライムの上昇率8位。能美防災 <6744> [東証P]が急反発。前週末27日に行われた自民党の総裁選挙で石破茂氏が勝利し、新総裁に就任した。石破総裁はこれまで「防災省」の設立を主張している。防災関連の装置・設備を手掛ける同社を石破関連銘柄と位置付ける向きもあり、短期志向の投資家の資金が流入したようだ。消防ホースなどを手掛ける櫻護謨 <5189> [東証S]や帝国繊維 <3302> [東証P]が急伸。消波ブロックの技研ホールディングス <1443> [東証S]や、消防車両のモリタホールディングス <6455> [東証P]、火災報知器のホーチキ <6745> [東証P]も大幅高となった。

■鳥取銀 <8383>  1,328円 (+71円、+5.7%)

鳥取銀行 <8383> [東証S]が急反発。9月27日に行われた自民党総裁選で石破茂氏が新総裁に選出されたことで、石破氏の政策に関心が高まっており、なかで「ふるさと鳥取発展のために」として、「山陰新幹線の『中速新幹線方式』による工期と経費の大幅短縮の実現」や「山陰道の早期全面供用と鳥取港の整備加速」を掲げていることから、鳥取県に本店を置く唯一の地方銀行である同社に思惑的な買いが向かったようだ。また、同じく鳥取県に本社を置くトミタ電機 <6898> [東証S]にも同じく思惑的な買いが入った。

■DCM <3050>  1,579円 (+68円、+4.5%)

DCMホールディングス <3050> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は27日の取引終了後、25年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結決算を発表した。営業収益は前年同期比16.5%増の2877億7400万円、最終利益は同9.1%増の117億900万円となった。直近3ヵ月間となる6~8月期の増収率と最終損益ベースの増益率は約19%。中間期時点の最終利益の通期計画に対する進捗率は60%とあって、堅調な業況を評価した買いが集まったようだ。同社は24年1月にホームセンターで同業のケーヨーを完全子会社化しており、中間期業績の底上げに寄与。6~8月期の既存店売上高は前年を上回る水準となった。節約志向の高まりで客数は減少したものの、防災用品の販売は好調だった。

■ミナトHD <6862>  715円 (+29円、+4.2%)

ミナトホールディングス <6862> [東証S]が大幅高で3日続伸。前週末27日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。上限を15万株(発行済み株数の2.04%)、または1億5000万円としており、取得期間は10月1日から12月27日まで。株主への利益還元、M&Aにおける活用、取締役などに対して交付する譲渡制限付株式への充当、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とすることなどを目的としている。

■まぐまぐ <4059>  607円 (+24円、+4.1%)

まぐまぐ <4059> [東証S]が3日ぶり大幅反発。前週末27日の取引終了後、アドマーケティングを専門に広告及びメディア事業を展開するYOHAK(東京都渋谷区)の株式取得に向けて基本合意したと発表しており、好材料視された。前期からの営業体制強化によるタイアップ広告取扱高の増加を受けて、今後もタイアップ広告受注へ注力していく上で、YOHAKのアドマーケティング領域における強みが顧客への訴求力をより高めるほか、メディア広告事業の更なる基盤強化につながると判断したという。取得株数や取得価額などは現在協議中。なお、同件による24年9月期業績への影響は軽微としている。

■サン電子 <6736>  7,300円 (+260円、+3.7%)

サン電子 <6736> [東証S]が大幅高で3日続伸。同社は30日、「Roosterカメラソリューション」を販売開始すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。このソリューションは、導入・管理が簡単で精度の高い遠隔集中管理ができることが主な特徴。同社の産業用ネットワーク機器「Rooster」に、ネットワーク帯域の消費に配慮した防犯・遠隔監視目的のカメラを組み合わせることで、モバイルネットワークでの利用に最適な映像セキュリティーソリューションを提供するとしている。

■イムラ <3955>  1,198円 (+33円、+2.8%)

イムラ <3955> [東証S]が5日続伸。そのほかムサシ <7521> [東証S]など選挙関連銘柄が逆行高となった。複数のメディアで、自由民主党の石破茂新総裁が次期衆議院議員選挙について、10月15日公示・27日投開票とする方針だと報じており、関連銘柄に思惑的な買いが向かったようだ。

■みらいWKS <6563>  1,127円 (+26円、+2.4%)

みらいワークス <6563> [東証G]が反発。9月27日に行われた自民党総裁選で、過去に地方創生相を務め、今回の総裁選でも「日本経済の起爆剤としての大規模な地方創生策を講じる」と所見で述べていた石破茂氏が選出されたことを受けて、地域企業向け副業人材マッチングプラットフォームの運営や地域課題解決型ワーケーションツアーの企画、地方への転職支援や移住プロモーションなどを展開する同社も、地方創生関連の一角として思惑的な買いが入ったようだ。

■eWeLL <5038>  1,763円 (+40円、+2.3%)

eWeLL <5038> [東証G]が続伸。30日の午前中に、訪問看護報告書を生成AIの活用によりワンクリックで自動作成する、国内初の新機能「AI訪問看護報告」の提供を開始すると発表しており、好材料視された。同機能は、今年4月にリリースした生成AIで計画書を自動作成する「AI訪問看護計画」に続いて、訪問看護の文書作成業務を効率化・平準化する機能となる。セットでの利用により、業務全体の更なる生産性向上と質の高いケアの実現に貢献するとしている。

■銚子丸 <3075>  1,658円 (+32円、+2.0%)

銚子丸 <3075> [東証S]が反発。同社は前週末27日の取引終了後、25年2月期第2四半期累計(5月16日-11月15日)の単体業績予想の上方修正を発表。売上高予想を2億4000万円増額し108億9000万円(前年同期比7.1%増)、最終利益予想を1600万円増額して2億8600万円(同50.0%減)に見直しており、ポジティブ視されたようだ。ダイレクトマーケティングなどの販促効果が想定を上回り、広告宣伝費を含む営業費用が圧縮される。第1四半期の売上高は55億7600万円(同7.9%増)、最終利益は1億7700万円(同51.6%減)だった。同社は8月開催の定時株主総会での決議をもって、決算期を5月15日から2月末日に変更する。今期は9ヵ月13日の変則決算となることから、通期の業績予想について修正。通期の売上高予想を177億3800万円、最終利益予想を5億2000万円とした。

■ニトリHD <9843>  21,795円 (+215円、+1.0%)

ニトリホールディングス <9843> [東証P]が続伸。前週末27日の自民党総裁選で石破茂氏が勝利し、新総裁に就任した。高市早苗経済安保相の勝利を織り込み、ドル円相場は選挙結果が判明する前には1ドル=146円台までドル高・円安に傾いたが、決選投票の結果が伝わると、142円台まで急速にドル安・円高が進行した。為替相場の反応を手掛かりに、円高メリット株と位置付けられるニトリHDを物色する動きが広がったようだ。セリア <2782> [東証S]やワークマン <7564> [東証S]、サイゼリヤ <7581> [東証P]、ニチレイ <2871> [東証P]も逆行高となった。

■千葉興 <8337>  1,039円 (+10円、+1.0%)

千葉興業銀行 <8337> [東証P]が5日続伸。前週末27日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結業績予想について、純利益を20億円から40億円(前期比8.8%減)へ上方修正したことが好感された。銀行単体の貸出金利息や預け金利息など資金利益及び役務利益が予想を上回ることに加えて、人・物件費を中心とした経費が想定を下回る見込みとなったことなどが要因としている。

■三洋化 <4471>  4,145円 (+40円、+1.0%)

三洋化成工業 <4471> [東証P]が反発。同社は前週末27日の取引終了後、25年3月期連結業績予想の修正を発表。営業利益予想をこれまでの80億円から90億円(前期比84.2%増)に見直した。全体相場が調整色を強めるなかで、同社株に関しては下落一服後に押し目買いが入ったようだ。経常利益予想は95億円から100億円(同22.2%増)に引き上げたほか、最終損益の黒字額の見通しを25億円から40億円(前期は85億100万円の赤字)に修正した。自動車や半導体関連の需要回復を背景に収益性が改善する。通期での特別損失額が想定を10億円程度下回る見通しとなったことも、最終損益予想の押し上げに寄与する。売上高の見通しは据え置いた。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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