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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 5月31日版

市況
2026年5月31日 10時30分

週明け後に下げると、6万6505円が年間の最高値になる可能性が出てくる

1. 日経平均は6月に上値を抑えられる公算

4月26日の本コラムでは「 日経平均株価は4月、5月の月足が陽線引けする場合、4月、5月の両方が積極的な上昇の流れになっている年がほとんどない」と紹介しました。

1990年以降で4月、5月の月足が陽線引けしている年は10回ありますが、4月、5月がともに積極的に上昇している年は2020年と2023年だけです。

2020年は2月、3月に大幅安となった後、経済対策が実行されて4月以降、年末まで上昇の流れを作っています。ただ、6月から10月頃までは戻せば売られる展開となって、横ばいに推移しています。

本年5月25日、高市総理が3兆円強規模の補正予算の編成を表明しました。内容は「ガソリン補助金の継続」、「電気・ガス料金の補助」などイラン情勢に配慮したものになっており、今回の景気対策は2020年のように株価を押し上げる主因になるものとは言えません。

2023年は1月の安値が年間の最安値となって、年の前半に年間の変動幅のほとんどを取りにいく、典型的な強気パターンの年の展開となっています。

本年は3月に1月の安値を割る動きとなっていて、上値の重い状況で表れる展開になっています。

本年の状況は、2020年や2023年と異なっています。仮に2020年、2023年と同じ展開になるとしても、本年は1990年以降で4月、5月が連続して陽線引けした年の値動きに共通するパターンが作られる可能性があります。その共通パターンとは、6月までに戻り高値をつけて、7月以降に上値を抑えられるという動き方です。

1990年以降で4月と5月が連続して陽線引けした年は「1994年、1997年、2002年、2007年、2008年、2009年、2015年、2017年、2020年、2023年」の10回です。

1994年は、6月13日高値の2万1573円が年間の最高値になって、年末まで下げの流れを作っています。

1997年は、6月26日高値の2万0910円が年間の最高値になって、年末まで下げの流れを作っています。

2002年は、5月27日高値の1万2081円が年間の最高値になって、年末まで下げの流れを作っています。

2007年は、2月26日高値の1万8300円が年間の最高値になって、7月まで1万8300円を試す動きを経過して、7月以降、年末まで下げの流れを作っています。

2008年は、1月4日高値の1万5156円が年間の最高値になって、6月まで1万5156円を試す動きを経過して、6月以降、年末まで下げの流れを作っています。

2009年は、6月12日に1万0170円の高値をつけた後、7月に大きく下げる動きを経過して、7月の安値が押し目になって、年末までだいたい6月から7月に動いた範囲内で推移しています。

2015年は、6月24日高値の2万0952円が年間の最高値になって、9月頃まで下げの流れを作っています。

2017年は、6月20日に2万0318円の高値をつけた後、9月頃まで下降の流れを作っています。9月に押し目をつけた後、トランプ米大統領の減税政策などでNYダウが大幅上昇を開始する流れに沿って、日経平均株価も年末へ向けて大幅高となっています。

2020年は前述した通り、6月の高値が意識される格好で10月まで上値重く推移しています。

2023年は、6月16日高値の3万3772円が戻り高値となって、10月末まで戻せば売られる展開となっています。11月、12月に若干だけ6月の高値を超えて、年間の最高値を更新しています。

過去10回のケースでは、6月までに戻り高値をつけた後、価格が一時的にせよ、大きく下げる動きとなっています。

2009年、2017年、2020年、2023年のように年末へ向けて高値を更新する動きとなる年でも、6月から9月頃まで上値の重さがはっきりと表れています。

また、年末へ向けて上昇を開始する年には、それぞれ上昇できる理由があります。

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